プロローグ〜魔王の部屋にて
魔王がいきなり起きた。
どうやら城の玉座で眠ってしまったらしい。
しかし、いつものような真っ昼間ではない。
朝の日差しがまぶしい。
朝!?俺様、朝は初めて!!
今日はやけに目覚めがよかったな…
気分がいい!!
フフフ…こんな日には何かいいことがありそうだな……
―――とその時、玉座の間のドアがたたかれ、外から声がした。
「魔王様、報告にございます。」
フッ…早速よい知らせか?……やはり今日はいい日だ。
魔王はいつものような威厳のある声で答えた。
「入れ。」
しかし、魔王の予想は大きく外れた。
入ってきたのは魔王宮の重臣ワイズ。
ワイズは青ざめた顔で魔王に報告を告げた。
「魔王さま!大変です!!勇者が2人の仲間と50人ほどの兵を連れて、西端の砦を占拠しま
した!!」
なぬぅ!?
西端の砦だとぉ!?
「西端の砦の守りについていたサバロのヤツは何をしていたのじゃ??」
サバロはとても有能な部下だ。
そうとうの判断力で、数々の種族を征服し、その実力は皆が知っている。
しかもサバロには200人ほどの魔兵をわたしておいたハズだった。
たかが人間の兵相手に何をやっているんだ??
全く…後少しで世界を俺様の手に入れられるというのに…
「サバロ様は勇者にやられたとの報告が入っております。何でも勇者と仲間の2人は相当の腕だと聞いております。」
くそ!?なんて事だ!?人間共め、こざかしい!!
この世界は今、荒れに荒れていて、そして乱れている。
―――事の発端は俺様。
俺様がこの世界を征服してやろうと心に決めたのは5歳。
それ以来、俺様は世界を征服するために努力してきた。
そして俺様はついに魔王という地位を手に入れたのだ!!!
俺様は魔王という地位を生かして自ら魔軍を指揮し、この世界を縦横矛盾に駆けめぐった。
数々の種族を滅ぼし、やっと世界の4分の1を手に入れた。
残すは西の端の国、ラモール。
ラモールは古くから栄え、人間が他の侵略から守り抜いてきた地。
だが、もうじき堕とす。この俺様の手で!!
それだけ……それだけのハズだったのに……
くそ!!このいかれ勇者メ!!!!!
――まあいい、俺様が本気を出せばいつでもひねりつぶせる。
ここは俺様の器量を見つけてやろう。
「まあよい。放っておけ。そんなヤツなど、いつでもこの魔王がひねりつぶしてくれよう!」
「ハハッ!かしこまりました。」
そう返事をしてワイズは出て行った。
――ホントに…ダイジョブ…だよな…??
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