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やっと書けました。長い間お待たせしてすみません。それではどうぞ。
YAKUSOKU
作:かずは



第20話


「新一お兄さんが……コナンくんなの……?」

今にも泣き出しそうな顔をして歩美が呟いた。

「本当にオメーらには助けられたよ……こうして工藤新一に戻れたのも、少なからずオメーらのお陰だと思ってる。ただ……心残りなのがちゃんとオメーらにさよならを言えなかったことだ……本当にそれは後悔してる。ごめんな?」

それまで黙っていた光彦がじっとオレの目を見た。

「いいんですよ……僕たちも確かにさよならを言いたかったですけど……姿は違ってももう会えなくなってしまった訳ではありませんし」

「そうだよな!また会いにくるぜ!」

悲しそうな顔をしていた元太もニヤリと悪戯な笑みを浮かべた。

「サンキュ、オメーら……」

「でもな、工藤くん」

それまで考え込むように下唇を噛んで黙って俯いていた和葉ちゃんが、静かに顔を上げた。

「……もう蘭ちゃんを泣かせたらあたしが許さへんからな!」

オレと同じ、探偵をしている幼なじみがいるから、彼女には蘭の気持ちが分かっているのだろう、……痛いほどに。

「そうよ!新一君。今まで散々蘭は辛い思いしてきたんだから!」

そうオレにうっすら涙を浮かべた目で話しかけた彼女――園子もまた、蘭の親友……オレと蘭をずっと見てきたからこそ、言えることであり、感じたことであろう。






でも、大丈夫だ。

オレは……蘭と初めて会った日――蘭を守ると決めたその時から、オレの中にはいつでも蘭がいたから。

多分、いや絶対に蘭の存在は昔も、今も、これからも、








蘭はオレの中ではイチバンだから。






「……だからどうしても、今日元に戻りたかったんだ」

「……今日?」

蘭は不思議そうに首を傾けた。忘れたのかよ?今日が何の日だったのか。

「蘭、今日が何の日だったか覚えてるか?」

「えっ……あ!今日ってまさか」

「ああ。オレがコナンになった日だ。だから今日はあの日のつづきをしようと思って……都大会で優勝したらトロピカルランドに連れてってやるっていう約束、まだ半分しか守れてなかったから」

約束を果たすのに、まさか一年もかかるとは思ってなかったけどよ……

「ありがとう、新一。」


うっすら目に涙を浮かべた蘭の姿でさえ綺麗で、愛しいと思ってしまうオレは、やっぱり相当蘭に惚れてるらしい。
蘭にうっすら赤くほてった顔を見られたくなくて、目線を外へと向けた。

「いや……コナンになったあの日からぜってー蘭をトロピカルランドにもう一度連れていくって決めてたから……目暮警部」

ようやくいつもの体温まで身体が下がったのを感じたオレは、外に向けていた視線を目暮警部へと移した。

「なんだね?」

「詳しい事はジョディ先生に聞いて下さい。彼女が全て知っていますから。この件はFBIの協力のお陰で解決しましたから」

「……分かった。」

組織の事を詳しくオレが話すと思っていたのだろう、一瞬驚きに目を見開いた目暮警部だったが、すぐにいつもの冷静さを取り戻してジョディ先生と話始めた。

でも、まだ、オレには話をしなければならない人がいるのを思い出した。


――1番厄介な彼、だ。



「……おじさん」

どこか遠い窓の外を、何かを考え込むようにじっと見つめたままだったおっちゃんは、その鋭い視線をオレに向けた。

一言も言葉を発しないということは、認めて貰ったと考えてもいいのだろうか?

「……蘭を、オレに下さい」

「……泣かすような真似だけはするんじゃないぞ……それだけは許さないからな」

険しい表情を崩す事なく、おっちゃんはその目でオレを射抜くように見つめた。

「あら、あなたも十分蘭を泣かせてるわよ……」

オレが頷くと、後ろから聞き覚えのある声――

「何ィ!?」

おばさんの思わぬ反撃に、今までとは全く違う素っ頓狂な声を出して、おっちゃんはたじたじのようだった。
そのままいつものように痴話喧嘩を始めた二人に深く礼をして、オレはその場を後にした。









――やっと言えたな……蘭。本当にオメーの涙はもう流させないぜ。


前書きにも書きましたがお待たせしてすみませんでした。体調不良を起こしましてなかなか執筆出来ない状況が続き書くことができませんでした。申し訳ありません。
次話からは蘭ちゃんとのデート、そしてKIDとの対決を書いていく予定です。思ったより随分長くなりそうで、わたくし自身驚いています。
もうひとふんばりする積もりでいますので、もしよろしければもう少しお付き合い下さい。
最近評価、感想が少なく寂しいです。よろしければそちらもお願いします。
あとがきまで読んで頂き、ありがとうございました。











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