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ちょっと、最後が強引かもしれません
第3部 最終話


前回、リボーが出てくる少し前。


「おいで……私の騎士たち」


はやての言葉と共に守護騎士たちが復活した。それを少し離れたところから見ているのはヒュドラとライガ。守護騎士たちが復活して、近寄っていったのはなのはとフェイト。


「いいんですか? シャマルさん、復活しましたよ?」


ライガは隣に立つヒュドラに話しかける。ヒュドラは紫煙を吐き出しながら、海に放り出された防衛プログラムを見下ろす。


「いや、まあ……嬉しいっちゃ嬉しいんだが、状況がな~」


「……え? 公私の区別ついたんですか?」


ヒュドラの言葉に心底驚きました。といわんばかりに目を見開くライガ。


「いや……うん。俺やリボーの普段の行動からそう思われるのは分かっていた。でもね? 俺らにも一応あるんだよ?」


「……『一応』がついているのが不安なんですが」


そんな事を話しつつ、防衛プログラムの様子を見続けている二人。しかし、防衛プログラムを見ていると状況が変った。防衛プログラムからいくつかの物体が剥離し始めた。ヒュドラたちははやての所に移動した。


「はやて! アレはいったいなんだ!?」


「ヒュド兄、無事やったんやね。アレは……リイン分かる?」


「恐らく……防御プログラムが外敵排除のためにデータから作り出したものだと思われます」


要するに、人間サイズの敵を相手にするために造り上げたという守護騎士プログラムのようなもの。


「なら、人間サイズは俺たちが相手をする。はやてとヴォルケンリッター、あとそっちのちびっ子二人は本体をやれ。行くぞ、リボー、ライガ」


「……あれ? 先輩は?」


このとき初めてリボーが居ない事に気づいた全員。そして、全員の目がリインに向くと目を泳がせたリインが重い口を開いた。


「えっと……主はやてが外に出る時に一緒に外に出そうと思ったのだが、リボーが闇の書の中で異常重力波を発生させたから、一時的にその……」


「OK。把握した。なら……って、マテよ。何でゴ〇ラ?」


ヒュドラが顔を引きつらせながら見つけたのはゴジ〇に似た巨大な魔法生物。コレも防衛プログラムが作り出したものらしい。しかも、ヒュドラはその魔獣を見たことがあった。


「マズイ! アレは、魔法は一切聞かない。物理攻撃で倒すしかない! しかも、生半可な攻撃ではすぐに自己再生する」


リインが叫ぶと全員がヒュドラを見るが、ヒュドラは苦い顔をして首を横に振った。


「お前らが言いたい事は分かる。俺の毒は魔法攻撃じゃないからアレを倒せる。だが、あのタイプの魔獣と戦った事があってな。あれは体のどこかにある核を潰さなければ復活し続ける。せめて、リボーが居れば体内に毒を注入して倒せるかもしれないが「アルカンシェルでは無理か!?」……あ?」


会話に入ってきたのはクロノ。しかし、クロノの意見に今度はなのはたちが反対する。アルカンシェルで倒せるかもしれないが、被害が多すぎるのだ。


「なら、どうすれば「その役目、俺が引き受けた」え?」


また第三者の声が聞こえ、全員が上を向くと銀色の巨大な足が魔獣に向かい落ちて来た。そして、水しぶきと共に現れたのは銀色の鬼を連想させる巨大な物体。


「あれ……なに?」


フェイトが呟くと、ウィンドウが開いた。そこにはロウガの顔があった。どうやらロウガが用意した物らしい。ちなみにロウガは銀色の鬼の中に居るらしい。


『この巨人は「ゴーレム零式」という。私の持つ『無貌』で造り上げた対巨大魔獣用の武装だ』


ロウガからの説明には『対巨大生命体用の決戦武装。自分を『無貌』で包み込む事で巨大な自分を創る技。しかも、自分の体と同化しているので自由に動かせる。ただし、痛覚なども普通にあるので、注意が必要』とあった。それを聞いたヒュドラとライガ以外のメンバーは改めて自分たちの常識が間違っていたのか?と考えてしまった。


「気にすんな。俺らが規格外すぎるだけだ」


ヒュドラがそういうとライガも頷いた。どうやら、こいつら自覚はあるらしい。ちなみに、魔獣vsゴーレムの戦いはゴーレムが圧倒している。不謹慎ながらもなのはたちはゴーレムに黄色い声援を送っている。


『さて、そろそろ終わりにする』


ゴーレムの両拳から爪のようなものが生え、魔獣に突き刺さり体を引き千切っていく。再生し始めるがそれを無視して体を引き千切り続ける。そして、核を見つけるとそれを握りつぶした。それと同時に魔獣の体も再生するのを止め、泡のように溶けて消滅した。


『こんなものか?』


「「「「すごい」」」」


感心したなのはたちを気にせずに防衛プログラムにとび蹴りを喰らわせようと近づき、ブーストを使い着弾する時に―――。


「何事―!?」


リボーの叫びが聞こえた。しかし、すぐに防衛プログラムが蹴り飛ばされた。


「「「「……」」」」


『さて、ヒュドラたちは分離した奴らを、クロノ執務官たちは本体を倒してくれ。構造などはヴォルケンリッターに聞けば分かるだろう』


「あの……リボーは?」


リボーをスルーしているロウガにクロノが話しかけると、


「リボーが死ぬか?」


「死なないでしょう。というか、先輩はエナさんより先に死ぬことはありえません」


『まあ、アイツの場合空間に穴を開けて戻ってくるだろう』


同僚三人からの断言に固まったクロノたち。その証拠に、遠くから「ゴラァ! 殺す気かー!? 待ってろや! 今すぐそこに行ってやるからよ!」という叫びが聞こえた。


「到着! さっきの攻撃は誰じゃぁ!」


そして、間髪いれずにワームホールから現れたリボーになのはたちは驚き、ヒュドラたちはそれぞれ分離体に向かい始めた。


「……あれ? 皆どうした?」


「いや……お前が改めて非常識の塊だということを確認しただけだ」


クロノが頭を抱えながら呟くと、なのはたちが思いっきり首を縦に振っていた。


『ぼさっとしている暇はないぞ。防衛プログラム本体の動きは俺が抑える。お前らは本体を倒す事だけを考えろ』


防衛プログラムから出てくる砲撃や触手を抑えながらロウガがクロノたちに攻撃を促す。クロノやリボーたちはリインから防衛プログラムをどうやったら倒せるかを聞いてみた。


「あれは、周りに四層式の障壁が張ってある。それを抜ければ……多分、アルカンシェルで消滅させる事ができるはずだ」


「でも、アルカンシェルだとこの街が……」


リボーがやってきたことで倒せる確率も上がったが、やはりアルカンシェルを使うと海鳴だけでなく地球そのものに害がある可能性がある。なら、どうするか。


「……こっちが撃てないなら撃てる場所にもって行けばいいだけの話だろ」

リボーが話し始めた案は、まず防衛プログラムの四層式の障壁を破壊する。そして、リボーとシャマルが協力して防衛プログラムの核をアルカンシェルの前に放り出す。そして、アルカンシェルを撃ち、消滅させるというもの。


「……大丈夫かな?」


クロノと共に救援に来たユーノが成功率などを頭で計算すと大体50%の確率で成功らしい。その理由は、今現在ヒュドラが戦っている闇の書の分体のようにまだ予想外の事が起こるかもしれないからだ。


「だとしても、時間が無い。それにかけるしかない……やるしかない!」


クロノがそう叫び、それぞれの顔を見渡ししっかりとした目で見つめ始める。


「可能性がゼロじゃないなら……かけてみるのもいいんじゃないか? どっちみち迷っていると地球も終わるぞ」


そして、リボーの言葉に覚悟を決めそれぞれが配置についた。


「この作戦の要はなのはとフェイト、はやてだ。頑張ってくれ!」


「「「はい!」」」















「よっこらせっとぉ!」


海鳴の海上から少し離れたところではヒュドラとライガが四体の闇の書の分体と戦っていた。


「いくら闇の書の分体といえど……負ける気はしませんね」


ライガが相手にしているのは、シャマルとザフィーラと同じ能力を持つ分体。


「ですが、所詮は後方支援型……終わりです!」


武装射出ウェポン・カタパルトでまず、シャマルに似た分体を消滅させ、ザフィーラに似た分体は近接戦闘をしかけながらも、分体の真後ろから槍を射出する事で不意打ちの形で消滅させた。


「まさか、卑怯などとは言いませんよね? 勝たなければ前に進む事はできないんですから」


恨めしげにライガを睨みながら消滅していく分体を見下しながら、ライガはそういいきった。そして、ヒュドラのほうを見ると―――。


「ま、両手両足を潰してから止めを刺すのは基本だわな」


シグナムとヴィータに似た分体の四肢を溶かした後、速攻で大量の毒酸の中にそのからだを沈めた。


「はい、終わり。さっさとはやてたちの援護に戻るぞ」


「……いつもこんな感じで真面目にしていればいいのに」


真面目にすれば自分の心労も少しは軽くなるのにと思うライガ。まったく持ってその通りである。











「ま、要するに俺とシャマルは核を移動させる事が任務だな」


リボーとシャマルは少し後ろで自分たちの役目を果たすために準備をしていた。今回はリボーがいつもやっているように大雑把に空間に穴を開けるわけには行かないので、シャマルが微調整をする事になる。


「ですね……そろそろ始まります。座標の確認をお願いします」


「了解」


眼前ではヴィータがありったけのカートリッジをロードし、いつでもいけるというようにグラーフアイゼンを高く掲げている。


「よし……行くぞ。皆頼んだ!」


クロノの号令と共に闇の書の防衛プログラムに攻撃が加わった。


『……ふむ。一旦戻るか』


ロウガが一時後退しようとすると、防衛プログラムからまた巨大な魔獣が分離した。


「ロウガさん!」


おそらく、最後の抵抗というべきだろう。巨大な魔獣はヴィータに向かい飛んできた。しかし、クロノの言葉と共にロウガのゴーレムが迎撃に入った。


『こっちは俺に任せろ、お前らは攻撃を続けておけ』


「すまねぇ! ぶち抜け、ギガントシュラーク!」










『さて、あいつらの邪魔をさせるわけには行かんな』


魔獣はロウガを睨みつけ、今にも飛び掛りそうになっている。しかし、ロウガはそれを無視してただ構える。


『ブースト……クラッシュ・ナックル、セット……ファイア!』


その叫びと共に背中に巨大なブースターと両腕を包み込む巨大なカイザーナックルが出現し、魔獣に向かい吶喊を仕掛ける。魔獣は反応しきれずに、ゴーレムによりその巨体を貫かれた。


『これで終わった。……あっちも終わるか』


ロウガの視線の先にはなのは、フェイト、はやての三人による連携砲撃が防衛プログラムに発射されている所だった。









「コア露出! リボー兄、シャマル! 頼んだで!」


「OK! 座標認識……ワームホール展開!」


「安定……行けます!」


その叫びと共に防衛プログラムのコアがワームホールに飲み込まれ、軌道上に待機していたアースラのアルカンシェルの眼前に放逐される。そして、チャージが終了していたアルカンシェルが発射され、コアを消滅させる。


「終わった……か」


それは、周りにいる殆どの人間が一瞬理解できないようなあっけない終焉。かつて数多の次元世界を震撼させたロストロギアはあっけなくその役目を終え、本来の夜天の書へと戻る事になった。














「んで? 消えるのか?」


「ああ。私が残っていては、な」


二日後、リボーを始めとする「ファントム」のメンバーは雪が積もる海鳴の公園に居た。そして、四人の目の前にはリインが立っていた。理由は、自らを消滅させてもらう事。そのために誰にも知らせずにリボーたちを呼び出した。


「別に、俺たちに任せてもらえばバグを消滅させる事ぐらい問題ないが?」


ヒュドラが紫煙を吐き出しながらそう諭す。でも、内心無駄な事がわかっている。でも、一応言っておかなければ医者としての自分が認めることは出来ないからだ。


「すまん。でも、これでいい。私は存在するべきではない」


「……そうか。なら、後は自分の口で言う事だ。行くぞ」


ロウガはそういうとリボーたちを連れて転移しようとした。リインが呆気にとられていると、遠くからなのはたちが走ってきた。ロウガはライガにこのことを伝えるように命令していたのだ。


「俺らはお前が決めたのなら何も言わん。だが、最後にあっておくべき人間はいるということは覚えておけ」


それから後何が起こったのか四人は知らない。でも、数日後会ったフェイトたちが前を向いていたので大丈夫だろう。









「さて、今回の任務……ご苦労」


そして、本局に戻ったロウガたちはラルゴの私室に呼び出されていた。


「それで、儂は地上に移る事にした。本局はミゼットたちが何とかするので、地上の方を何とかしなければならなくなった」


「ご老体、戦闘機人か?」


ロウガの質問にラルゴは頷く。最近地上で戦闘機人に関する研究所などが摘発されたり、違法研究に関する研究所などが発見されたりしている。ラルゴは地上に移り、それの対応をする事をミゼットたちと決めたのだ。


「これからも働いてもらうぞ?」


「「「「了解」」」」


そして、数日後正式にラルゴとリボーたちが正式に地上に移籍する事が発表された。もちろん、それに反対意見を言う者もいたがラルゴの演説で黙殺された。


「よし……行くか!」


リボーも自らの部隊を率いて戦闘機人関係の事件に乗り出すことになった。そして、数年後機動六課が解説される事で物語は再び動き出す。











「あとがきコーナー」

リボー「終わったー!」

ライガ「長いし、強引だし」




紅龍様

リボー「あー俺ってやっぱりそういう扱いね」

ライガ「いまさらですね」



岸辺 翔様

リボー「……ご祝儀送ろうか?」

ライガ「……え~っと、〇まごクラブも」

ロウガ「やめておけ」

ヒュドラ「……強力排ら「貴様もだ」ゲフゥ!?」



ロウガ「さて、次回から新装開店だが、記念にあとがきコーナーが特別編になる。そこで、各キャラに対して質問を募集する」

リボー「待ってるぜー」

ライガ「それではまた次回」
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