第3話 襲撃後
Side ??
ここまでは許容範囲内……だが、あの男は危険だ 犯罪組織と繋がっているだけでなく、知恵も回る もしかしたら計画に支障が出るかもしれない
「もうしばらく様子を見るか?」
下手に動けば返り討ちにあうかもしれないな ん? 結界の維持している守護騎士のところに管理局員、か
「行くか」
今はまだ捕まってもらう訳には行かないからな
Side 結界内
「オラァ!」
「ハァ!」
リボーとザフィーラの戦い それは、なのはやフェイトたちの戦いとは違い己の拳と脚を使ったシンプルな白兵戦 なのはたちと比べれば地味な印象を受ける しかし―――
「……今のを避けるか……やるじゃねえか」
「お前こそな あの体勢から蹴りを放つか……いや、わざと隙を見せたのか」
リボーがザフィーラの蹴りを避けたときに、たたらを踏みわずかに隙が出来た 追撃をかけようとしたザフィーラだったが、たたらを踏んでいた体勢から蹴り上げるようにリボーがソバットを繰り出した
相手の先を読み、時にはわざと隙を見せて敵を誘い込む 二人の戦いは派手さこそ無いが、なのはたちと同等若しくは、それ以上の戦いといえる
「お前とはこのようなしがらみが無い状態で戦いたかったものだ」
「そりゃ同感」
なのはたちはまだ戦っているが、リボーとザフィーラは今回の戦いがもうすぐ終わることを感じていた なのはたちは、まだ強化されたレイジングハートたちを扱いきれておらず、守護騎士たちは時間をかければかけるほど不利になってくる これ以上長引かせる意味が無いのだ
「まあ、俺が言えた義理でもないが……状況にもよるが力が欲しいときは言え」
リボーの発言にザフィーラは目を見開いた 管理局員が条件・状況によるが自分たちに協力するといっているのだ
「何を言っている?」
「俺は、気にいった奴なら敵でも仲良くするし……俺のことを知りたいなら調べてみな」
「待て!『みんな! 今から結界を破壊するからそれに隠れて逃げて!』シャマル」
「結界破壊用の広域殲滅魔法か……ん? 転移反応?」
「お前は……」
何なんだ そう言いおわる前に、シャマルが闇の書を使い発動させたのだろう魔法が結界を破壊され、あたりに光が溢れた 聞きたいことは山ほどあったが、捕まっては元も子もない そう結論付けいつも通りに適当な世界に転移することにした
Side リボー
行ったか・・・他の守護騎士はどうか知らんが、ザフィーラはいい奴だったな まあ、犯罪者が全員外道ってわけじゃねえからな
しかし、結界が破壊される少し前に転移反応があったな 位置的・タイミングから考えて守護騎士じゃないような気がした それに、10人くらい居た武装局員を倒せるのか? 確か、ゲイツの情報だと守護騎士はそれぞれ役割分担がされているから、残りは後方支援に長けている奴だと思うんだが
『リボー なのはたちを連れてこっちに戻ってきてくれ すでに、部屋には機材を搬入している』
ま、そこら辺は後で考えればいいか
「了解だ……なのは~、フェイト~帰るぞ~?」
「あ、はい!」
「うん」
しかし・・・なのははともかくなぜフェイトが懐いている? そう思ったが、別にどうでもいいので気にしないことにした まあ、嫌な予感はするがな
「リボー……お前、フェイトに何したー!?」
「結構な出迎えじゃねえか?」
なのはとフェイトが手を繋いできたのでそのまま玄関を開けたわけなんだが、シスコン野郎が攻撃を仕掛けてきやがった 突っ込んできただけなので脚を出していただけで勝手に喰らいやがった……こいつ頭はいいが、バカだな
「そこん所どう思うよ? 未来の嫁さんは」
「へ!?」
こいつは、普段そのネタでからかっているくせに自分に振られると弱い まあ、これは誰でもなんだろうが
「やっぱり、この朴念仁を本気にさせるには押し倒すぐらいやらなければだめだと思うんだが」
「そうねぇ……リボー君なにかいい案は無いかしら?」
ふむ やはり、二人きりで部屋に閉じ込めるとか……
「やっぱりそれしかないかしら? 「あの、艦長! 私たちのことより、闇の書についての情報を整理しましょう!」あら?」
そういえば、それもあったな
「おいクロノ いつまでも寝ていないで、さっさと起きろ」
「えっと……リボーさんのせいだと思うんですけど」
何を言うか 俺は脚を出しただけだぞ? 突っ込んできたのはこいつだ
「そうだけど……」
「いつかコロス……」
やれるもんならやってみろ
「はいはい ケンカはそこまでにして、情報の整理を始めるわよ」
Side ヴォルケンリッター
管理局から逃れたヴォルケンリッターは、世界をランダムに転移して自分たちの主である八神はやてがいる海鳴へと戻ってきた そして、ヴィータがはやてと一緒に入浴している間に、他の面子はこれからの行動を話し合っていた
「仮面の男か」
「ええ 闇の書についてもなにか知っているようだったわ」
シャマルが結界破壊前に管理局員に取り囲まれたときに、救出しに来た仮面の男 その男の助言で逃げ出すことが出来た だが、闇の書についての情報を持っているようなので信用することは出来ない
「そういえば、ザフィーラはどうだったの?」
先ほどから発言をしていないザフィーラにシャマルが話を振った シグナムもザフィーラの様子が気になっていたので、ザフィーラのほうを向く
「俺と戦ったリボーという管理局員に「状況にもよるが力が欲しいときは言え」と言われた」
「……罠ではないか?」
シャマルも口には出していないが、同意見だった 管理局員が自分たちに協力するなどありえないと思っていた
「だが、奴はそんな目をしていなかった……シャマル リボー・グレイブという男について調べて欲しい」
「え?「頼む」え、ええ」
ザフィーラの目に圧されシャマルはリボーについて調べてみることにした
「ザフィーラ お前」
「奴は、管理局員であって管理局員でない そんな感じがした」
「だが「一応出てきたわ」む?早いな」
意外にもすぐに調べがついたことに驚いたシグナム よほど有名な局員なのかと考えた
「ええ ある意味有名よ」
シャマルの口から出たのは「管理局員でありながら犯罪組織と繋がっているかもしれない」「条件はあるが犯罪者は例外なく殺している」などのことだった
「こいつは……私たち以上ではないか?」
「しかし、こいつの行動を見るとこいつの掲げる「正義」と管理局が掲げる「正義」は違うようだな」
「だが、一応は管理局員だ 警戒は続ける」
「シャマル~? お風呂開いたで~!」
「は~い! 今行きます~」
そして、話はこれで終わりというようにそれぞれが動き出した
「リボー……お前は何を考えている?」
その呟きは誰も居なくなったリビングに溶けて消えた
Side 時空管理局海鳴支部
「とりあえず、ユーノがスクライア一族の情報を持ってきてくれた それとリボーがエンシェントから持ってきてくれた情報を解析しているが、やはり足りない」
「まあ、そうだろうな」
「それじゃあ、どうするんですか?」
「一度、僕とユーノは本局に戻って無限書庫の使用許可をもらおうと思う」
無限書庫 それは、その名が示すとおり無限にも等しい文献などが保管されている管理局の資料室とも言うべき場所だ
「そうだね……」
クロノの意見でいこうということになり、せっかくなのでなのはたちもデバイスのデータ採取のために動向することになった すると、突然通信が入り込んできた
「ん?爺さんか……どうした?」
リボーは軽く質問しているが、クロノやリンディといった管理局に所属している者はリボーの態度に顔を青くしていた なぜなら通信をかけてきたのは管理局の英雄と呼ばれる「伝説の三提督」の一人のラルゴ・キールその人だったからだ
「また将棋の相手か?どうせ下手の横好きなんだから止めとけよ」
そんな人物にまるで友人に話しかけるような態度のリボーを見てクロノが噛み付いた
「お前は立場が分かっているのか!?」
『構わんよ、クロノ執務官 しかし、ひどくはないかのぅ?これでも努力はしているんじゃが』
「いや……だって、未だに二歩とかしているんじゃな~」
『ぬぅ……それを言われると痛い』
まるで同年代の友人のように会話をしている二人にクロノたちは内心バクバクだった なのはやフェイトは状況が理解できていなかった
「それで爺さん 真面目に何のようだ?」
『うむ すまんが、今から儂のところに来てくれんかの?ゴースト隊隊長としての任務じゃ』
リボー「ゴースト隊っても爺さんの直下の私兵に変わりねえだろう 俺は地上所属なのに…もしかして、爺さんが地上に戻ってくるって噂本当か?」
『さての~?』
爺さんが、地上に戻ってくるという噂 それは、元々は地上に居た爺さんが旧友でもあるミゼット提督たちを助けるために海の方に移動したが、地上の治安維持のために古巣でもある地上に戻ると言うもの……まあ、今はそれはいいか
とりあえず、了解と言って通信をきった そして、未だにあっけに取られているクロノたちに「しばらく、別行動を取る」と言って、今だに戻ってきていないクロノたちを無視して、なのはとフェイトに緊急用の通信機を渡して別れた
「……はっ!?リボーは?」
「もうミッドに跳んだよ」
「えっと伝言が『次会う時までに少しは前進しておけ』だって」
「あとお土産でばいあぐら買ってくるって」
次話は、オリジナルの話となります
リボーに新たな仲間が加わります
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