ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
今回からシリアスになるね

リボー「どうでも良いが、更新早くねぇか?」

いや、なんかネタがあれよあれよと出てきて
第30話 出てきてしまった溝


「……ナナシ」


「アポピスも結構過保護だね」


ライガたちの前にナナシが現れ、宣戦布告をしたのと同時刻。その光景を離れてみているアポピスとラミアの二人。


「一応、奴は俺の息子だ。それに、ライガとも顔を合わせておきたかったのでな」


「ふ~ん。別に私はどうでもいいけど」


そして、アポピスは再び集中した。ナナシに対する心配と、ライガに対する憎悪をその目に持ちながら―――。









「君は、僕と同じなの!?」


エリオはナナシに叫ぶ。フェイトたちも同じようにナナシに言葉をかける。言葉をかけていないのは、ライガとチンク、ルーテシアの三人のみ。


「そうだよ。お前と同じ『エリオ・モンディアル』のクローンさ! ま、俺はお前と違って廃棄処分になる前にウロボロスに助けられたけどな!」


「なら、私たちと一緒に来て! ウロボロスから守ってあげるから!」


フェイトが叫ぶが、ナナシはその顔に嘲笑を浮かべフェイトを見下す。


「守る? なんで?」


「だって、ウロボロスは君みたいな子に犯罪を「それは管理局だって同じだろ?」な!?」


フェイトの説得にも聞く耳を持たず嘲笑を深くする。


「犯罪ね……でも、管理局だって罪を犯したじゃないか。ゆりかご事件然り、闇の書事件然り。確か、闇の書事件って管理局の提督が一枚噛んでいたんだろ?」


ライガは無言で、ヤタガラスを取り出した。そして、マリオネットからは魔力糸を大量に放出し、ナナシの周りに張り巡らせた。


「それに、あんたら僕が洗脳されているとか思っているんだろ? でもさ、よく考えてよ。そこのエリオだって、実験されてきてそこの……フェイト・テスタロッサに助けられたんだろ? そして、エリオはフェイトに懐いた。俺にとってのフェイト・テスタロッサがウロボロスだっただけのこと。何か問題ある?」


「だからって「死んでもらう」ライガ君!?」


フェイトの横から駆け出したライガはナナシに斬りかかったが、上空から殺気を感じその場を飛びのいた。


「前にも、似たような事がありましたが……どちらさまでしょうって、貴様は」


現れたのは漆黒の神父服を着た仮面を付けた男と、扇情的な服に身を包んだ女。


「ウロボロス副長アポピス。ナナシ……とりあえず、無事だったので帰ったら名を与えるが、精進しろ」


「はい……」


ナナシは既にラミアに抱きかかえられており、少し顔を赤くしている。だが、ライガたちは目の前にいる神父がウロボロスの№2である事を知り、警戒している。しかし、アポピスは自分の周りを見渡し、腕を一閃させて張り巡らせていた魔力糸を消滅させた。その行動とライガが斬りかかるのは同時だった。


「久しいな……ライガァ!」


「いい加減に地獄で寝ていて欲しいんですが? ロウガ!」


「その名で呼ぶな! 今は、アポピスだ!」


アポピスは懐から双剣を取り出し、ライガと斬りあいを始めた。そして、互いに口から出てくるのは相手を罵倒する言葉。なのはたちはライガがそのような事を口にするのが信じられなかった。すると、ラミアがナナシを抱きかかえながら歩み寄ってきた。


「あ、気にしないで。別にあんたらに何かしようとか、そんな気は無いから」


ラミアが狙うのは六課メンバーのリボーやライガに対する疑惑の種を植えること。


「それにしても、なんであの男はこの子を殺そうとしたのかしらね~? そんなにウロボロスが憎いのかな? ウロボロスには更正の機会は与えられないのかな?」


チンクやルーテシアは冷めた目でラミアを見ているが、なのはたちは顔を曇らせる。ラミアは内心高笑いをあげた。チンクやルーテシアはかからなかったが、ラミアの策はとりあえずは成功していた。1%でも疑念を抱かせれば、後は勝手に調べたりして勝手に敵対してくれる。


もちろん、スカリエッティを始めとしたナンバーズ勢力やベヒーモス隊の隊員はそんな事はないが、他の連中はそうも行かない。それに、なのはたちは自分たちがリボーたちに期待されていないのではないかと思っていたり、リボーのやり方に疑問を持ったりもしていた。あの後、話し合いの結果緩和はされたが、完全に払拭されたわけではない。


「クス……あっちも終わったみたいね」


ラミアが顔を向けると、全身血だらけになったライガとアポピスが互いを憎悪のまなざしで睨んでいた。ラミアは二人の間に何があったかは知らない。でもアポピスが自分を腕枕していた時に、殺気を出しながら名前を呼んでいたから、それほどの何かがあったものと推測している。


「それじゃ、また会いましょう?」


「エリオ……次は殺す。俺は認めない。お前みたいな人間の醜さを知らない奴が生きているなんて!」


その言葉を残し、ラミアたちはアポピスの元へと走っていった。






「ハァ……ハァ……さっさと死ね」


互いに満身創痍だが目はどんどん細くなっていく。


「それはこっちの台詞ですよ……ったく」


「アレからもう六年……いや七年か?」


「でしょうね……でも、別に過去はどうでもいいでしょう?」


「だな。俺らに必要なのは―――」


「「貴様を殺すことのみ!」」


その言葉と共に再び斬り合おうとしたが、走ってきたラミアの姿を見て一気に飛びのいた。


「俺らしくも無い……決着はいずれつける。その時は……」


「ええ……貴様が居たという痕跡ごと消す」


その言葉と共にアポピスはラミアたちを連れ、転移していった。








「なんで、あの子を殺そうとしたの!?」


チンクやルーテシアに包帯を巻いてもらっているライガにフェイトが詰め寄った。だが、ライガはため息を一つ吐く。


「彼は立ち位置こそ違いますが、エリオと同じです。彼にとってのフェイトさんがアポピスたちウロボロスなんです。エリオだっていきなり現れた人間に「フェイトさんは犯罪者だからこちらに来い」と言われてもついて行く訳がないでしょう」


「でも!「それに、ウロボロスの構成員には『生死問わず(デッド・オア・アライブ)』指定がついています」だからって」


数日前にウロボロスはその構成員は例外なく『生死問わず』指定がついた。理由としては、その構成員全てが大量殺人を行っている事が判明したためでもあった。これに対し、地上は了承したが本局などは噛み付いてきた。


だが、リボーがパイプを使い集めた映像にはウロボロスの構成員が子供に人体実験をしていたりする映像などもあり、強烈だったのは10歳にも満たない少女が笑いながら同い年の少年たちを殺している映像だった。その結果、本局は「成人の構成員はそちらの言うとおり『生死問わず』。だが、子供は出来るだけ保護する」事を条件に了承した。おそらく、施設などで更正などをさせるつもりだろう。


「私から言わせて貰えば更正は不可能です」


「何でそんな事を言うの!?」


どこまでも冷酷なライガの意見にフェイトはヒステリックに叫ぶが、なのはやチンクたちのとりなしで、一旦ミッドに戻る事になった。だが、ライガの意見でライガとなのはたちの間に溝が出来たのは確かだった。それを見て何かを考えているのはチンクとルーテシアの二人だった。



数時間後 ミッドチルダ地上本部


ここでは、リボーを始めとした地上本部の重鎮たちが会議を行っていた。議題は、フェイトから事情を聞いたはやてたち六課から送られてきた「ウロボロスの未成年メンバーの『生死問わず』指定の解除と更正施設への受け入れについて。


「だが、果たしてうまくいくかな? 子供の頃の刷り込みってのは消えないぞ? トラウマと同じでな」


リボーは知っている。かつて同じように犯罪組織に育てられた子供を保護し、更正させようとしたが結局また大量殺人を犯し、リボー自ら殺した経験があるため、ウロボロスに育てられた子供は更正不可能である事を。要するに、殺さなければ生きていけないように教え込まれているのだ。それはもはや呼吸と同じ。


「だいたい、人体実験され続けて精神崩壊した後助けられて『家族の温かみ』を与えてくれれば、それが犯罪組織だろうと関係ないわな」


フェイトが引き取って育てていた孤児がフェイトに懐いていたが、それと同じ。違いは、それが犯罪者か否か。リボーはそう発言していた。ウロボロスは確かに敵対する組織だが、ベヒーモス隊と同じように身内を大事にする傾向がある。無論、必要とあらば身内すら切って捨てるが、基本は身内のピンチには他の構成員が現れたりする事が調査の結果分かっている。


「どっちにしろ、今更決定を覆す事はない」


すでに地上はウロボロスの構成員は子供だろうと例外なく殺すことを決定している。だが、それを一般局員にさせるわけにはいかないため、ベヒーモス隊を対ウロボロスの部隊として動かすことも決定している。


「……機動六課は対ウロボロスの任務から外した方がいいかも知れん」


レジアスが苦い顔をしながら呟く。隣にいるゼストも同じように苦い顔をしている。


「だろうな。言っちゃ悪いが、六課の……ナンバーズ分隊以外は甘い。ウロボロスに対して甘さはいらん。むしろその甘さに付け込んだ策を使ってくる」


リボーが背もたれを使い伸びをしながら発言する。ゆりかご事件の時も六課メンバーのヴィヴィオに対する甘さを利用してゆりかごを軌道上まであげようとしていた。あの時はナーガがリボーとの戦いに集中するために、洗脳を解いたがもし解かなければどうなっていたか? すでに終わった事だが、リボーはもしもを考えている。隊を預かるものとして、地上の権力を持つ者としてあらゆる可能性を考えなければならないからだ。


「こりゃ、はやてたちと袂を分かつ覚悟もしておいたほうが良いかね?」


リボーは虚空を見ながら呟く。リボーは基本的に大のために小を切り捨てる。闇の書事件の時も、必要とあればはやてごとワームホールに放り込み消滅させるつもりだった。ゆりかご事件の時も間に合わなければなのはやヴィヴィオごとゆりかごを消滅させる気だった。


この先ウロボロスと戦うとなると必ず部下や仲間を犠牲にしなければならない。ならば一切の甘さは捨てなければならないと考える。


「リボー。一人で抱え込むな。儂らがいることを忘れるな」


レジアスの言葉に我にかえると、その場にいた全ての人間がリボーを見て笑っていた。それは、覚悟を決めた人間のする笑い。


「ヘッ……なら、付き合ってもらうぜ? 『戦争』にな」








<あとがきコーナー>

リボー「あれ? 俺が真面目だ」

ライガ「自分で言ってりゃ世話ないですよ?」

レン「感想返し行くよ」



TOUDA様

リボー「作者がチマチマ書いている」

ライガ「多分、シリアスに耐え切れなくなったら番外編でかきますねあれは」



村正様

レン「作者はどんどん使ってください! との事です」

リボー「冥土服……」

ライガ「字が違うような……でも、暗殺の任務で着なければならない時もあるので、その時まで封印しておきましょう」



Naki様

リボー「でも、ラディよ。ナナシはもう一人のエリオだったんだが……どうすんの?」

ライガ「というか、ブラコン…でも、ウチの隊長のシスコンに比べれば」

レン「あれ? そんな設定あった?」

ライガ「ありましたよ? それで作者が小ネタの詰め合わせをかいていますから」



サボテン様

リボー「ワームホールの中は言ってしまえば『混沌』」

ライガ「ロストロギアどころか、ガン〇ムとかエク〇カリバーとか早い話『ゲートオブバビ□ン』ですよ?」

レン「伏字になってない」



灰色の野良猫様

リボー「俺を見習うのは情操教育的にまずいような……」

ライガ「でも、結構いいとおもいますけどね」






レン「さて、溝が出来てしまったライガとなのはたち。その溝は考え方の違いによるもの。片方は光を信じ、片方は光と闇を併呑する。そして、ついにリボーははやてたちを切り捨てることを決める! 次回、『分かれた翼』お楽しみに!」

リボー「これからシリアスか~」

ライガ「でも、たまに番外編ではっちゃけるから大丈夫ですよ」



+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。