ここから終盤に向かって行きます
結構シリアスが多くなってくると思います
第15話 動き出した事態
「……やっぱり、お風呂上りの牛乳はおいしいね」
「せやな~」
浴場から、出て更衣室で全員に牛乳を振舞ったなのはたち エリオやキャロたちも服に着替えて、ご馳走になっている ちなみに、服などはリボーがワームホールで女子更衣室のほうに送っている
「ん? ルーちゃん……どうしたの?」
キャロがルーテシアを見ると、少しくらい顔をしていた 思わず聞いてみるが「なんでもない」と言い、残りの牛乳を一気に飲み外に出て行った その様子を見て、ティアナ以外が首をかしげていた
「どうしたんだろう? ティアナは何か知ってる?」
なのはがティアナに聞くと、少し考えた後
「ルーがああいう風になるのは、大抵リボーさんのことだから……多分リボーさんが何かを言ったかとかじゃないでしょうか」
「でも、リボーさんがルーに何か言うわけないし……」と考え込むティアナ その時、リボーから念話が来た
『ロストロギアの反応があった! 場所は近くの川原だ! 俺とライガは先に向かう!』
リボーの念話で急いで着替えて、現場に到着すると―――
「……えっと……リボーさん? これがロストロギア?」
「それは俺が聞きたい……これが目的のロストロギアか?」
「えっと……そうなんやけど……」
川原中にいるのはスライムみたいな生物 スライム状ではなくド〇クエのスライムみたいな生物 もっと言うならぷ〇ぷよ
「あ~……とりあえず、新人共 お前らがやって見せろ」
一気にやる気を失ったのか後ろに下がって、ワームホールからお茶を取り出し飲み始める
「それはいいんですけど……」
ティアナが微妙な顔をしながらライガを見る ライガは肩をすくめ苦笑した なのはたちも新人たちに出来るだけ任せてみようと、バリアジャケットを展開しただけで待機している すると、スバルたちが何かを話している
「ねえねえ……四色あるけど……同じ色を組み合わせたら消滅しないかな?」
「さすがにそれは無いと思いますよ?」
「そうですよ~……ルーちゃん?」
スバルの発言に物は試しとリボーに教えてもらったバインド技を器用に扱って、同じ色のぷ〇ぷよ……もとい、ロストロギアをあわせてみる すると―――
「「「「「嘘~!?」」」」
「……本当にロストロギアか?」
「いや、隊長 ロストロギアというか……まんま……」
面白いように消えた その光景に全員が驚く リボーは自分の中の『ロストロギア』と言うものを考え直してみようと思ったらしい あっけに取られていたが、なんだかんだでハチャメチャなリボーの訓練を受けているティアナとライガが再起動し、「手っ取り早く済むならそれでいいや」と考えルーの補助に向かった ちなみに、リボー以外はまだ機能停止しています
「……早い話……今回過剰戦力だな」
その呟きは誰の耳に残ることなくすぐに消えた なんか釈然としないままミッドに戻っていった
「ほう? 面白そうなロストロギアだったんだね?」
「面白いというか……力が抜けるようなやつだった」
休暇をとり、ジェイルのラボにやってきたリボー もちろん後をつけられないように工作した上で
「まあ、それよりナンバーズの訓練を頼んでもいいかな?」
「了解した……ところでディエチの武器だが……もっと改造しないか?」
「……どういう風に?」
「こういう風に……」
「いいね……」
「ひゃう!?」
「ん? ど~したっスか?」
別室でチンクたちと共に居たディエチ 何かの悪寒を感じたらしく、体を震わせた
「いや……なんでも「揃っているか~?」あ、リボーさん」
「さて、お前らの拷mもとい、訓練のお時間だぞ~」
「ちょっと!? 今何か聞こえたよ!?」
リボーの発言にセインが叫ぶが、それを無視して今日の訓練メニューを発表するリボー
「今回は、セインは気配を消す練習 ウェンディは、ボードの精密操作 ノーヴェは俺との組み手 セッテたちは……ライガから訓練メニューを貰っていただろう? それに従っておけ」
いつも通りといえばいつも通りの訓練メニューに安心するナンバーズ トーレは基本的にリボーが開発したグラビコンシステムで通常よりGがきつい場所での某特殊部隊の行軍訓練をしている チンクとディードは武器の関係もあり、ライガとしょっちゅう組み手をしている ちなみに、ライガは機動六課でお留守番 すこし、ディードが寂しそうです
「……私は?」
自分の名前が出てこない事に少し不安になったディエチ ナンバーズは基本的にリボーとも仲がいいので、もしかして「イラナイ子?」なのかと思ったディエチ でも、リボーのエガオを見たら違う意味で不安になった
「ディエチには、さっき俺とジェイルが突貫で作った新型イノーメスカノンを試射してもらうから」
その言葉にディエチは血の気が引く音を聞いた 周りを見渡すと、全員が目を逸らした 以前、似たような事があり結構トラウマになったのだ どちらもマッド気質なので止める人が居ないとどこまでも危険な代物を作る ライガはそこまで酷くは無いのだが、三人合わさるととんでもないものが出来上がる この前だって、三人が開発していた新型弾頭が誤爆して、開発していた管理外世界の研究所を中心として4k四方が消滅した
「大丈夫……今回は、マイクロブラックホールを撃ちだすやつだから」
「どこが!?」
弾頭の詳細を聞き本気で泣いているディエチ まあ、グラビコンシステムや制御用のAIを積んでいるので暴走は無い……多分
「それじゃ……逝ってこい 違った行ってこい」
「字が違う!」
反論も出来ないままに、ワームホールに放り込まれたディエチ ワームホール内で試射をするのは、ディエチに危険が無いようにするため ワームホール内ならリボーの意思一つで対象を消滅させる事ができるので、例え暴走してもディエチに被害は無い
「まあ、本人には言っていないが」
「何か言ったスか?」
「何でもないさ~」
近寄ってきたウェンディの頭を撫でながら訓練を始めるリボー 最近は裏で動く事が多くなったためナンバーズと一緒にいるのが多くなったので、結構仲はいい そして一通り訓練が終わり、ディエチが半泣きで戻ってきた 今からは、ノーヴェとリボーの組み手の見学 見ることも授業と言う事で全員が食い入るように見る 特にトーレやチンクと言った格闘戦を得意とする面子はそれが顕著だ
「さて……ノーヴェ 来い」
「言われなくても!」
足技を得意とするノーヴェにとって、足技が多様なリボーはまたとない訓練相手だった
「それじゃあ……お前が出来るかは分からんが……見切れるか?」
その言葉を聞いた瞬間、ノーヴェと見学していた他のナンバーズは『ゴキッ』と言う音を聞いた
「へ? って、うわぁ!?」
一瞬動きが止まったが、すぐに動こうとしたら目の前にリボーの右足が迫っていた それを防御しようとしたら、後頭部に衝撃が来た
「なんだ!?」
ノーヴェは状況を把握しようとするが、目の前に脚がまるで鞭のように迫ってくるので動けない
「トーレ……分かるか?」
「いや……」
「あれは、右足の関節を外して右足を鞭のようにしているんだよ」
ジェイルが現れ、種明かしを始めた 要するに間接を外して脚を鞭にしただけである
「でも、初見ならかわす事は難しいし……何より、リボー君の技量ならああいう風に相手を釘付けにする事も可能さ 早い話、アレは相手の集中力とかを削っているんだよ」
不規則に動く蹴りを防ごうとすると、どうしてもそれにばかり目が行くので集中力が削られる そして、散漫になってきたところに―――
「オラァ!」
「きゃうっ!?」
リボーが左足で蹴りを放ち、ノーヴェを吹き飛ばし組み手が終了した
「とまあ……このように集中力を削れば、戦闘機人でも倒せると言うわけだ」
気絶したノーヴェを俵担ぎして見学組のところまで歩いてきたリボー ノーヴェを下ろして、座学で先ほどの戦闘を解説し始めた
「リボー君ちょっといいかい?」
解説が終わった後ジェイルがリボーを自分の研究室に呼び出した
「なんだ?」
「まあ、座ってくれ ここは、盗聴とかは出来ない……というか、君なら空間遮断とか出来そうだね」
「……できない事はないが、話が見えん」
「そうだね……率直に言う 君を排斥しようと最高評議会一派が動いている」
ジェイルの発言にリボーは口元を歪め―――
「随分と遅かったな まあ、例え俺を犯罪者にしようが手は打ってあるから別にいいんだが」
そう言い切った だが、まだ機動六課の面子には教えていない事がある ベヒーモス隊の連中には教えてあること ベヒーモス隊なら自分がいなくなっても機能する そういう風に教えてきた
「まあ、あいつらが何かしないうちに教えておくさ」
「そうかい……もし、犯罪者になったらここに来るかい?」
「そうだな……まあ、そこら辺はばれないようにするか……ゼストさんたちと動くのもアリかもな」
そう言い残し、リボーはベヒーモス隊の隊舎に空間を繋げた
「リボー君……君はもう少し、僕らを頼ってもいいんじゃないかな?」
ジェイルの声は部屋の中に溶けて消えた
「と言うわけで……お前らにもう一つ教えておく」
ベヒーモス隊で仕込みを済ませてから、機動六課に戻りフォワードに座学を教えている
「物事は全て多角的に見なければならない 別の視点から見ると解決策が見つかるかも知れんからな」
「「「「「はい!」」」」」
「……つーか、なのはたちがなんで見ているんだ?」
「え? いや~私たちでもためになるから」
座学室の後ろには授業参観のように立っている隊長陣 フェイトがメモをしているのがリボーの困惑を加速させている
「はぁ……まあ、今日はこれくらいだ 俺は明日ある公開演説会に出席するからもう帰る」
「お兄ちゃん……気をつけて 嫌な予感がする」
ルーテシアが心配そうに近寄ってきたので、頭を撫でワームホールに消えていった
「ルーちゃん?」
ルーテシアの心の中には大好きなリボーに大変な事が起こるとの予感が確信に変わっていた
「予言が……変わった?」
聖王教会でも動きがあった 以前、カリムが出した予言が変わったのだ
―――旧き結晶と無限の欲望が交わる地
死せる王の下、聖地より彼の翼が蘇る
死者と超獣は踊り、道化は素顔を現し
法の塔に巣くう者たちは亡霊に導かれ虚無の彼方に消える
そして、現れるは新たな秩序
そう書かれていた予言 だが―――
―――死せる王は堕ち、彼の翼は復讐へと向かう
鏡が率いる超獣たちともう一つの翼たちは機械仕掛けの神と戦い
堕ちた王は蛇に操られ、星と雌雄を決する
聖域に囲まれた亡霊は、蛇と翼と共に虚無へと消える
現れるは、残された秩序 双頭の蛇は地に伏せ亡霊の還りを待つ
という内容に変化した この短期間にこうまで予言が変化するのは初めてだった そしてその予言が何を示すのかはわからなかった
「明日の公開演説会でヤツを……リボー・グレイブとレジアス・ゲイズを抹殺するんだ!」
「念のため『アレ』も用意しておきましょう」
暗い部屋の中に男たちがリボーを陥れるための策を立てていた そして、その輪から離れたところに―――
「……」
リボーによく似たモノが立っていた
(クックック……まあ、精々踊ってくれや)
この前とは違い、左の手の甲に双頭の蛇の刺青を持つ男がその様子を見て密かに笑っていた
「ご主……人様……すみま……せん」
その足元には、ボロボロのドゥーエが泣きながら横たわっていた
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