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第8話 〜『青春高校』と2人の『親友』〜

今、目の前には純白のドレスを着た『彼女』。
場所は教会。状況はただひとつ。

ボクは彼女の顔を覆っているベールをめくる。
そしてお互いの顔が近づいていき……








 ・
  ・

「……夢か」

お約束通りの夢オチで目を覚ます。朝からボクは何を考えているんだろうね…。
でも『彼女』はドレス姿も可愛かった。

……ボクは将来あの場面であの位置に立っていられるのかな。


っていけない、いけない。今日から新学期なのにこんなブルーじゃダメじゃん。テンションあげていかなきゃ。

そんな結論に達したとき、

『コンコン』

誰かがドアをノックした。まずウズヒか亜梨香だろう。
ちなみに昨日からウズヒと亜梨香が一緒に寝ることになった。ボク的には嬉しいような残念な気持ちだ。

『コンコン』

おっと早く応えないと。

「どうぞ」

「おはよう、お兄ちゃん。早く起きないと遅刻するよ?」

「わかったよ。もう起きる」

「じゃあ先に下に降りてるから急いでね」

「うん」

ボクの学校の8:30スタートで、歩いて20分の距離にあり、今の時間は7:00。結構余裕だ。



階段を降り、部屋に入ると2人がもう朝ごはんを食べていた。

「ウズヒ、おはよう」

「おはよう、綺羅君♪ 朝ごはんは用意してあるから早く食べてね」

テーブルを見てみると、ボクのであろう朝食が置いてある。
白いご飯にみそ汁、梅干し。これぞ日本の朝ごはんだね。
ちょっと少ない気がしないでもないが、ボクは朝はあまり食べないので、これ位がちょうどいい感じだ。

「お兄ちゃん?」

「あぁ、食べるよ。いただきます」












 ・
  ・

ボクとウズヒはもうすぐで学校、って所まで来ている。

「随分楽しそうだね?」

「うん、楽しみだよ♪ だって新しい学校ってワクワクしない??」

「そんなもんかな」

「そんなもんだよ♪」

そんな会話をしながら我が『青春高校』に着き、校舎に入る。


星春セイシュン高校・・地元屈指の私立高校でなにもかもが凄い学校……らしい。
入学するのはそんなに難しくないが、驚異の進学率を誇り東〇大学にも毎年何十人も合格している生徒数2000人を越える超マンモス校。
後の事はその時その時でいいや。


「私は職員室に行かなきゃいけないから。じゃあね」

「うん、じゃあね」

ウズヒとわかれて靴を履きかえ、クラス発表の紙を見る。

「12組か」

ちなみにウチの学年は20クラスある。絶対多いよね。

クラスに着くとすでに人が何人かいた。黒板には『好きな席に座っていろ』って書かれてある。

「お〜い、綺羅。こっちこっち」

声のした方に向かい、挨拶をする。

「おはよう、賢、未来」

「……ああ」

「おはよう」

愛川 賢人(アイカワ ケント)小学校からの親友で結構なイケメン。でもかなりの無口で何を考えてるのかよくわからない事がある。180cm近い長身に黒い短髪。細身だけど筋肉質でスポーツ万能。勉強も出来るから、当たり前の如くモテる。
勘が鋭く何かと考えている事がばれちゃう。
母さんと違って完全にはばれてはいないけどね。


佐久本 未来(サクモト ミライ)同じく小学校からの親友で男勝りな女の子。喋り方も男っぽいが、本人に直すつもりはないらしい。女の子にしては背が高く、身長はボクより高い。
例に漏れず美少女で、姉御肌な性格から男女両方に好かれている。

皆完璧過ぎてもう嫌だ……。


「此処に座れよ。私達もいるし」

と言って窓際の1番後ろ……の右の席を薦める。左の席には『指定席』と貼り紙がされており嫌な予感がする。

「……」

「どこか座りたい席があるのか?」

「…いや、座るよ。2人とも早いね?」

「……未来が7:30には迎えにきたからな」


2人の家はボクの家から近く、2人の家同士も近い。
いつもは3人で登校しているが、中2の時から始業式などの式典の時は忙しいからと嘘をついて2人で登校させている。その頃から2人は付き合い始めて、今も付き合ってるからね。知ってる人は少ないけど。


「綺羅は春休みどうだった?」

「いろいろ大変だったかな」

「何が?」

「たぶんそのうちわかるよ」

「??」










 ・
  ・

『キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン』

雑談をしていると続々と生徒が登校してきて8:30になった。すると、

『ガラガラッ』

先生が入ってきた。

「……ごりせんか」

「そうみたいだね」


ごりせん・・ゴリラ先生の略で本名は忘れた。
某人気ドラマとは何も関係ないのであしからず。
常にジャージ着用で筋骨隆々、体育の教師。


「皆、おはよう。俺の自己紹介はいらないな?めんどくさいしな。
まずは出席をとる。愛川」

「…はい」

「安藤|(男)」

「はい」

「安藤(オカマ)」

「はい」

「安藤|(女)」

「いいえ」

「安東|(女)」

「はい」

「安……」

ツッコミたくないので以下省略でお願いします。


「アンドウが多くねぇか?」

「未来…。そこは触れたら奴の思う壷だよ」

「奴って誰だ??」

「「……」」




「……最後に吉川」

「はい」

「よし、全員いるな。もう気付いた者もいるかもしれないが、佐久本の後ろの席が空いている」

「先生、何故なんですか?」

来たね、安藤A君。

「それを今から説明する。オカマは黙っとけ」

差別はいけないよ

「オカマは私ですわ!!」

どーでもいいよ。安藤B。

「……話しを戻していいか? ……そこの席の話だったな。実はその席には転入生が来る」

そうだろうな。

「転入生は集会後に来る。今から皆は体育館に移動するように」











 ・
  ・

出席確認から30分後、ボク等はもう教室にいる。
ウチの校長は挨拶が嫌いだそうで、お約束の長い挨拶は無い。
だけどとても面白い人で授業中に校長室に行くと怒ることはなく、雑談で3時間位潰した事がある。
その日はどうしても授業をサボりたくてね。



「今日、帰りはどこに集まるんだ??」

遊びの話です。

「……任せる」

「綺羅の家は駄目か??」

いや…絶対まずいよ!!

「ウチはちょっと……」

「何で??」

「何でって……」

『ガラガラッ』

「お〜い、静かにしろよ〜」

ナイスごりせん!!


「みんな揃ってるな?」

「先生、安藤Bがいません!!」

「あんまり引っ張って読者様を怒らせたくないから、ほかっとけ」

この人は何を言ってんだろう。

「じゃあ入ってもらうぞ。おい、入って来てくれ」

『ガラガラッ』

皆がドアに注目した。そしてその視線の先には……

「すいません。お花畑トイレに行っていて遅れましたわ。……皆さん、どうされました??」

空気読めよ、安藤B。

「……安藤Bは早く席に座れ。こんどこそ大丈夫だな。入ってくれ!!」

『ガラガラッ』

「「「「オォ〜!!」」」」

男子だけでなく女子からも歓声があがる。確かに彼女は可愛いけど、いきなりそこまで歓声でるの?

「綺羅、賢……」

「……ああ、そうだろうな」

「え? どうしたの??」

意味がわからない。

「まさか彼女の事を知らないのか!?」

知ってることは知ってるけど……。

「お前『謳歌高校』は知ってるよな?」

「一応」


謳歌オウカ高校・・青春高校の姉妹校で超一流のお嬢さん学校。倍率20倍の試験をくぐり抜けやっと入れる高校だ。

「彼女はそこの出身だ」

「へぇ〜。でも何でそんな事知ってるの?」

「彼女が去年の学園祭でミス謳歌に選ばれたからさ」

「そんなに凄い事なの??」

初めて聞いたボクにはいまいちピンとこない。

「ミス謳歌と言えば芸能界も注目してる位だからな。この町に住んでいるなら赤ん坊でも知っているぞ。
どうやって彼女の事を耳に入れずに此処で生きてきた??」

「悪かったね!!」

そんなに凄いのか……。次元が違うな。


「じゃあ、自己紹介してくれるか??」

「はい。桜井太陽です。謳歌高校から転入してきました。少しでも早く皆さんの中に溶け込められればと思ってます。よろしくお願いします」

「「「「よろしく〜!!」」」」

元気がいいね、チミ達。

「1時間目のHRホームルームを質問時間にするから質問は後回しにしろよ。桜井はあそこの席に座ってくれ」

と言ってボクの隣の席を指差す。
ハイ、嫌な予感的中♪ そして彼女が席に座る。

「私は佐久本未来。未来って呼んくれ。 こっちの隣にいるのが愛川賢人。それでそっちにいるのが天領綺羅」

ウズヒの前に座っている未来が後ろをむいて話し掛ける。

「よろしくね、未来♪ 賢人君も」

「……綺羅、どうした?」

「い、いや。ななな、何でもないよ」

予想通りだけど隣は…。

「……桜井さんとはどんな関係だ?」

やっぱ鋭い…ってこれだけ動揺してたらわかるか。

「私と綺羅君は許婚だからね。ね、綺羅君??」

「「「!?」」」

そこでばらしちゃいますか……。先生の話のおかげで2人しか聞いてないけどさ。

「冗談だろ? 綺羅??」

「……ホント」

「マジか!?」

「おい、お前等ちゃんと話を聞けよ?」


「とりあえずよろしくね。2人とも」

「……ああ」

「よ、よろしく」















嗚呼、大変な1日が始まるよ………。
どうもakishiです。

更新が遅れて申し訳ありません。いろいろとありまして遅れてしまいました。
待っていて下さった方も、そうでない方もすいませんでした。

これからも精進していきますのでよろしくお願いします♪


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