6年1組バスケ日記(4/8)縦書き表示RDF


6年1組バスケ日記
作:パプリカちいたん



episode 3


「さっきも会ったけど、篠崎達也です。宜しく」

 クラスの前で改めて自己紹介した達也は教室を見回すと、担任から指定された席――後ろから2番目の窓際の列、つまり美咲の左隣りの席に着いた。
 学校の方針で机こそくっついていないものの、少女マンガみたいな展開に美咲は不覚にもときめいてしまっていた。

 もしかしたら、そんなに平凡な1年間じゃなくなるかも…

 美咲はとっておきの笑顔で達也に話し掛けてみた。

「隣同士だね。」

 しかし、達也は何の反応も示さない。
 聞こえなかったのかな、と思い美咲はもう1回声を掛けてみた。

「あたし、長谷川美咲。宜しくね」

 けれど達也はやはり無反応。
 美咲が描いていたばら色の1年間が音をたてて崩れていった。

 ちょ、何、この人。無視ですか!

 美咲は心の中で毒づいた。

 達也はそんな美咲の険悪なムードにもお構いなしに窓の外を眺めていた。

 転校初日にクラスメートのこと無視するって一体どういう神経してんのよ、コイツ。

 ぶつぶつ言いながら美咲は気分を紛らわすために斜め後ろの怜香と話そうと振り返った。

「ねえねえ、怜……香?」

 怜香は達也の後ろ姿を穴があく程見つめていた。眉間には皴がより、髪を弄ぶ仕草も1.5倍速になっている。が、すぐに美咲に気付き、

「授業中は話し掛けないでっていつも言っているでしょ?」

 軽く睨みつけてくる。

「新学期早々先生に注意されるつもりはないので、そこんとこ宜しく」
「生まれてこの方先生に一度も怒られたことのない完璧人間の怜香様がなーにをおっしゃるんだか」

 美咲はおどけてみせる。
 しかし、滅多に感情を表すことのない怜香が先程みせた険しい表情を美咲は忘れられずにいた。


如何でしたでしょうか。謎の転校生と友人怜香の知られざる過去…あるんでしょうか(爆)あったとしても当分明かされません。っていうか明かせません。作者の都合により(笑)。評価・感想頂ければければ励みになります。次回は休み時間の風景です。











ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう