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幻想再帰のアリュージョニスト 作者:最近

第4章 傷つけるのはハートだけ、口づけるのは頬にだけ

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4-20 脆弱性、あるいは仕様


「いなくなった?」

 意識を取り戻すと、トリシューラが端末に向かって怪訝そうな声を出していた。首筋にまだ噛みついているコルセスカをやんわりと押し退けて会話に耳を傾ける。公社と繋がった端末が、通信先の光景を映し出していた。あどけない少年は困ったような表情で白い猫耳をへなりとさせる。

「そうなんです。昨日からセージと連絡がつかなくって。ちょうどトリシューラ先生に伝えようとしてた所だったんですけど、間が悪くてごめんなさい」

 申し訳なさそうにうなだれるレオをトリシューラは咎めることは無かった。居場所が見つかったら教えるようにと告げて通信を終了する。
 イアテムの情報を握っていると思われるセージに接触しようとした途端、当人が失踪するという事態に、トリシューラは眉を顰めた。

「んー。あのコ、あれでも私と互角ぐらいの言語魔術師だからなあ。公社が保有する情報インフラとか監視警戒網の管理責任者だし、本気で潜伏されたら見つけるのは骨かも」

「首輪とかつけてなかったのか?」

「あのレベルの相手だと付けても解除されたり欺瞞されたりするの。あ、今ドローンが見つけた。とりあえずティリビナ自然公園の公共トイレに発信器があったよ。追跡呪術を欺瞞するための儀式の痕跡と、加速符で現場の時間を進めて過去視を困難にしてるね」

 それが確かなら、セージは自ら姿を眩ませた可能性が高い。
 だが、理由は何だ?
 裏切り、逃亡、あるいは脅迫によって自発的に行動を促された。
 現時点では判断が難しいが、不穏な気配を感じる。

「レオ好き好きオーラ出してたし、離反は無いかなって思ってたけど。まあ、やっぱり同胞の方が大事ってことかな?」

 トリシューラの切り替えは素早い。いざ敵として現れたなら今度は躊躇無くセージを殺害するだろう。勿論、俺もそうする。
 だが、レオはどうだろうか。
 彼なら、そうではない道を選ぶような気がするし、実際に選べてしまうような気がする。その上で、全てを元通りにしてくれるのではないか。

 あちらはあちらで動くだろうが、利害の対立は無い。仮に過激なトリシューラと穏健なレオが方針の違いで揉めたら、そこは俺が間に入ってなんとかしよう。
 そもそもセージが裏切ったと決まったわけではない。予断は省いて、今は起こり得ることに備えておくだけでいい。

 俺たち三人はセージから話を訊くという目的を見失ったが、やることがなくなった訳ではない。まずコルセスカが別行動を申し出た。

「じゃあ、私は午後の準備をしようと思います。久々にアルマと合流するので、色々と整備用の呪具を買い込んでおかないといけないのです。迷宮で連戦を続けると神滅具の箍が緩んでしまうので、再封印しないと」

 今日の午後から、コルセスカの仲間の一人であるアルマがガロアンディアンに到着する予定なのだ。丁度この階層の裏面の一つ『風の吹く丘』を攻略中で、草原の上に浮かぶ天空迷宮にずっと籠もっていたらしい。仲間のサリアがリールエルバ救出の為に単独でスキリシアに向かった後、影の中を移動できないアルマはえっちらおっちら徒歩で迷宮から帰還しようとしたのだが、折悪しく迷宮の守護者である五大巨人に遭遇して今まで昼夜問わず戦っていたらしい。

「迷宮から持ち帰った秘宝とか巨人が落とした呪石や武器なんかがとってもいいものらしいので、戦力の増強も期待できます。久々に装備を更新できる予感がしますね」

 コルセスカは仲間の到着が待ちきれないといった様子でわくわくそわそわとしていた。普段使っている肩掛け鞄や靴、手袋などを見て「今までお世話になりました」とか浮かれた事を言っている。というかそれって迷宮で手に入れた装備だったのか。

「迷宮で武装を手に入れる、ね。ゲームだとよくあるけど、俺には関係のない話かな。手に入れても換金かコルセスカに渡すことになりそうだ」

「そういうときは私にちょうだい。改造してウィッチオーダーに組み込むから」

 なるほど、改造素材にする手があったか。
 それ以外にも、服や靴、装身具といった身に着けるものは十分有用だとコルセスカに指摘される。確かにその通りだ。
 今まで別行動していたアルマに不満を感じないわけではなかったが、収穫があるとわかると大歓迎したくなる。現金だが、人間の心理などこんなものだろう。

「よし、じゃあアキラくん。私たちは六王の様子見に行こうか。午後から死人の森と会議だから、打ち合わせしておかないとだし」

「わかった。すぐ行こう」

 六王はブウテトの中から飛び出して、それぞれアストラル体のままガロアンディアンを視察中だ。本人たちたっての希望であり、断る理由は無かったので承諾した。マレブランケやドローンなどを護衛に付けているが、小さな体でも彼らは強大な力を持つ王だ。手を出そうという愚か者はいまい。頭でっかちの小人が自動機械に乗ってあちこち見て回っているだけなので、ガロアンディアンのごちゃごちゃとした町の景色にもとけ込んでいるだろうし、そうそうトラブルも起きていないだろう。

 そんなわけで、俺たちは午後に中央庁舎の会議室に集合することを約束して街へ歩き出す。その間、六王たちとトリシューラは特に問題なく意見を交換し、親睦を深めていった。関係性は間違いなく良好だ。特に亜竜王アルトと吸血鬼王カーティスの二人は確実に味方にできている。障害も敵も多いが、このまま全てが順調に行けばいい。そう思った。



 闇に包まれた広間の中で、三つの光点が線を結ぶ。
 薄暗さの中にかすかに見えるのは、中央の床に描かれた光る三角形。
 【変異の三手】を表す図像だ。
 その頂点に、三つの人影が立っている。
 スポットライトによって三人の姿が薄闇の中から浮かび上がった。

 一人は男。
 無骨、という言葉がこれほど似つかわしい人物もそういない。
 角張った体が肌にぴったりと張り付くような薄手の民族衣装を内側から押し上げ、屈強な筋肉と骨格が我こそは闘士であると自己主張しているようだった。
 白い髪と眉毛、苛烈な眼光、えらの張った頬骨、物々しい雰囲気。
 そして最も特徴的なのはその耳。右側は魚のひれのごとき有様で、左は魚のえらのような奇怪な形状をしていた。耳から首、肩から腕へと伸びる測線器官が青い燐光を放ち、男の静かで強大な呪力を外部に示している。

「聞け! 我こそはイアテム、邪悪な魔女の支配に抗う闘士、その一番槍! かの邪知暴虐の化身を打ち倒さんが為、ここに【変異の三手】改め、ハザーリャを奉じる【眠れる三頭】の結成を宣言する!」

 白眉のイアテムは雄々しく宣言した。
 それはいわば組織の名付けであり宣名。
 新たに名前を付けられた組織が新生し、呪力の質が変異していく。

「先代グレンデルヒは、愚物であった」

 イアテムは、端的に英雄を侮蔑した。
 敗北者は無能であり不要。組織全体の名誉を守るため、グレンデルヒという英雄を切り捨てたのである。

「卑しき魔女と悪魔風情に敗北し、あまつさえその軍門に下るという浅ましき行い。名誉も知らぬその所行、英雄好漢の行いとはとても言えぬ。あのような男に、地上の英雄を名乗る資格があるだろうか。否! 断じて否である!」

 激しい語調に、暗闇の中でざわめきが広がる。
 ガロアンディアンの追撃から逃れていた、旧【変異の三手】の残党たちだ。
 本来は精鋭とされている探索者集団。勝利者のはずだった者たち。
 そんな彼らに、イアテムは激しく語りかける。

「我は今こそグレンデルヒを襲名する! 悪しき魔女トリシューラと悪魔シナモリアキラを討伐し、第五階層の覇権を地上に取り戻すのだ! 二代目グレンデルヒとして、失墜した我々の権威を回復すると父なる海に誓おうではないか! どうだ、お前たち。今のまま敗者と嘲笑され続けるより、勝者として栄光を手にしたくはないか!」

 残党たちのざわめきが大きくなる。イアテムは元々【変異の三手】の副長という立場だ。グレンデルヒが敗北した後、彼が集団を率いるのは理に適っている。何より、敗者たちは勝利に飢えているのだ。失われた栄光を取り戻したいと強く願っている。

「第五階層の覇権を我らがこの手に収めれば、立身栄達は思いのままだ! 我々の英雄としての未来は明るいものとなるだろう! それとも、敗残者として後ろ暗い顔をしながら地上に逃げ帰りたいか?!」

 誰かが、獰猛な闘志を示した。
 それに続くように、次々と猛々しい声が唱和していく。
 地上の冷たい論理、競争と成果主義の重圧から逃れる為。
 失った誇りを回復する為。
 目先の欲望を満たす為。
 彼らは、戦いを決意する。

「よく言ってくれた! お前たちこそ真の勇士! お前たちこそ英雄である! 俺は誓おう、この男としての誇りに賭けて、必ずや勝利を持ち帰ると!」

 そして、暗闇の天に巨大な幻影が出現する。
 それは剣。
 僣主を殺し、王国に滅びを与える絶対なる異界の法則。

「見よ、天に浮かぶ【ダモクレスの剣】はこのイアテム=グレンデルヒを選んだぞ! 今こそ出陣の時。いざ往かん戦いの地へ! 勇士たちよ、我に続け!」

 イアテムは拳を高く突き上げた。暗闇に集った者たちが、それぞれ拳を突き上げる。狂騒の中、男達は勇ましく出陣していった。
 その場から立ち去ろうとする直前、イアテムは振り返り、中央に残された二人に声をかける。

「本当に、任せて良いのだろうな」

 三角形の頂点に立つ一人――かつては死人の森の女王の為の座であった場所に立つ球体関節人形は、薄く微笑んだ。

「見て分からないの? それともあの『糸』を疑っている?」

 ミヒトネッセは天を仰いだ。巨大な剣は天の闇から垂れている金色の輝きによって吊り下げられていた。
 蜂蜜色をした、髪の毛で編まれた糸。金色の輝きが宿す呪力によって、巨剣の性質はより凶悪に、獰猛に変化していた。

「乗っ取りは成功した。あとは私たちの勢力が第五階層を掌握するだけ」

「ふん。『私たちの勢力』と来たか」

 イアテムは吐き捨てるように言うと、もはや侍女人形には目もくれず闇の奥へと足を踏み出す。と。動きを一瞬止めた。

「何をしている。さっさと来い」

 それは、ミヒトネッセに対する言葉では無い。
 三角形の頂点に立つ三人。組織の最高幹部に用意された座に立つ最後の一人は、蝶の翅を背から生やした小柄な少女だった。
 大きな熊のぬいぐるみをぎゅっと抱きしめるようにして呼びかけに応じる。

「はい。お師匠様」

 少女はくまのぬいぐるみに顔を埋めるようにしながら、力無い足取りでイアテムの後を追っていった。
 暗闇の中に消えていった二人を見送って、ミヒトネッセはしばし立ち尽くしていたが、やがて自身も別方向へと歩き出す。

 暗闇から抜け出した人形は、くるくると回りながらステップを踏んで進んでいった。軽やかに跳ね、優雅にスカートの裾を翻す。
 爪先をぴんと立て、指先を翼のように広げ、体軸を機械のように保ち、喧噪の中を踊り狂う。人形の表情は蠱惑的で、動きの見事さも相まって誰もが目を奪われずにはいられない。可憐な手首の人工性すら非日常の魅力を醸し出していた。

 まるで誘蛾灯。
 誘う踊り子の周囲に、いつしか大量の男たちが集まっていた。
 魅了された男たちは複数の集団を作り、人形に操られるように蠢動する。
 柄の悪い男達が、凶暴な視線で人形の姿態を舐め回す。

 獣のようなまなざしだった。
 ミヒトネッセは艶然と笑う。激しい情熱を喚起して、卑猥に誘い出す。
 男たちを挑発するかのように、幾度も大地を踏みならし、音楽的に踊り狂う。
 やがて、滑らかな唇が音を紡いだ。 

邪眼円環サテライトオーブ――【アヴロニア】」

 直後、朱と藍が斑になった球体が少女の右の踵に開いた穴から飛び出すと、足の周囲で衛星のように軌道を描き始めた。
 加えて魔女は全身で躍動する。それは大仰な芝居のように。人形や機械の類とは思えないほど情熱的に、人間的な振る舞いで観客の心を揺さぶろうとする。

 『雄々しく』、『力強く』、『勇士の如く』、拳が天へと突き上げられる。
 そして、呪文が詠唱された。

「口寄せ降霊――【疑似英雄詩モックヒロイック】」

 少女の雰囲気が激変していく。
 誘うような妖しい空気はたちまち消え失せ、漂う色香は別種の熱気に変質してしまった。そこにいたのは、激しい敵意と戦意を燃え上がらせる暴力の塊。
 ミヒトネッセは『挑発的』に指先を動かし、男たちを誘う。
 激しい情熱を喚起して、闘争の場に招き入れる。
 ち、ち、ち、と舌が鳴り、指先が『母親との性行』を意味する侮蔑のサインから首を掻き切るサイン、横方向の手招きへと変化していった。
 怒り狂う男たちが威嚇の声を上げていく。

再演(リプレゼント)――『英雄譚、自意識の露出狂』」

 動作と数節に分かれた詠唱。
 大仰な儀式を行う魔女にはどこか厳かな空気すらあったが、激昂する男たちにそのような空気を判断する余裕などありはしない。
 唾と共に、複数の集団が一斉にがなり立てた。

「おうおうおう! てめー俺らのチームに喧嘩売るたぁいい度胸じゃねえの」「お前どこ中よ?」「うちのシマになんぞ用でもあるんか、ええ?」「つーかぁ俺たち自由にやりたいだけだし? まあ邪魔すんなら軽ーく潰すし、みたいな」「お、おでたちのバックにはあのトリシューラさんがいるんだな。あんまり甘く見てると痛い目を見るんだな」「我ら【ブウテトとん親衛隊】は可愛い女の子を保護します! ムムッ、可憐なお人形を発見!」

 口々に組織への所属を『宣名』して、『使い魔的な権威』によって呪力を向上させる男たち。第五階層の路地裏などで起きている犯罪組織や暴走族、不良集団の抗争で日常的に見られる光景だった。
 それに対抗するように、侍女人形は宣名を行う。

「我が名は白眉のイアテム。南東海きっての勇士マアテムの子にして魔女殺しの剣を担う者である! 貴殿ら、いずれも劣らぬ勇士とお見受けした。いざ尋常に、部族の誇りを賭けて勝負といこうではないか!」

 途端、激流のような宣名圧が発生する。
 それは紛れもなく本物の宣名。
 少女の姿が光に包まれ、一瞬のうちに変貌する。
 そこにいるのはもはや侍女人形ではない。
 名乗った通り、イアテム本人がそこに立っていた。

 海の民の英雄を騙った呪術師は、本人さながらの振る舞いで仰々しく決闘を申し込む。それは南東海諸島の戦士としての正式な作法。
 両足を開き、腰を落とし、頭を円を描くように三度回して唸り声を上げる。
 突如として行われた奇妙な行動に男たちは面食らい、気勢を削がれたことを誤魔化すように怒鳴り散らす。

「馬鹿にしてんのかオラァッ」

 威嚇するような声に返されたのは、澄んだ少女の声だった。

「見て分からないの?」

「ぶっ殺す!」

 そう、一目瞭然だ。
 ミヒトネッセは馬鹿にしている。滑稽に踊り、演じ、嘲っている。
 目の前にいる男たちを。
 そして、ここにはいない男たちも同様に。

 ミヒトネッセは、全てを並列に並べて侮蔑していた。
 価値あるもの、男たちが魂を賭けるものを、無様であると貶めるために。
 『それらは同じものである』と叫びながら零落の呪術を演じるのだ。
 粗雑に短絡的に、似たようなものを結びつける呪術アナロギアによって。

 かくして、王国シマを巡る戦いの幕が上がった。





 昼を少し回った頃、俺とトリシューラは公社ビルのすぐ近くにある中央庁舎を訪れていた。既にコルセスカは会議室に到着しており、ブウテトと交替して用意された円卓に着席していた。円卓を挟んで対峙する二人の女王。その背後に護衛として立つ俺は、はす向かいにクレイがいることに気付いた。一瞬視線を向けられたが、すぐに逸らされる。相変わらず不機嫌そうな顔をしていた。
 【死人の森】との会談はいつもと同じような流れで進んでいく。

「というわけで、この第五階層を覆う私たちの森の中に暫定自治区ガロアンディアンを用意してあなたにはそこに住んでいただきますぶー。あ、もちろんアキラ様は私と一緒に黒百合の館で暮らしましょうねー♪ ぶうぶう♪」

「だから裏面と郊外の自然区画と地下を国立公園に指定してあげるからそれで満足しろって言ってるよね? 何度言っても理解できないのは脳が腐ってるから? それとも老化のせいかなブウテトおばあちゃん?」

「ぶうー! おばあちゃんなんてひどいですぶひ! まだ心は若いですぶひ!」

「うーん。人は老いると幼児に近づいていくって言うけど、その口調はなんかそんな感じするよねえ」

「好きでぶうぶう言ってるんじゃないぶう! 元に戻れる方法があるなら戻ってるぶう!」

「呪力が詰まった真珠をいっぱい集めたら元に戻れるかも。九百個くらい?」

「そんなの無理でぶう!」

 ――頭の痛くなることに、これがいつも通りである。
 この数日間、トリシューラとブウテトは顔を合わせればこの調子で仲裁するのも一苦労。ようやく落ち着いたと思ったら今度は六王が騒がしく口を挟んできて滅茶苦茶になるという流れが定型化しつつあった。

 とりあえず、どうにかカーティスを中心にしてリールエルバ救出を試みるという方針は固まりつつあるのが救いと言えば救いだ。第五階層地下にある【白骨迷宮】では急ピッチでスキリシアに繋がる【扉】の構築が進んでいる。

 カルト教団が提示した期日は近い。こちらとしては、表向き交渉に応じるような態度をとってマロゾロンド教徒に理解を示しつつ、カーティスと協力して狂信者たちを一網打尽にする方針である。先んじてスキリシアに潜入したサリアもいることだし、今日から合流するアルマも加わればコルセスカの【痕跡神話】が丸ごと味方についてくれる。むしろ無謀なカルト教団に同情したくなる陣容だ。

「こういう周辺事情の話し合いはまとまるのになあ」

(第五階層の事についてはゆずれないんだよ、アキラくん)

 ちびシューラが腕組みしながら偉そうに言った。威張るところでは無いと思うが、彼女としても威厳を保ちたくて必死なのだろう。それだけ【死人の森】というのは強大な勢力なのだ。

「双方に理はあろう。しかしそこで互いの感情を逆撫でして如何にする。どうか一度落ち着き、譲歩可能な点から検討してみてはどうか」

 厳かに告げたのはアルトだ。右目の大きな傷、詰め襟の軍服と重々しい雰囲気という威厳に満ちた亜竜王は、しかし二頭身なのでいまいち迫力が無い。円卓の上に立って、二人の言い争いを諫めている。

「下らん」

「それより僕、姫と遊びに行きたいなー♪ え、何で睨んでるんですか、アルトおじさん。邪魔するなら存在ごと消しちゃいますよ?」

 パーンとヴァージルは相変わらずマイペースで協調性というものが無い。
 一応、最初の頃に【死人の森】からガロアンディアンに提供できる交渉材料を提示することでトリシューラから譲歩を引き出すという仕事はしたのだが、その後は退屈そうにしているだけだ。

 ガレニスが保有する呪具製造のノウハウ、ヴァージル個人が持つ古代イルディアンサの情報通信技術はトリシューラの保有する『杖』の叡智に比べるといかにも古びてしまっているが、レトロさが価値を生むのがこの世界。古代の王からもたらされたというブランド性も含めればその呪的価値は膨れあがる。

(というか、居住地区を指定ってどうなんだ? 分断と対立を招くだけじゃないのか。レオがティリビナ人との諍いを未然に防ぐためにかなり苦労してるのは知ってるだろう)

 今はトリシューラの警護中なので、脳内でちびシューラに語りかける。正直、彼女のブウテトに対する態度が不可解でならない。誤解を恐れずに言ってしまえば不満があった。トリシューラと同じように円卓に座るレオに視線を向ける。背後にはカーインが控えており、今のところ発言する様子は無い。

 公社は各種インフラの管理だけでなく、細かな地域社会のトラブルを防ぐ為に尽力している。というか、主にレオが直接赴いて人々と話し合い、調停を行っているのだ。カーインという護衛がいなかったら危なっかしくて仕方無いが、あの少年はそうすることで地域住民の信頼を勝ち得てきた。

 第五階層では創造能力によって比較的転居が容易であるため、住民間のトラブルは移動などの調整や区画整理で片がつくことが多い。それが最適解では無いにせよ、レオは個別の住民たちが生活しやすくなるように心を砕いてくれている。罵声を浴びせられても笑顔を絶やさない少年の精神は俺には直視できないほどに眩く、強靱だった。

(一箇所に隔離した結果、治安悪化とか事実上の独立とか、洒落にならない)

(それとこれとは別。実際に別の勢力なわけじゃない?)

(戦争がしたいのかお前は)

 ちびシューラが緑色の瞳を揺らめかせた。眉根を不快そうに寄せて、強くこちらを睨み付けてくる。こちらも退く理由は無い。ちびシューラとここまで険悪に対峙したのはいつ以来だろう。

「いやあ、すっかり遅れてしまったな。俺の美しさに免じて許せ」

「我が王、まずは両女王陛下に遅参の説明を――」

 ちびシューラと俺、トリシューラとブウテトの間にあった重苦しい空気を破壊しながらマラードとルバーブがやってくる。
 円柱に車輪が付いた自動機械にちょこんと乗って移動する小さな二人は盛大に遅刻しながらも、その態度は対照的だった。

「実はな、表通りの一等地に俺が経営する美容院を建てようと思っている。先程まで下見をしていたのだよ。前の土地の持ち主ともちょっと話し合って、快い返事を頂いたところだ」

 普段なら空気を読めと言いたくなる所だが、今だけは良くやってくれたと言いたい。マラードは奔放に振る舞っているが、第五階層にやってくる連中などはどうせ皆好き勝手に振る舞って適当に居着いてしまうのだ。徹底して管理や制御をしようとするのは無謀だし、何よりトリシューラらしくないと思える。

(だって、だって!)

 駄々をこねるように、ちびシューラが不満を露わにする。
 こうしたことは珍しい。幼い少女のように苛立ちを隠そうともしない。
 いや、ちびシューラがそう振る舞うということは、俺に何らかの意思表示をしているということだ。だが、彼女は俺に何を読み取って欲しいのだろう?

 意図が読み取れないまま、会議室の扉が開く。
 珍しくブレイスヴァブレイスヴァと言わずに物静かにやってきたのはオルヴァだ。目を閉じて円柱機械の上に立つ姿はどこか聖性のようなものを感じさせた。
 純白の清廉なローブ、デフォルメされていても端整なままの顔立ち、ゆっくりと開いた瞳にはカシュラム十字の煌めき。その佇まいは紛れもなく歴史に名を残す大賢者のそれだった。

 高名なオルヴァの姿は数々の肖像画に残されており、端整な顔や穏やかな表情、ともすればやや病的にも見えてしまうほどに白い肌に十字の瞳という特徴は広く知られている。第五階層でもオルヴァを見た人々は『上』も『下』も関係無く歴史上の偉人を目にした驚きに打たれていた。

 だが、そうした視線にも彼は動じない。ただ自分の在り方を保ち続ける。
 【死人の森】に所属しながらも自由奔放な言動は、ある種の美的な絶対性を感じさせた。恐らく彼は老いるときも美しいのだろう。そう思わされるほど、彼は時空の中で孤高に在り続けていた。
 と、このように黙ってさえいれば本当に絵になる男なのだが。
 かっと目を見開いたかと思うと、言う事がこれだ。

「おお、ブレイス――」

 と思いきや、途中で言葉が途切れてしまった。どうしたのだろう。
 不思議に思って見ていると、オルヴァはふうと息を吐いて、

「何と、恐るべき御名の終端さえも自ら喰らうというのか。カシュラムの諺に言う、『ブレイスヴァを喰らうことができるのはブレイスヴァをおいて他に無し』とはまさしくこのことよ。おお、ブレイスヴァ!」

 とかなんとか言い始めた。もうわけわからん。

「遅参したことを謝罪しよう。時間をブレイスヴァに食い尽くされてしまった」

 そして言い訳もひどい。

「しかし、そうか。現代にもカシュラム人は残っていたとは。私の終端はまだ遠いらしい――ブレイスヴァよ、恐れられてあれ!」

 口ぶりからすると、現代のカシュラム人たちと遭遇したらしい。ラフディもそうだが、末裔たちとの交流の中で彼らが第五階層に自然と受け入れられていけばなし崩し的に【死人の森】はガロアンディアンと融和していけるのではないだろうか。都合の良すぎる考えかもしれないが、少なくとも今は穏やかに接触できているように思える。

(それはちょっと、頭がお花畑過ぎるよ。アキラくんは六王を演じたから感情移入しちゃってるのかもしれないけど、六王はそんなに都合良く動いてくれる、制御可能な相手じゃない)

 どうも、ちびシューラの危惧が実感できない。
 六王は確かに強大ではあるが、こうして小さな身体でこの場所に馴染もうとしている。ブウテトだってそうだ。間抜け極まりない姿だが、平和でいいという意見もある。実際このような滑稽な姿が住民たちには親しみやすく映っているようで、受け入れられるのもそう難しくは無いように思うのだ。

(アキラくん、それは、シューラがこういう姿であることと同じだよ? 私を可愛がったり、性的な視線で見たりすることは誤作動だって、クラッキングされた結果だって理解できてるよね? アキラくんは可愛さや可笑しさに惑わされてるんだよ。思い出して、シューラは邪悪な魔女だってこと!)

 そんなことを頬を膨らませ、両手をぶんぶん振り回しながら言われても。
 豚鼻の女王ブウテトに、騒がしい六人の小人たち。むっつりと不機嫌そうに押し黙る手刀マザコ――クレイ。一人と七人の集団とは一時的に協調しているだけだが、いずれは真の意味で手を取り合えるような気がしていた。

(ほら、敵対してたカーインともなんだかんだで仲間になってるわけだし)

(アキラくん、どうしちゃったの? おかしいよ。前までのアキラくんならそんなこと――あ)

 不意に、ちびシューラは何かに気付いたように愕然と目を見開いた。
 本体のトリシューラまでもがブウテトとの口論を止めて口を抑えている。

「一貫性の乱れ――まさかもう分裂が始まってるの? 早すぎる」

「ぶぶ? どうしたんでぶう?」

 首を傾げるブウテトから視線を外して、振り返って俺を見るトリシューラ。大気を震わせる音声で直接語りかけてくる。

「アキラくん。お願いだから、できるだけそのままでいようとしてね。成長しようとか、より良い自分になろうとか、そういうことだけは考えないで」

「はあ? 何を言ってるんだ一体。フィードバックを欠いたらサイバーカラテ道場としては終わりだろうが」

「そういうことじゃないの! 詳しい事は後で説明するから、とにかくダメダメでクズでだらしなくて惚れっぽいどうしようもないアキラくんのまま私に踏みつけられて興奮する変態として惨めに生きてって言ってるだけ! 本っ当に存在価値が無いよね、死ねばいいのに。いやむしろ今すぐ死んで?」

「ぶうー! アキラ様にひどいことを言わないで欲しいぶひ! それは私が言いたいことなのでトリシューラは言っちゃダメ! ぶうぶう!」

 真剣そうなトリシューラの言葉にブウテトが口を挟んで、険悪な空気は完全にぶちこわされていった。また話がまとまらないパターンかな、これは。
 ぎゃーぎゃーと騒がしくなっていく会議室。
 最後にやって来たのはやはりというべきか、カーティスだった。
 この吸血鬼は極めて遅刻が多い。パーンが神経質に苦言を呈する。

「カーティス、貴様またか。約3,100秒の遅刻だぞ」

「秒とは何のことかな?」

 古い夜の民であるカーティスにとって、昼の世界の単位は理解の外にあるらしい。吸血鬼の王は黒いフードを被って小首を傾げた。こうしていると小さな夜の民そのもので、正直なんかこいつ可愛こぶってねえかと邪推したくなる。女性と見紛うような容貌なので実際可愛いのがアレだ。

「ふざけるな。お前たちの棲む影世界は我々の宇宙の影響下にある。秒くらい知っているだろう。占星術によって平均太陽時から求めた時間の単位だ」

「そりゃあ、朝の種族が『一日』とか『暦』とかいう信仰によって自らを律していることは知っているよ? けれど、マロゾロンド神のしもべである私があえて天体マーディキ時間ソー・ラヵーといった異教の神々の教えを守る必要は無いと思ってね。ああ、もちろん今の私は愛しい姫のものだけれどね」

 平然と遅刻してくる時間間隔のずれは、こんなところから来ているらしい。
 同じ夜の民でも、時間をきっちり守って迅速に移動する店員ラズリさんとは大違いだった。現代人と古代人のギャップを感じてしまう。

「どうでも良いですけどー。それは古い時代の話で、今は天青石セレスタイトを利用した光格子時計で一秒を定めているらしいですよー」

 ヴァージルが幻影の窓に検索結果を表示していた。いつの間にか携帯端末を購入していたようで、菱形の水晶が少年の前に浮かんでいる。
 こんな感じで、いつも通りに大騒ぎに発展してしまう。賑やかなのはいいが、これではいつまで経っても話が先へ進まない。トリシューラとブウテトも何故か感情的に対立してしまうせいで平行線を辿るばかりだ。

 うんざりし始めたその時、不意の来客が更なる混乱を招き寄せる。
 それは警戒していた相手の、全く予期しない形での襲来だった。
 白眉のイアテム。
 その男は真正面から庁舎の玄関に現れた。

 背後に配下と思しき男たちを引き連れている。多種多様な『眷族種』が入り交じった、『上』側の勢力であることを主張する陣容。道行く人々が何事かと注視していた。端末を手に念写している者までいる。
 物々しい雰囲気に警備ドローンが銃口を向けるが、背後の男らは身動きせず、イアテムだけが徒手空拳のまま前に進み出てくる。

 俺たちは建物の前に居並んだ相手が一向に攻め込んでこないことを不審に思いながらも迎撃の構えをとった。幸いここには【マレブランケ】の全員が終結しており、【死人の森】までいる。どこかからミヒトネッセが奇襲を仕掛けて来たとしても今度は遅れを取らない自信がある。

(念の為、アキラくんはブウテトをしっかり守って。幻肢操作アプリで性能をアストラル寄りにして、呪殺を妨害する準備をしておけば髪の毛の件にはある程度対応できるはずだよ)

 ちびシューラの忠告に従い、機械の身体と重なり合う幻影体を構築した。幻脳が形成され、俺という存在が二重になって揺れ動く。ブウテトを背後に庇うと、余計な事をするなとばかりにクレイに睨まれた。やたらと殺気立っている。
 刃の様な視線の先で、イアテムが動く。
 すう、と息を吸い込み、

「たのもう!」

 と力強い叫びが響いた。
 その言葉は、はっきりと俺に向けられていた。
 『しまった』と『やられた』という思考が同時に脳裏を駆け巡り、何か対抗策を練ろうとするより先に、俺という生まれたての紀人の『本質』が疼き、【サイバーカラテ道場】としての性質が自動的に身体を操縦していく。

(アキラくん、ダメッ)

 ちびシューラの制止は遅すぎた。いや、そもそも制止はできないのだ。
 俺はもう、そのように存在を作り替えられてしまっているのだから。
 神話的存在は、その性質に規定される。
 本質を束縛されてしまうのだ。その意思に関わらず、『在り方』を曲げることはできない。それは神話的存在として死ぬことだからだ。

 紀人としてのシナモリアキラ。その脆弱性を的確に突いた、真っ向からのクラッキング。その名も道場破り。
 俺という存在は、看板を賭けた正々堂々たる挑戦を断れない。

「どうれ」

 信じられないくらい自動的に、俺は挑戦を受けていた。
 自分という存在に自分の意思で抗えない。
 そのことにとてつもない不快感を覚える。

「サイバーカラテ道場師範代、シナモリアキラに一対一の試合を申し込む! 流派の名誉を賭けて我と武を競っていただく!」

 そして、今のサイバーカラテは【死人の森】が擁する六王の権威も背負っている状態だ。つまり、俺が負ければ一緒に六王の権威にも傷が付くのだ。
 何の事は無い、今のガロアンディアンにとって最も脆い部分とは、他ならぬ俺自身だったというだけのこと。

「上等じゃない。ガロアンディアンの最大戦力がどれだけ凄いか、目にもの見せてやればいいんだよ! アキラくん、返り討ちにしちゃえ!」

 トリシューラの叫びで我に帰る。
 俺が負けた時に傷つけられるものは俺だけではない。外部に依存しきった俺が戦いの中に身を置く限りそれは避けられないのだろう。
 しかし、ならば勝てばいいだけだ。

「ああ、任せておけ。魔女殺しだか英雄だか知らないが、精々技を盗んでサイバーカラテ道場の肥やしにしてやるよ」

 赤と黒のカプセルを飲み込んで肉体を活性化させながら挑発的な言葉を吐き出す。イアテムはあくまでも冷静にこちらを見て、短く呟いた。

「では始めるとしよう――イェツィラー」

 本日二度目の衝撃。
 イアテムの腰の辺りを取り巻くように、白く濁った青い激流が形成される。
 では、こいつがそうだったのか。結局、グレンデルヒもブウテトもクレイも、トライデントとは関係が無かった。【使い魔の座】が擁する新たな刺客、禁呪を使う『細胞』の正体とは、このイアテムという男だったのだ。

 背後でトリシューラやブウテト、それにマラコーダが反応する気配があった。それは融血呪を知るが故の焦り。一対一の試合という形式を迂闊に破れば俺の存在が危うくなる為、周囲はこの状況でも何も出来ない。
 だが、あちらは違うのだ。

 イアテムが操る白濁した流体が背後の男たちに飛沫として降りかかる。シャワーを浴びたように濡れた男たちは、液体が触れた箇所をどろりと融解させて呻き声を上げた。ぐるりと眼球が回転し、白目を剥いて立ったまま気絶する。
 そして、そのまま亡霊のように動き出した。

「我々はトライデント。我々は群。我々は一つ。我々はイアテム」

 恐らく百人はいるであろう男たちが、一斉に敵意を向けてくる。
 放射される圧力は、その辺りの雑魚とは一線を画する。
 地上有数の探索者集団を構成する腕利きの探索者たち。
 それがイアテムによって統一されて襲いかかってくるのだ。

(ううっ、こっちにはカーティスがいるからズルだって強く言えないよう)

 ちびシューラが唇を噛みながら悔しそうに言った。
 仕方が無い、多勢に無勢でもやるしかない。
 サイバーカラテ道場が視界に無数の戦術を提示していく。ちびシューラの提示する最適解に従ってウィッチオーダーの形態を選んで次の動きを組み立てていく。イアテムは青い流体を右手で握りしめると、束ねて高圧の刃を形成した。勇ましく中段に構えて口を開く。

「我はトライデントの細胞が十三番――」

 十三という数字に、記憶が刺激される。
 それはマラコーダがかつてトライデントの細胞だった時の番号だ。
 たしか細胞の名は【尻尾】。イアテムは同じ役割を与えられているのか、それとも別の役割を担っているのか。その答えは直後に明かされた。

 屈強な肉体に充溢していく気迫、増大する呪力、巻き起こる旋風。
 恐るべき宣名圧の予兆に、大気が戦慄しているのだ。
 そして男はその本質をさらけ出す。
 誇るような宣名が第五階層を震撼させた。

「――【男根】のイアテム!」



 シューラ先生の『ここテストに出ないよ』

 【疑似英雄詩モックヒロイック

 これが巫女としてのスキルだとすれば、かなりの邪法だよ。
 否定的で露悪的なパロディによって降ろした伝承を下品に零落させる『見かけの参照』ってとこかな。引喩系呪術としては下の下だよ。アキラくんは正統派な神話参照で真っ向勝負していこうね!

 え? 杖だって神秘の零落じゃないのかって?
 同じ零落でも杖の零落は再現性を持たせることで利便性や整備性なんかを向上させるいい零落だもん。一緒にしないで!

 それにしても巫女なのかニンジャなのかはっきりして欲しいよ。
 ――えっと、アキラくん、歩き巫女ってなあに?
 甲賀望月? 武田?
 うう、日本史はあんまり勉強してないんだ、ごめんね。


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