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知らない言葉知ってたりしますが、多めに見てください。
例えば、スズメバチとか知ってたりします。

原作でもそうですか、何故か横文字とか使ってるんですよねー。
008 中忍選抜試験一


―――火の国



「何が予定より早く行ってこいだせーちゃん……思いっきり当日じゃねーか!? てか、フウの尾獣に乗ってこなかったら間に合わなかったぞ!?」
「いいじゃないおにーちゃん? フウのおかげでなんとかなったし」

 そう言って、フウはニコリとほほ笑む。
 ナルトが頭を撫でてやると、後ろから裾がひかれた。

「……にー。わたしのほうが役……立つ」

 ヤヒメが対向してきた。
 6人で仲良く歩いてゆくが、誰も周りに人が歩いていない。と言うか、迷っている。

「……すみません。中忍試験の会場は?」
「おう、それならあそこだ。お譲ちゃんも中忍試験か、頑張れよ?」
「……うん。ありがとう」

 とてとてとヤヒメは戻ってきた。

「……えらい?」
「えらいなヤヒメ」
「……えへへ」
 
 ヤヒメの頭を撫でていると、隣ではフウがぷくーっと頬を膨らませていた。
 いつものことなので、ナルトはフウを無視して我愛羅に視線を移動する。
 
「そういや我愛羅の兄と姉も来るんじゃないか?」
「オレの家族は九陽の里の者だけだ……」
「そ、そうか……」

 我愛羅は里の者だけは家族と思えるようになった。街を歩くと、九陽は人気なのだ。声をかけてくれるのなんて当たり前、食べ物をくれたり、守ってくれてありがとうとお礼を言ったりしてくれる。そのおかげで、我愛羅はだんだんと笑顔を見せるようになった。尾獣との対話も成功し、目の周りのクマも無くなっている。まあ、原作通りヒョウタンは背中におぶっているのだが。

「とりあえず我愛羅も君麻呂も試験中喧嘩すんなよ?」
「「ナルトが言うなら」」

 九陽全員がナルトと空狐の言うことだけは聞く。もし、リーダーとしてナルトが居なかったらあっという間に里を滅ぼしているだろう。それだけ九陽は感情コントロールが下手糞である。

 







―――中忍試験会場



 

 火の国、下忍チーム第七班――うちはサスケ、春野サクラ、日向ハナビ。
 ハナビはナルトに言われた年に、編入生としてアカデミーに編入した。年は4歳だったが、技術的には全く問題がなかった。そして、姉と同じ学年に編入後、ナルトに教わった通りに影分身をアカデミーに置いて授業を受けさせ、自分は必死にヒアシのもとで修業をした。夜になるころにはチャクラ切れを起こし、毎回気絶。ハナビのチャクラでは影分身を作ると、かなりつらいのだ。それを三年間続けるころにはチャクラの量も増え、技量も随分上がった気がする。姉と一緒に卒業し、班わけで七班になったわけだが、ハナビにとってはどうでもよかった。ただ、ナルトに会うためだけに必死に頑張ったハナビ。卒業した年が7歳だろうと、7歳で卒業したハナビにサスケが嫉妬して、喧嘩を売ってきてもどうでもよかった。
 ナルトに会うためにひたすらに勉強し、それが今日叶うと思い、朝からハナビは機嫌が良かった。ナルトが中忍試験に出ると、父ヒアシに教えてもらったのだ。教えてもらっとき、

(父様もたまには役に立ちます)

 と、腹黒い事を考えていた。

「そんなんで中忍試験受けようっての? やめたほうがいいって」

 何やら試験教室の前で人が集まってることにハナビは気づいた。
 そしてその奥から、厭味ったらしい声が聞こえてきた。

「フンっ、行くぞ?」

 とどめとばかりのサスケのその物言いに、ハナビはむかむかしてきた。

(こんな写輪眼だけしか取り柄がない男を好きだなんて、サクラもダメダメですね。兄様の目のほうが全然すごいです)

 ハナビはまだ生命の流れを見ることが出来ないが、いつか見たいと思っていた。そして、全ての面でハナビの中で最強はナルトなのだ。

 扉の前につくと、二人の人間が道をふさいでいた。
 そして、一人の濃いまゆ毛の人が殴られて腰をついていた。
 近くにネジがいることから、同じ班のロック・リーって人だとハナビは思った。

 同時に、白眼を使う。

『初めて会う人を信用するな。まずチャクラの流れで、ある程度の思考は読めるはずだ。これから何をするか。今何をしているか確かめろ』

 ナルトに言われた教えをハナビは破ったことはない。
 一か月の間の教え、全てを覚えている。

 そして、白眼を解く。

(さすが兄様。信じるべきは兄様です)

 くすりと笑い扉の前に歩みを進める。

「何だお譲ちゃん? 此処は君の様な小さな子供が来る場所じゃないぞ?」

 ハナビはフフっと笑う。

「そのうす気味悪い笑いをやめて早く幻術を解いてください。ついでに、その程度の変化で騙せるのは三流以下の忍者だけです。密度も精度もダメダメです。わたしの“本当”の兄様に比べたら赤子レベルですね」
「は……何言ってんだお前?」

 さもおかしそうに、二人が笑う。
 ハナビは一つため息をつき、印を結ぶ。
 そして、扉に手をつき、

《解》

 空間がグニャリと歪み、部屋番号が“3-1”から“2-1”へと変わる。
 
(やはり、兄様に教えてもらった解術はいいです。学校で教えてもらった術じゃ解けませんからね)

 そのまま、ハナビは来た道を戻る、二階ではなく、本来の三階へ向かう為に。

「ネジ兄様はまだまだですね。この程度の幻術や変化、見切れなくてどうするんですか?」

 ハナビは鼻で笑いながらその場を後にする。
 後ろから、悔しそうな顔をしたサスケと、サクラがついてくる。



 三人が本来の部屋に入ると、部屋一杯の人間がいた。皆中忍試験を受けに来た人間だろう。

「サスケ君おっそーい♪」

 10班の山中いのが、後ろからサスケに抱きついてるのを見向きもせず、ハナビは辺りをきょろきょろし始めた。

(兄様兄様何処? 兄様ーー!)

「何きょろきょろしてんだお前? この人の多さにビビってんのか?」
「黙ってくださいうちはサスケ。次声掛けたら殺しますよ?」

 ハナビのあまりの迫力に、サスケは何も言いだせなくなってしまった。

「あ、ハナビ……」

 今度は、三人が傍に寄ってきた。
 八班である、犬塚キバ、油女シノ、日向ヒナタ。
 
「ああ、姉様ですか。今はそれどころじゃありません兄様を探さないと!」
「えーっと、兄様っていつもハナビが言ってる人?」
「そうです。いるはずなのですが見つかりません! 何処ですか兄様!」

 見向きもせずに探し続けるハナビに、いのの隣にいたシカマルがめんどくさそうに口を開く。

「まだ来てねーんじゃねーの?」
「ああ、奈良シカマルですか。確かにそうかもしれません。待ち遠しすぎて我を忘れてました。でも、兄様の為なら忘れてもいいです」

 ハナビがそわそわしていると、シカマルはため息をつき、ヒナタを見る。

「なあ、ヒナタ……兄様って下忍の日向ネジのことじゃないのか?」
「ふざけないでください! あんな屑と兄様を一緒にしたら兄様が可哀そうです!」

 もうハナビ暴走中だ。

「アハハ……ハナビはハナビの兄様のことになるとすごいから」

 ヒナタが苦笑しながらシカマルに教える。

「おい君達! もう少し静かにしたほうがいいな……」

 背後から声がかけられ、全員がそちらを振り向く。
 そこには、メガネをかけた青年が立っていた。
 
「君達がアカデミー出たてホヤホヤの新人九人だろ? かわいい顔してキャッキャと騒いで……」
「黙ってください年増! どんだけ試験落ちてるんですか? かわいいなんて兄様以外に言われても虫唾が走ります」

 その青年の額に青筋が浮かぶが、ハナビはナルトのことで頭がいっぱいだ。

「誰よ~~アンタ偉そうに」

 サクラがその青年に問いかけると、青年はくすりと笑い口を開く。

「僕はカブト。それより辺りを見てみなよ」
 
 全員が辺りを見、身体を硬直させる。そこには、こちらを睨んでいる大勢の忍達がいた。全員試験前でピリピリしているようだ。
 ハナビだけはまだキョロキョロとし、すぐにカブトをキっと睨みつける。

「騙しましたね! 兄様いないじゃないですか!」

 もう他はどうでもいいらしい。

「ふう……まあ可愛い後輩が殺されるのも可哀そうだ。この認識カードで情報をあげよう」

 ハナビを無視してそう言い、カブトはニヤリと笑いながらカードを取り出した。
 それを地面に置くと。地図の様なものになった。

「今回の中忍試験の、それぞれの里の受験者数を個別に表示したものだ」

 ハナビも気になり、それを見つめる。もちろん気になるのは九陽の里。

(六人……少ないけどきっといるはず……)

「そのカードに個人情報が詳しく入ってるやつ……あるのか?」

 サスケがした質問に、ハナビの耳がピクリと動く。

「もちろん、今回の受験者の情報は完ぺきとまではいかないが、焼きつけて保存してある。君たちも含めてね……。何でも言ってみな、検索してあげよう!」
「木の葉のロック――」
「黙ってくださいうちはサスケ! 風巻ナルト! 風巻ナルトを検索してください!」
「おい……」

 サスケの抗議がある中、ナルトをカブトが探すが、なかなか見つからないようだ。
 そして……。

「どうやらないようだ」
「何が何でも言ってみなです! ないじゃないですか!」

 ハナビは逆切れした。

「す、すまない。それはどこの里かわかるかい?」
「九陽の里です」
「九陽の里は情報が全く手に入らない。わかっているのは、前の霧隠れの里が、わずか三人に滅ぼされ、新しく出来た里と言うくらいだ。後は、里の民は皆血継限界だけと言うところか……」
「皆血継限界……だと?」

 皆はそこにくいついたが、ハナビは心底どうでもよかった。

「各里の血継限界が流れて出来た里だからね、民は皆血継限界持ち。木の葉で言う、旧家と同等の力を持つ人間しか住んでないと言うことだ。あとは、九陽と呼ばれる九人の守護者が守っていることかな。これは公式に発表されているから、秘密でもないが。ついでに、あの里に偵察に行って戻ってきたものは誰もいない」

 その言葉に、全員が驚愕の色を浮かべる。
 だが、ハナビだけは違った。

(九陽……確か兄様の背中に九陽って刺繍がしてありました! あれは里の名前じゃなくて守護者って意味だったんですね。さすが兄様です!)

 一人で浮かれまくっていた。

「情報がない国は音隠れの里と九陽の里だけど……危険度で言ったら九陽の里がトップじゃないかな? 何があるかわからないし」

 その時、前の扉が開き、うるさかった部屋が一気に静まった。
 扉から入ってきたのは、白い羽織を着、首に額当てをかけている六人。
 ナルトひきいる九陽の里の者だ。
 九陽の里は、五大国であるのに情報が一切ない里である。そのこともあり、他里に危険視されているのだ。

「来たようだね……あれが九陽の里だ」

 全員がゴクリと息をのみ込む。
 醸し出す雰囲気が、圧倒的に違う。全ての者がそう思った。

「兄様!」
 
 ハナビ以外は。
 ハナビはナルトの目の前まで瞬身を使い、ナルトに抱きついた。

「兄様! 兄様! 会いたかったです!」

 ぐりぐりとナルトの胸に頭をこすりつける。
 フウとヤヒメが止めに入ろうとしたが、途中でやめた。
 なぜなら、ハナビが泣いていたからだ。

「にーさま……ぐす……もう会えないかと。もう離れません」
「久々だなーハナビ。相変わらずちっこいな」
「まだ七歳ですから仕方ないです……」

 ナルトはほほ笑み、ハナビの頭を撫でてやる。
 その姿を見て注目していた忍達がズッコけた。

「なあ、あれが九陽の里か……?」
「多分そうだけど」
「雰囲気が穏やか過ぎて和むんだが……」
「と言うか、ロリコ…ッ!」

 クナイが飛翔し、話していた忍の髪を数本もっていった。
 ナルトはそちらを見もせず、話を続ける。

「そっか。でも七歳でアカデミー卒業とはやるなー」
「忍者になったらまた会えるって……だから頑張りました」

 ハナビを引きずりながら、ナルト達は空いている後ろの席に移動する。

「我愛羅!? なんで砂の里のアンタが九陽の里にいるの!?」

 途中、我愛羅が声を掛けられた。

「ああ、テマリとカンクロウか……俺は砂の里とは関係ない。九陽の里、一陽・我愛羅だ」
「あんたが居なくなってから必死にさがしたのよ!?」

 その言葉に我愛羅はキっと少女を睨んだ。

「それは俺を殺そうとか?」
「そんなわけないでしょ!? 弟を殺そうと何て――」
「俺は砂最後の日、親代わりの人間に殺されかけた。兄弟程度の絆で信用出来ない……」
「だったらソイツらはなんじゃんよ?」

 傍に居た黒ずくめに白い化粧をした男がナルト達を睨みつけた。

「……かけがいのない仲間だ……。オレと同じ宿命を背負ったな……オレに近づくな。近づいたら殺す」

 そう言って、我愛羅は脚を止めずにナルトについてきた。我愛羅の本気に二人は恐怖を浮かべた。

(チッ……結局兄弟だと言っても、オレを恐れた目で見る……)

 我愛羅の中で、砂隠れの想い出は、思い出したくない過去。それ以外のなんでもない。
 虐げられ、信用した者に裏切られ、挙句の果てに実の父親から暗殺命令が出た。いいことなど何もなかった。

「あの……あなたがハナビが言ってた兄様ですか?」
「ん? えーっと」
「日向ヒナタです……」

 それを見ていたハナビがキっとヒナタをにらむ。

「兄様を取ったら姉様だって許さない……」
「え? え? 違うよハナビ……ハナビが嬉しそうに話してるからどんな人かなって……」

 ハナビは親の仇を見るような眼でヒナタを見続ける。

「こらハナビ。実の姉だろ? そんな目で見るなっつの」
「兄様がいうなら……」
「んじゃ“ハナビ姉”。まあ一か月だけの兄だったけど修行つけたのが兄様ってんなら俺がその兄様だ」
「兄様はずっと兄様だけです!」

 ナルトはため息をついた。
 久々に見たハナビが、完全にヤンデレハナビだったのだ。そりゃため息をもつきたくなる。

「なんだよ、結構普通じゃん? 危険とかカブトが言ったから身構えちまったよ」

 シカマルが一歩前に出た。

「オレは奈良シカマルだ。よろしく」
「へー、シカマルがめんどくさがらずにそう言うことするの珍しいわね?」
「なんだよいの? 他里との交流深めるってのは大事だと思うぜ?」

 ナルトは苦笑いしながら挨拶をする。

「俺は風巻ナルト。よろしく」
「あ、ちなみにフウはフウだよ?」
「……ヤヒメ」
「ウチは多由也」
「君麻呂です。よろしくお願いします」
「……」
「あー、我愛羅はこう言うの苦手でな。我愛羅だ」

 フウとヤヒメとハナビが火花を散らしているが、次々と挨拶をする。

「あ、わたしは春野サクラ」
「……」
「あ、兄様。うちはサスケもこう言うの苦手です」
「オレはさっきも言ったけど奈良シカマル」
「山中いのよ」
「秋山チョウジ」
「……油女シノ」
「犬塚キバだ」

 わきあいあいと挨拶する。
 フウとヤヒメとハナビが罵りあい、サクラといのが罵倒をぶつけ合う。
 ソレを見たヒナタはめちゃくちゃおろおろしている。 

 そこで、ピクリと九陽一同は反応した。
 木の葉組みは誰も気づかないようだったが。

 九陽は一瞬でアイコンタクトし。

 ナルトが飛んでくるクナイをキャッチし、それ以上の速度で投げ返す。
 そのままジャンプしていた奴を天井に縫い付ける。
 フウとヤヒメがその場から消え、こちらに走ってくる二人を殴りつける。
 そして、殴った時にかすめ取ったクナイで二人を天井に縫い付ける。
 三人が天井に縫い付けられた。ここまで約一秒。

 何が起こったかわからず、全員が唖然とした視線を天井に向けている。
 ナルトは振り返り、カブトを見つめる。

「殺気を向けるなよカブト。特にあの音忍がやられた一瞬……な」

 ニヤリと笑ってやると、そそくさとカブトはその場を離れて行った。

「兄様兄様! やはり兄様はすごいです!」
 
 キラキラと尊敬のまなざしで見上げてくるハナビの頭にぽんぽんと手を置き、苦笑いを浮かべる。

「静かにしやがれドグサレヤロー共!」

 突如、その場に声が響き、煙と一緒に大勢の試験官が前に現れた。
 だが、静かにしやがれというが、先ほどの天井縫い付け事件のせいで誰も喋っていなかった。

「待たせたな……中忍選抜第一の試験官、森乃イビキだ……」

 顔に傷が多数ある試験官は、受験生に殺気を放つ。ほぼすべての生徒が、殺気に充てられたようだ。

(ぬるいな……。尾獣の何千分の1以下だ)
(くだらない)
(あの人遊んでいいのかな? 晶遁の実験したい)
(兄様の腕暖かい……)

 相変わらずハナビだけは全然違うことを考えていた。

「にしても……あいつら何天井で遊んでんだ?」

 当然の質問であろう。
 
 それから、他の中忍がそいつらを降ろし、座席番号を受け取ってから席を移動した。

「あー兄様が隣で嬉しいです。やはり、これは運命ですね?」

 にこにことそんなことをのたまうハナビに、ナルトは冷ややかな目を向ける。

「……白眼」

 ビクっとし、冷や汗を流すハナビ。

「な、何を言ってるんですか兄様?」
「……」
「あ、愛は待ってちゃ来ないんです! 自分から動かなければいけないんです!」

 なんだかカッコイイセリフを言って、ハナビは誤魔化した。
 ハナビは札を箱の中から抜く時、ナルトの隣を狙ったのだ。

「答案用紙はまだ裏にしとけよ。では、ルールを説明する」

 ヒビキは黒板にルールを書きこんでゆく。

「まず、お前らには最初から10点ずつ持ち点が与えられている。筆記試験問題は全部で10問、各一点。この試験は“減点式”となっている。問題を間違えるごとに一点減点。次に、このテストはチーム戦。チーム三人の合計点で合否を判定する。次に一番大事なとこだが――カンニングおよび、それに準ずる行為を行ったと此処にいる監視員達にみなされた者は、その行為“一回”につき持ち点から“二点ずつ”ひかせてもらう。持ち点が無くなった場合、その場でチームごと退場してもらう。不様なカンニングなど行った者は自滅していくと思え。仮にも中忍を目指す忍なら……“立派な忍びらしくする”ことだ」

 そう言って、殺気を込めながら、ヒビキはニヤリと笑う。
 ナルトは始まる直前にハナビを見た。

「……」

 みた瞬間ににこにこしているハナビと目が在った。

「ハナビ……カンニングだと思われるぞ?」
「兄様と試験なら兄様を取ります!」
「……第一試験で落ちたらもう会わないから」

 そう言うと、傍目にもわかるくらい顔を青ざめさせ、ショックを受けていた。
 だが、すぐに真剣な表情に戻って試験に集中した。

「試験時間は一時間。始めろ!」

 ナルトは心配し、気配を探ってみると、どうやらハナビはいきなり白眼を使い始めたようだ。まだ、誰も解いてねーよと思っていたが、自分も試験用紙に視線を落とす。
 最初の暗号文を見、ため息をこぼす。

(何このアカデミー初期レベルの問題。これが中忍試験とは笑わせる)

 思考時間0。
 まるで、文字を移すようにサラサラと書いてゆく。
 九陽の里の者は、カンニングなんてすることもなく、すらすらと解いてゆく。
 数分で最後の問題まで辿りついたが、この問題に限っては試験開始後45分経過してから出題されます。とのことで、ナルトは寝て過ごすことにした。

「第一の試験合格を申し渡す!」

 その叫びでナルトは目を覚ました。

「此処に残った108名全員に第一の試験合格を申し渡す!」

 ナルトはキョトンとしていた。
 いきなり起きたら合格宣言だ。どんな推理も追いつかない。
 とりあえず、隣のハナビに小声で話しかける。

「ハナビ。どういうことだ?」
「なんか第十問を受けるか受けないかってのが試験だったらしいです。受けてミスしたらもう中忍試験を受けさせないって。で、受けなかったら退場。此処に残ったのは皆受けた人ですね。覚悟を試したってことです」

 ナルトはそのまま寝てたから結果的に合格したわけだ。
 忍者に必要なことを備えているか確かめる試験だったのだろう。

「で、どれだけ人数減った?」
「0です」
「は?」
「カンニング以外で落ちた人いません。十問目が出された瞬間、フウちゃんが言ったんです『……早く出てけ。臆病者の屑共が。貴様らなど一生中忍になれない』と。そして、それに反発して全員が残ったわけです」

 ナルトは苦笑した。確か原作では70ちょいしか合格者がいなかったはず、でも先ほど108名と言った。フウの言葉が効いたってことだろう。

 その時、窓の外で何か動く気配がした。
 そう思った時には九陽の里の人間は全員クナイを取り出していた。
 窓を突き破り、黒い何かに包まれた人間を確認すると、六人がクナイを投擲する。
 ほぼ同時に黒い布に突き刺さり、中の人物ごと壁に縫い付けた。

 何やら中でもごもごしているが九陽達は知らないフリだ。

 部屋中が一気に静かになった。

「さて、次の場所までは俺が案内するからついてこい」

 受験生が席を立ち上がる。

「ひょ、ひょっほまひなさい! たふけなはいよイビキ!」
「……自業自得だろ?」
「まへーー!!」

 それを放置し、受験生達はイビキの後に付いて行く。



基本大事な本筋だけは原作通りです。
ネジの試合とか。


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