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掌編小説集3 (101話~150話)

ポイ捨て

作者: 蹴沢缶九郎

ゴミ箱を探して捨てるのも面倒なので、飲み終えた缶コーヒーの空き缶を適当に捨てた。


夜、寝ようと布団に入りかけた時、「トントン」とアパートの部屋のドアを誰かがノックする音が聞こえた。こんな時間に訪ねてくるとは随分非常識な奴だと仕方なくドアを開けるが、そこに人の姿はなく、ドア付近に数本の空き缶とタバコの吸い殻が捨てられていた。こんな夜中に誰かのいたずらだろうか? 暇な奴もいたものだ。さすがに自室の前のゴミをそのままにする訳にもいかず、ゴミを片付けて眠りについた。


しかし、その悪質ないたずらはその日にとどまらず、翌日、また翌日と続き、三日目に捨てられていたゴミを見て、私は頭の中で一つの憶測を立てた。私が好んで飲む缶コーヒー、吸うタバコの銘柄、ひょっとするとこれは私が捨てたゴミなのではないかと…。


そして、四日目にドアの前に捨てられていた、私が数年前に山に埋めて捨てたはずの彼女の白骨死体を見て、憶測は確信に変わったのだった…。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 自室前のゴミの事は、すぐわかったけど、最後の2行が、すごいです。 [一言] 山に肢体を埋めて、”隠す”じゃなく”捨てる”なんですね。こういう発想を持つ主人公は、殺人者にふさわしいかも。
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