表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/256

第十話 「妹がペットをもらった。名前はガルガンだって」

 えっ!? 五百名って何? なんでそんなにたくさんの犬がいるの?


 俺は疑問に思い、変態(ニールゼン)に尋ねた。変態(ニールゼン)が言うには「カミーラ様を信奉する歴戦の勇士達」とのこと。


 ――なるほど、つまりだ!


 ティムはここ数日、変態(ニールゼン)と一緒に魔王イベントに参加して遊んでいた。そこでティムにファン、親衛隊ができたという話なんだね。


 納得である。ティムははっきりいってスペシャルに可愛い。前世のアイドルなんて目じゃない。その整った顔立ちときれいな銀髪、誰もが目を見張るはずだ。


 むしろ五百名って少なくないか?


 ともかくティムに親衛隊がいることはわかった。そいつらがティムを慕っていることも想像がつく。だが、さすがにうちで全員を雇うわけにはいかない。というか彼らはティムのファンであっても普段は仕事をしていて変態(ニールゼン)のような無職ではないだろう。


 ……多分、というか無職の人がいてももう無理!


 ただでさえ変態(ニールゼン)を雇ってうちは限界なのだ。これ以上中二病患者が増えても対処ができないよ。


 だから「アイドルのおっかけなんてやらずに仕事に戻りなさい!」と、変態(ニールゼン)に彼らへの伝言を頼んだ。


 すると変態(ニールゼン)は「ははっ」と言ってスタスタと外へと出かけていった。返事からして気合は十分だった。ティムの親衛隊をばっちり説得してきて欲しい。


 本当に頼むよ。店は変態(ニールゼン)だけでせーいっぱいなんだから。


「それにしてもティムには親衛隊がいるのね。知らなかった」

「ふふ、お姉様、近衛だけではありません。我には眷属の魔獣もいるのです。名をガルガンといいます」


 魔獣? 犬か猫みたいなものかな?


 でもどうして魔獣なんかを……。


 そうか! ファンにプレゼントされたんだな。


 さすがはティムだ。もうファンを虜にしているよ。


 あ〜でも家は飲食店だから動物はだめだよな。可哀そうだけどティムにはペットを飼うのを諦めてもらおう。


「ティム、家ではガルガン飼えないよ」

「お姉様、大丈夫です。ガルガンは放し飼いにしていますので」

「放し飼いで大丈夫? エサとかどうするの?」

「えぇ、周りにたくさん人間(エサ)がいるところに放していますので大丈夫です」


 確かにこの辺は緑豊かだ。木の実とか果物とかもけっこう実っているし、気候は温暖である。放し飼いでも十分に生きていけるだろう。


「そっか、それなら安心ね。ガルガンか〜今度お姉ちゃんにも見せてくれる?」

「もちろんです。お姉様もお気に入りになりますよ」


 ふふ、ティムよっぽどガルガンが気に入ったんだな。もう名前を付けちゃって。


 それにしてもどんな魔獣なのかな?


 きっと猫みたいな癒しオーラが出ているのだろう。最近、ストレスが溜まっているから癒されたい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ