罰ゲーム(2/6)縦書き表示RDF


 全体を通して暗めです(・∀・;)
 どうぞ根気よくお読み下さい。  
罰ゲーム
作:相楽まゆみ



2・想いの鎖


 『俺が好きだって言え』

 彼の口が紡いだその言葉。それを理解できない程、私は馬鹿じゃない。
 
 それでも、理解なんてしたくなかった。これほどまでに自分の理解力の高さを呪ったことはない。

 私にとって、どれほど残酷かしらないその言葉は、自分で言うのは愚か、彼の口から聞くだけでもつらい。しかし、それを言えと彼は言った。所詮彼は、私の羞恥心をあおるだけの小さな遊びのつもりでいるのだろうが。

 ―私の気持ちも知らないで―

 それでも、これを表に出すわけにはいかない。感情を表にださないように組織で教え込まれてきた私には、このくらい容易いのだけれど。
 
 「好きよ。」

 何の感情も込めず、表情も変えず。さらりと言い放ったつもりだが、心なしか声がふるえた。

 しかしそれに気づかないでか、この男は言う。
 
 「おいおい、もうちょっと感情込めようぜ!どうせ冗談なんだからさ」 
 
 彼のその言葉は、冷たい棘となって私を刺した。

 《冗談》?そんなこと、言わせない。

 私の中で何かが弾けた。



 「好きよ」



 途端、頬に涙が伝わった。彼の呆けたかのような表情を見て、さらにそれが増す。
 
 「私、工藤君が好きだわ」

 鎖が切れた。想いがあふれ出した。もう、とまらない。

 「…おぃ、灰原お前「ずっと」

 彼の言葉を遮って。
 
 「ずっと好きだった。……駄目だと思っていても」

 「灰原、もうそれ以上…!」

 ベッドに彼を押し倒す。そのまるで驚いたような顔を見て、私の鎖はあとかたもなくもなく消えた。


 「貴方も私を好きでしょう?」


 ―もういい―
 
 工藤君の驚きに固まったような顔を一瞬ちらと見て、私は自分の唇を相手のそれに重ねながら思った。

 静かに流れる涙はそのままに、彼の上から身を退かす。

 「お休みなさい」

 何も言わず、黙ってゆっくりと体を起こした彼に背を向け、ベッドから降りて部屋を出る。
バタンと閉めたドアの向こうから、音は聞こえて来なかった。
 
 明日は、まるで何も無かったかのように振る舞おう。朝ご飯を作って、歩美ちゃんと学校に行って、帰ったら地下室に籠もって、夕飯を作って。いつもと同じ日常を。

 彼がなにか言ったとしても、自分は何も知らないかのようにしなければ。日常を壊してはいけない。私が望んで、彼が与えてくれたこの暖かな毎日を、この手で破壊してはならない。

 私も彼も一応は大人だから。このくらいなら出来るはずだから。もう二度と、この思いを表にださないように。

 ―それでも…―

 駄目だ、また涙があふれてくる。

 自室に戻った私は、崩れ落ちるようにベッドに倒れた。











 暗くてすみませんν にしてもばばぬきの話だったんですけどねぇ……(汗 ごめんなさいm(_ _)mなんかトランプあんまり関係なくなってしまいました。
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