第十話
走って、走って、走って
私は暗い路地裏についた
「・・・さむい・・・」
雨が少し降ってきた
ここは、どこだろう
あてもなく走ってきたから
ここがどこか、まったくわからない
私はその場にすわりこんだ
―宮野―
工藤君の声が 遠くできこえたようなきがした
どうして、彼はあんなこと言ったのだろう
彼の声を聞くたびに
どんどん惹かれていって
彼の笑顔を見るたびに
どんどん好きになってゆく
好きになってはいけないのに
彼の運命を狂わせたのは私なのに
優しくしないでよ
もっと好きになっちゃうじゃない
憎んでよ 恨んでよ
あんなに彼女のこと想ってたじゃない
目を覚ましてよ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「み・・・や・・・」
だれ・・?
「みや・・・の・・・」
「宮野」
工藤君・・・?
「目ぇさましたか、ねーちゃん!」
「は、服部君・・・」
「心配したんやで〜。とくに工藤が」
そう言って服部君はニヤリとしながら工藤君を指差した。
「うるせーよ服部・・・!オメー、昨日路地裏で気絶してたんだぞ。」
あぁそうか・・・昨日あのまま路地裏で・・・
「ったく、心配させやがって。」
「あら、べつに心配してくれなくてもいいのよ。」
「あ、あのな〜」
ここは・・・いつも寝ているベットの上。
いつもの景色。
「あ、そうや〜!オレ、ね〜ちゃんに話があるンやった!」
「え?・・・私・・・?」
「そ。わりぃけど工藤、席はずしてくれへんか?」
「お、おう。」
そういって工藤君は部屋から出て行った
「で。私に話って?」
私はベットから出ようとした。
「あ・・そのままでええよ」
「さ、お話をどうぞ?」
あまり話したことのない彼が、私に話とはなんだろう。
「単刀直入に言うけどなぁ・・・」
〜〜♪〜♪〜〜〜♪
「す、スマン・・携帯なってしもた・・・ちょっとまっててな・・
和葉からや・・・」
―ピッ―
「平次ぃ〜!!今どこにいるン?!」
「あ〜東京や〜。」
「はぁ?!と、東京って・・・どういうつもりや!
約束すっぽかしてぇ!!」
「あ〜、スマン。今、大事な話してんのや。じゃあな〜。」
「ちょ、ちょっと・・!平次ぃ!?」
―ピッ―
「ふう。」
「遠山さん・・・かわいそうね・・・そんなに大事な話なの?」
「むっちゃくちゃ大事な話や!」
「そう。で?」
「ねえちゃん、工藤のことどう思ってるんや?」
「どうって・・・?」
「工藤は本気や・・・!」
「あなたまで私をからかってるの?」
「からかってなんかない!!」
「工藤君には・・・!幸せになってほしいの!」
なんでや?
何で自分の気持ちごまかしてるんや?
おれにはさっぱりわからん
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