50−えっ、出産・・・??
タムラ先生 夜間外来 50
50 えっ、出産・・・??
ほぼ全てが終わって、寛いでいた時、無常にも救急隊からの要請が・・・
何と、それは今にも生まれそうな妊婦の受け入れ依頼だ。
「どう言う事、ここは産婦人科ではないわ!」
「はい、十分承知しています。」
「なのに何故?」麗奈少し口調がきつい。
「はい、先ほど搬送した時に、産婦人科の先生が居られましたよね?」
「はい、居りました。」
「が、しかしあの先生は内の医者ではありませんので!!」
「そうですよね! しかし一刻を争う状況なんです!?」
「何とか、その先生に・・・診察して・・」
何と、先ほど子宮外妊娠の患者を搬送してきた救急隊員からの電話だった。
彼も、出来る事なら、母子の命を助けたい一身で、無理を承知で頼んで来たのだ。
今の産婦人科の受け入れ状況は悲惨なものだ、きちんと定期健診にやって来て病状(患者の母子共の健康状態)を把握していない患者は受け入れを拒否する。
己の身の安全と、病院側のスケジュールに合わない患者は受け入れを拒否する。様々な理由を付けて。
そんな現状に、大きな不満を持つ医者がここに一人いる。
そう、田村恵子先生だ。タムラ先生の妹さんだ。
困った顔をする麗奈、タムラ先生ならある程度の事は無理が利く。
がしかし・・・・、暫く無言・・・・大都会の、蒸し暑い雰囲気が・・・
「麗奈さん、電話貸しなさい?」
そう言うと、恵子先生麗奈から奪い取るように受話器をつかんだ。
「で、患者の今の状況は・・・?」
「あっ、あなたは・・・産婦人科の・・・たむら・・」
「いいから、病状を言いなさい!」
やはり、対応はタムラ先生そっくり。周りが少し唖然とする。
「はい、患者は初産で、決まった出産場所はないそうです。」
「そうですか、それで、今の状況は?」
「はい、破水してます。破水してからおよそ30分ぐらいです!」
「他のバイタルは?」
「脈拍が速いです、それにチアノーゼも!」
「意識は!」
「はい、ほぼクリアーです。」
「それで、何処も受け入れ先がないのね!」
「はい、いろいろ当たっていますが・・・?」
「では、うちの病院に搬送しなさい。***総合病院へ!!」
「はい、それで?」
「私が、大至急そこに行くわ?」
「本当ですか? それは大変助かります!」
「それで、あなたたちは、どれくらいで、現着出来ますか?」
「はい、20分で現着、出来ます。」
「それでは、急行して下さい。」
「私が、手配しておきます・・・から!」
「本当に、助かります・・・」
「あなたの熱意に負けたわ!!」
それから、恵子先生は急いで、自分の病院へ向かう。
「先生? 看護師さん借りるわよ!」
「ああ・・・良いだろう。 所で、誰を・・・・」
「伊藤愛美を、それに・・・いえそれでいいわ!!」
「この病院は、麗奈君一人で大丈夫だろう。葵君も連れて行っていいぞ!」
「そう、助かるわ それじゃお言葉に甘えて、二人借りるわ!」
* )ナースを、他の病院にいきなり派遣なんて、ありえません。これは、あくまでもフィクションですので、許してください。
そう言って、抜群のプロポーション三人がタクシーでタムラ先生の病院を後にした。
残された、タムラ先生と、看護師の麗奈は暫し3人の出て行く姿をボーっと見つめていた。
「先生・・・・?」
「うん・・何だ?」
「恵子先生って、タムラ先生とそっくり・・・!!」
「本当の・・・お医者さんですね?」
「自分の事は二の次・・・ いつも、患者さん・・・そして患者さん!!」
「うん・・・そうかな!」
「恵子先生も・・結婚・・・何時の事やら・・・!!」
「そうかも・・・な!」
これから、例外的なジョイント投稿を行います。
以下は、T−総合病院と連携します。(重複する部分があります。)
ここは、T−総合病院の産婦人科の分娩室
「早く、採血、妊娠時の一般検査急いで!」
「はい、先生、エコーセット出来ました!」
「さすかね、伊藤さん!」
「はい、ゼリー もっと広い範囲でね、葵さん!」
「はい、すいません!」
「あなた、ギネ(産婦人科)の実習は・・・」
「5日だけです!」
「それじゃー無理ないわね!」
「あっ、・・あなた・・・おめでとう・・双子よ!!」
「えっ、双子ですか?」何故か喜びの声が・・・
「お子さんの、お父さんに連絡は?」
「いえ、いいんです・・・いません・・から!」
「あら,ごめんなさいね!」
「別に、気にしてません・・・から」
「そう、分かったわ。これから、頑張るのよ!」
「両方に!」
「えっ?」
「だって、これから陣痛が・・・頑張るのよ・・・女なんだから!」
「それに、二人の赤ちゃんの親として・・ね!」
「あっ、はい・・」
暫くして、破水の後、陣痛が・・・強くならない・・・
やはり、陣痛促進剤が必要なのか・・・
「うっ・・・痛い・・・い・・た・・い!!」
「そろそろ、効いてきたかな!」
「所で、あなた・・いくつ?」
「二十・・・・・・1歳です。・・いた・・い」
今度は、すかさず伊藤愛美が・・
「はい、そろそろ無事出産する様に、呼吸のタイミングを合わせて行きますよ。」
「あっ、はい!」
「それでは、一緒に、はい、息を大きく吸って・・・・」
「スウスウ…ハッハ・・・スウスウ…ハッハ・・・・・」
・・・・・ !! ・・・・ !!・・・・
「はい、だいぶ上手になりました。 良いですよその調子!」
「これは、少し難産・・になりそう・・ですね!」愛美がつぶやく
「そうね、陰唇が避ける前に切開しましょう!」
すると、看護師の伊藤愛美は医療用のハサミを恵子先生に手渡した。
そして、何と妊婦の大陰唇を両サイドにハサミをいれブス、ブスと切っていくではないか。
それを見ていた葵チャン目が、点に・・・
つい自分がされている気分になり「痛い・・・」と叫んでしまった。
当の患者は、何の反応も無いハサミで大陰唇を切られてもそれ以上の陣痛の痛みで、ブスっと何かが切れたぐらいにしか感じないのだ。それ程、陣痛の痛さは尋常ではないのだ。
しばらくして、分娩室から一人目の子が・・・女の子だ・・・看護師の伊藤が、お尻をぴしゃりと叩く。
すると大きな声で・・・・「オギャー・・・オギャー」
それから少しして今度は男の子だ 同じように少しして
より一層大きな声で「オギャー・・・オギャー」 一斉にみんなの達成感が・・・
分娩室は明るい雰囲気に・・・がしかし、当の産婦がすこし・・・複雑・・・
タムラ先生の夜間外来 −50
田村恵子先生産婦人科外来-4
DrDr――――Fin――――DrDr
今回はすこし、無茶をしました。
あしからず 浅見 希
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