第八話 天海学園のアイドル〜後編〜
「ここね・・・・」
紅音は、光起の情報を聞き出す為に二年生教室の前に来ていた。
「確か、二年の背戸田雄大さんよね。・・・くふ、くふふふふふふ。光起さんの情報を引き出して、より親密になれば・・・・・・彼女どころか結婚も間違いなし!?いやいや、気が早いわ。ちょっとだけだけどね。」
思考が悪魔の方に切り替わったせいかかなり自意識過剰である。
「そこ!聞こえてるわよ!」
す、すんません。
あ、ちなみに紅音は二重人格なのです。
「ふん!そんなのどうでもいいわよ。それより、早くその情報屋とやらに聞き出さないと授業のベルが鳴っちゃうわ」
そう言うと、紅音は二年教室のドアを開けた。
「あの〜、ここに背戸田雄大さんていう人がいると思うんですけどいらっしゃいますでしょうか?」
・・・・・・・・凄い変わりようである。
(おい、あれって天海学園のアイドル鈴峯紅音じゃねーか?)
(確かに。何で雄大なんかに?)
(ま、まさか!告白なんてするじゃ・・・)
(いや、それはねえだろ。雄大のやつ、彼女いるんだし。なんか情報を聞きにきたんじゃねえか?)
色々な言葉が飛び交う中、雄大は紅音の所まで歩いていった。
「僕がそうだけど、何か情報をお求めかい?君みたいなかわいい人なら特別にサービスしておくよ」
特別にサービスって・・・・お金でも取るのかしら?ま、ちゃんと持ってきてるけど。
「はい。一年の山崎光起くんについての情報が欲しいんですけど」
「光起の?ふむふむなるほどね」
(光起のやつもすみにおけないな)
案外、冷静な雄大。しかし、周りは凄いことになっていた。
「チョイ待て!いま、山崎って言わなかったか!?」
「山崎って女だよな!な?な?そうだろ雄大!!そうだといってくれええ!!」
雄大の口から一言、
「男」
「NOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!!!!」
男子どもの絶叫が学校中に響き渡った。
(うっさいわね。なに叫んでるのよ)
自分のせいとわかっていない紅音。鈍感である。
「光起の情報なら、すべて教えるとして・・・・・ひい・・ふう・・みいっと、一万二千円だね」
高すぎるよ!! 今、作者だけでなくクラスの皆がそう思ったことだろう。
「わかりました。え〜と、・・・・・はい一万二千円丁度です」
払うのかよ!! これも皆がそう思ったことだろう。
「じゃ、いうよ。一回しか言わないからしっかり覚えてよ」
一回しかいわないのかよ! もう同じせりふを何回も使っている気がする今日この頃である。
「ごにょごにょごにょごにょごにょごにょごにょごにょ」
「ふむふむふむふむふむ。・・・・・・わかりました!早速試してみます」
そういうと、紅音は凄いスピードで教室を出て行った。
「・・・・・・・・・・・」
皆さん、ついていけずに呆然としてしまっています。
てか、あれでわかるとは人とは凄い生き物である。(異常なだけだが)
「さて、うまくやれるかな?」
紅音が去った後の教室で、雄大だけが楽しそうに笑っていた。
シード 光起
ぶるるるるるるるるるる・・・ なんか寒気がするな。こういうとき、いつも何かが起こるんだよな。
光起くん正解です。
「どうした光起?」
禎貴が心配して声をかけてきた。さっき、ひどい目にあったのに心配してくれるとは・・・・・さすがは友!俺はいい友をもったなあ。
しかし、そんなことを考えてると学校の方から何者かがカール・○イスもびっくりのスピードで走ってくるものがいた。
「なんだあれ!?ま、まさか親衛隊のやつじゃ・・・・く、すまん禎貴。俺は逃げる!」
ガシ!! しかし、俺の逃亡は禎貴によって封じられてしまった。
「な、なにすんだよ禎貴!早くしないと、親衛隊のやつが『イインダヨ』・・・へ?」
なぜにカタコト?
よくみると、もうすぐそこまで近づいてきている。
「さっきはよくもやってくれたよなあ。お前、友達は大切にしようって親から習わなかったか?」
「いいえ!」
即答・・・底まで言い切るとは。親の顔がみてみたい。
どどどどどどどどどど!!!
「や、やばいって。まじであかんて。こぎゃんことしたら神様から罰が当たるで!」
恐怖のせいか、言葉が変になっている。
「だ〜め、のがさないぞ☆」
「星マークなんか出してんじゃねーーー!!」
どどどど・・・・ぴた! そしてついに、きてしまった。ああ、俺の人生ジ・エンドか。思えば長かったな。勝手にいいなずけは出来るし、痴漢扱いされるし、ろくなことがない。
「あの・・・・光起さんですよね?」
しかし、来たのは親衛隊ではなかった。それどころか、本人がきていた。
「あ、えっと、あ、あの〜鈴峯紅音さんでしょうか?『はい』・・・・・・・・・すいませんでした!!悪気はなかったんです。ちょっと、アイシ・・ラグビーの真似をしたらあんなことになってしまって・・・いや、ホントはあんなトコ触るつもりじゃなかったんです。気がついたらあそこに手が『さわりごごちは?』いや、そりゃもう天に昇るような感じ・・・・って、何を言わせるんだ!!禎貴!」
やばい。今ので印象がまた一段と悪くなってしまった。こりゃもうさすがにやばいかも
しかし、返ってきた答えは想像していたものとは違ったものだった。
「別に気にしてなんかいません。事故ってことはすぐにわかったので・・・・それより、光起さんて彼女とかいるんですか?」
「彼女?彼女はいないけど・・・・」
(って、この台詞まえにもいったような気がするけど気のせいか?)
なんだか、悪い予感がしてならない。また、彼女にして〜とか何とかいいそうなふいんきだ。(昔、いわれたことがあるのだ)
「触った代わりといってはなんですが、お友達から始めてください」
???? 別にお友達はいいんだが・・・・なんか矛盾してないか?触ったのにお友達って・・・・・ま、いっか。
「べつにいいけど。それより、ほんとにいいの?そんなんで」
「はい。これで十分です。」
・・・・・・なんか、今日は厄日だと思ってたけど案外ラッキーかもな。
そう思いながら、光起はかえっていった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
存在を忘れ去られたものが1人。
そして絶叫。
「嘘だあああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」
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