あなたと私の物語(20/20)縦書き表示RDF


あなたと私の物語
作:ゆっき―



それから…


人魚の世界に戻って、十日が経った。今でも時々、健吾君のこと思い出すよ。

「江海!」
シ―ナ女王が私を呼ぶ。
「人間の世界はどうでした?」
「ん―、楽しかった。色んなことがあったけどね」
私は舌をペロッと出して笑った。
「そうですか。それは良かった」
シ―ナ女王は喜んでいるみたい。
「江海っ!」
背後から仲間達が近付いてくる。
「どうだった? 人間の世界は…」
「楽しかったよ!」
「いいなぁ。私も人間の世界に行ってみた〜い」
「私もっ!」
「コラコラ、ダメですよ」
「え〜っ、なんで〜?」
みんな、残念そうな声を出す。
「江海が羨ましいよ」
「そうかなぁ…?」
「そうだよ。人間の世界なんて未知の世界だもんなぁ…」
私も他の仲間が人間の世界に行ってたら、同じこと言ってた。

…健吾君、今度生まれ変わった時は、ちゃんと人間の女性として生まれてくるね。その時は好きになってね。それと、一緒になろうね…。

私が健吾君に向けた最後の言葉。ホントに生まれ変わったら、人間の女性として生まれたい。
別れ際、みんな悲しい顔してた。私ってば、人に迷惑ばかりかけてる。なんか、迷惑かけるのが仕事みたい。なぁんてね、人間の世界では色んな思い出が出来たよ。
私が辛くなった時、悲しくなった時は、みんなのことを思い出すよ。人間の世界で学んだことを、人魚の世界でもいかせるように努力するつもりだよ。三ヶ月間、大変だったけど良かったよ。
「江海、行くよっ!」
「あ、うん!」
私は仲間達の元へと泳いでいく。
いつか、生まれ変わる日が来るように、願えば将来はなんとかなる。その時まで頑張らなくちゃ、ね。


「あなたと私の物語」、長々となってしまいましたが、読んでもらえて嬉しいです。また今書いているのや次回作もよろしくお願いします。













ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP


小説家になろう