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最後はニートにまとめてもらいましょう。

これでもとりあえず、本の神様ですからね。
まとめ〈ニート編〉
 本を閉じる。これで終わりだろう。はぁ……何かなぁ~、知り合いばかりなのでスッキリしない気分だ。大抵の事は許せるが、許せないのが……。コタツに入りiPodをいじる奴に問いかける。

「お前はどうにかならないのか? ハルト?」
「ちょっと待って下さい。今はそれどころじゃありません。iPodがフリーズしてしまいました。人生最大のピンチです」
「お前の人生はiPod以下か?」

 俺が問いかけても答えない。本当にピンチなようだ。不意にハルトが独り言を話しだす。

「一度、強制終了してみます。これでどうにか……あ! 動いた! やったー!」

 凄く嬉しそうなハルト。iPodが動いたことにより、人生最大の幸福を感じているらしい。呆れる俺に、寝転びながら未来が言う。

「大体、ハルトンの場合は自分から手を出し過ぎているの。あんなの放っておけばいいのに……。おかげで湿っぽい話になっちゃったじゃない」
「え? 何がですか?」
「お前は話を聞いてなかったのか?」

 首を傾げるハルトに、思わず口を出してしまう。未来がダルそうに口を開く。

「ハルトンを見ていると哀れで仕方ないって話」
「そうですか?」
「お前がどうにかして幸せになってくれないと。読者として、俺は納得できん」

 俺の言葉を聞いて、ハルトが話しだす。

「では、この能力が付いて、良かったことを並べてみましょうか?」
「いいことなんてあるのか?」

 眉をしかめる俺に、ハルトが笑顔を向ける。

「はい。まずは交通の便が非常に便利です。何でもかんでも走って行けます。それにいざとなれば、狭間を通過できますから。時間ロスがありません」
「まぁ、便利だね」

 未来が頷く。続いて、ハルトが話しだす。

「次に、狭間を通りこっち側に来られる、というところがいいですね。ここの人達はお金に非常に鈍感なので、巻き上げるには丁度いいです。麻雀でガッポリ儲けさせて頂いています」

 そうなのだ。こいつと麻雀をしたら、凄い勢いで金が飛んでいく。低いレートでさえも、軽く五万近くは飛ぶのだ。マジで厄介な奴である。シバルとコンビ打ちになったら、最悪だ。俺の人生が崩壊するかもしれない。俺がハルトに向いて言う。

「お前のせいで俺の金がどんどん減っているんだぞ。少しは遠慮してくれ」
「ニートさんが弱過ぎるんですよ。牌を捨ててから取る人なんて初めて見ました」

 まぁ、それは……。ヤル気がない時に、たまにしている。いや、それを除いたとしても、ハルトの強さは尋常じゃない。不意に未来がハルトに問いかける。

「ちなみに、ここの麻雀でいくら儲けたの?」
「え……軽く百万はいったと思います。この間、貯金残高を見て、余りの多さにビックリしました。普段からそんなにお金とは縁がないので……。金額を見た時は『はぁ?』ってなりましたね」

 百万……。って、どうせほとんど俺からだろ? 返してくれよ~。思うけど、言ってもなぁ~。勝負をして、負けた方が悪いからな。
 しかし、百万って、高校生にしては多すぎる小遣いじゃないか? まぁ、既にこいつは高校生でもないのだろうが……。ハルトの話を聞いて、未来が口を開く。

「うわぁ~、いいなぁ~。今度はチェスで勝負しない? お金を賭けて」
「いや、将棋にしよう」

 俺も提案だ。将棋なら、自信がある。ハルトがつまらなそうに、俺達に言う。

「え~、お金を賭けると言ったら、やっぱり麻雀でしょ?」

 じゃあ、そろそろ話を戻すか。俺がハルトに言葉する。

「他にいいことはあったのか?」
「そうですね……。世間から逸れて、凄く気分が楽になりました。というのも、僕の家はあの……兄貴が駄目人間なので。その分、両親が僕に期待していて。何て言うのでしょうか? とにかく、いい子でいないといけないって感じだったんですね。ずっと両親の目を気にしながら、言われたとおりに行動する。人形みたいな人生でしたから……」

 ハルトが言葉を区切る。そして、続きを話しだす。

「こうやって、人間を止めて。そういう縛りがなくなると、あれはあれで辛かったんだなと。今更になって思います。あ、別に両親が悪いわけではないですよ。良い人達です。欲しい物だって買ってくれるし、そんなに怒られることもありませんでしたから。まぁ、兄貴は相当怒られていますが……」

 ハルトが真剣に話し続ける。

「でも、何て言うか……。口では説明できない重圧がありましたね。両親にしてみれば、そんなつもりはないのでしょう。無意識だと思います。両親は気づいていない重圧ですが、子供の僕は非常に繊細に理解していました。それが結構辛いんですよ……」
「楽になった?」

 未来が問いかける。ハルトが笑顔で返答だ。

「はい。大学入試とか、色々なことを考えなくてよくなったので。そういった面では非常に清々しいです」
「へ~、そうなのか……」

 感心する俺。はたと気づいて、ハルトが言う。

「……こんな話をしたのは初めてです。ここの空気のせいでしょうか? えらく本音を語ってしまいました」
「荷物がなくなったからだよ。呼吸が出来るようになったんだね。荷物が多すぎると、重くて話せなくなるから。辛くなったら、少し荷物を下ろしてみると。空を見上げる気にもなるよ。案外に余計な荷物が多い世の中だから、丁度よかったんじゃないの? ハルトン?」
「本当にそうかもしれません……」

 未来の言葉に、呆けるハルト。そこへディアスさんがやって来た。ハルトが気づいて口を開く。

「メンバーが揃いましたね。では、麻雀を始めましょうか?」
「うぇ!?」

 ハルトの言葉に、固まる俺達。またもや巻き上げられるのか……。勘弁してくれよ~。そう思いながらも、皆で準備をする。何だかんだ言いながらも、これはこれで楽しいのだ。

 今日はプラマイゼロを目指そう。利益なんて必要ない。そんな物は贅沢だ。牌を手に取り、目を向ける。う~わ、最悪だ……。どうしろというのか? 秩序の欠片も見当たらない牌達。ここから秩序を生みだすのは、俺である。何とかしなければ……。

 麻雀をしながら、考える。そうだ、後で未来にお願いしよう。次なる本の形は決まった。未来に作製依頼である。今ある本を横目で見て、奇妙ないじらしさを感じる。
 終わったのか、終わったんだな……。心に過るは寂しさと懐かしさだ。後で読み返してみよう。まだ、見えていない真実が隠されているかもしれない。
 終わりましたね……長すぎる。何だか最後は感動の連鎖でしたけど……。コメディーなのにね。まぁ、ハッピーと言えばハッピーだし、バッドと言えばバッドです。人生なんてこんなもんです。この後の皆の生活はどうなるのでしょうね? 

 続編は……元気があれば、書くかもしれません。元気があればですけど……。あ~、本当にここまで読んで下さった方には感謝ですね。誰かが読んで下さることで、初めて価値が出るのがお話です。自分一人では寂しすぎます。冗談抜きで、皆さんのおかげです。よく本のあとがきで『読者の皆様のおかげです』とか書いてありますが。まさにその通りですね。書いて初めて納得しました。完結したのも奇跡です。中途半端な事が多いですけど。まぁ、それは改めて……考えましょう。

 最後は誰に頼もうかな。やっぱり本の神様でしょうか? シバル君にも何か言ってほしいですね。せっかくなので可哀そうなハルトンにもよろしく願いましょう。では、皆さんからのお言葉です。

ニート)俺がご愛読しました。

シバル)それは何ですか!? 普通は『ご愛読ありがとうございます』とか、お礼を言うものでしょ!? どうして自分が愛読したことを、自慢げに言うのですか? おかしいですよ、ニートさん!

ハルト)納豆にアボガドを入れると美味しいです。

シバル)そっちは何の話ですか!? 無関係じゃないですか! 確かに、美味しいかもしれませんが。今はそんなお話ではありませんよ! ハルトさん!

ニート)シバルが突っ込みに目覚めました。

ハルト)流石、シバルさんですね。舌も噛まずに、そんなに話せるとは大したものです。

シバル)ちょっと、お二人共! ふざけてないで……。

ハルト)ご愛読ありがとうございました。次回は、『ニートが増えるビル』をお送りします。

シバル)それは何ですか!? ホラーですか!?

ニート)俺達の所の話をしているのか? いくらなんでも止めてくれ。それなら、お前を主人公に『人外人生』の方がマシだ。というか、お前の今後が知りたい。

ハルト)えぇ~、そんなの嫌ですよ。

シバル)皆さん、すみませんね。 メンバーの選択肢を誤りました。仕方がないので、僕が勝手に話します。今まで長期にわたり、ご愛読ありがとうございました。そして、お疲れ様です。パソコンや携帯は余り見過ぎると、目に負担が掛りますので。ゆっくり休んで下さいね。それでは、また機会がありましたら。お会いしましょう。サヨナラで~す。

ハルト)明日、あなたの前に僕が降ってくるかもしれません。

ニート)余計な事を言うな。じゃあ、またなー。


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