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第249話:神光祭〈未来編2〉
 時を戻そう。夜の七時。アレギアから連絡があり、神様ホテルへと戻る。部屋に入ってみると、ベッドでうつ伏せに寝転んでいるアレギアを発見だ。どうしたんだろう? ふと目を向けると、床に台車。台車の上には発泡スチロールの箱が六つ。何、これ? アレギアに問いかけてみる。

「何なの、これ? 最新型の爆弾?」
「そう……カニ爆弾」

 アレギアが答えた。熟睡しているわけではないらしい。カニ爆弾? 何だか生臭い爆弾だな。俺は台車に近づき、発泡スチロールのふたを開けてみる。中にはカニ。下の箱も開けてみる、カニ。その下も、もう一つ下も……。すぐにアレギアに問いかける。

「どうしてカニがこんなに溢れているの? 育てるつもり?」
「そう、兄さんのペット」
「冗談キツイよ……。せめて生きているカニにして」

 俺が冗談を言っていると、アレギアが起き上がり不愉快そうに俺に向く。

「全ては兄さんのせいだ。兄さんなんて、カニの餌食になってしまえばいいんだ」
「嫌だよ。何でカニに食べられないといけないの」
「じゃあ、これ食べて」
「無理」

 どう考えても無理。一人で食べられる量じゃない。それにしてもどうしてこんなにカニが……。俺の顔色を見て、アレギアが説明を開始する。本当に俺の心情を読むのだけは、得意なんだから。アレギアが俺に向いて、口を開く。

「まずはメモリーさんが……知り合いからカニを貰ったけれど、あまりカニは好きじゃないからって、二匹。次に、いつもの人から、二匹。そして、兄さんの知り合いらしい人から……北海道に行ったお土産だって、十匹」
「誰なの!? 最後の人!?」

 深く疑問。カニ十匹をプレゼントしてくれる人なんて……。北海道に行ったお土産? 誰か北海道に行ったっけ? フッと頭をよぎる予感。もしやもしやの、もしやのもしや……。多分、当たっている。あいつ仕事をさぼって、遊びに行きやがったな!

 ため息を付く俺。アレギアが心配そうに、俺の様子を窺う。

「どうしたんだ?」
「いや、何でもないよ。それよりもこれ……どうするの?」
「早く処分したい」
「そうだね……」

 置いといても仕方ないし、食べるのには限界があるし。一つ名案を思い付く。

「せっかくの神光祭。皆が揃っているんだから、カニ料理でも提供すれば?」
「だけど、調理する場所がない」

 アレギアがもう一度寝転んで投げやりになる。俺が考え口を開く。

「じゃあ、レストランの調理室を借りようよ。大丈夫。俺が頼めば貸してくれるから」
「迷惑じゃない?」
「神様って、案外に適当なんだよ。俺達みたいにね」
「ふ~ん……」

 しばらく寝転んでいたアレギアが、急に起き上がり俺に向く。

「よし! 行ってみよう!」
「いきなり元気になったね」
「カニが処分できるのを想像したら、気が軽くなってきた」

 アレギアがベッドから降りて、台車を押す。すぐに、俺に向いて質問だ。

「それで、レストランってどこにあるんだ?」

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