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次回予告は、吃驚企画への伏線 #2

並び替えのため、最新にしました

そのままの意味だ。では逆に聞こう。今、ユーヤは何歳だ?」

「21歳……え?」


 目を見開いた。

 そう、僕の年齢は21歳。大正学園を卒業し、今は大学生の身分だ。

 しかし、目の前にいるユリアちゃんはあの時と同じまま。服装は真っ白な制服に身を包んでいる、が、だからと言ってフザケて制服を着ているのではないのだけはわかる。だって、だって彼女は……年を取っているようには見えないんだ。そう、まるであの時であった瞬間からタイムスリップしてきたかのように。


「目を擦っても無駄だぞ? 私はユーヤにであった頃と同じ17歳だからな」

「え、ちょ……言ってる意味が」

「まだわからないか? ふむ。意外にユーヤは頭が固いようだ」


(頭が固いとか、そういうのじゃないと思うんだけど……)

 顎に手を持っていき、何やらブツブツつぶやく彼女。ナオくんが言っていた“電波女”の文字が頭をよぎった。

 しばらく首をひねっては考えた様子をした後、愛らしい目が僕の目の前まで来た。


「ユーヤは記憶力がいい方だったな」


  反対方向へ体を引く。


「……まぁちょっとは」

「詩織との馴れ初め……思い浮かべてくれ。さぁ、いつだったか。出会ったのは?」

「……どうして僕がそんなこと君に話さなきゃいけないの? それに、さっきの答えに到底なるとは思えな…」

 

 人差し指が艶かしく僕の唇へ。

 なぜか振り払うことも、顔を背けることも、目を反らすこともできずに蒼い宇宙に僕が映る。

 

「答える気がないなら、言ってやろう。ユーヤは苛められていたんだ。だから引っ越した理由はそれと、ある男に憧れたから。そしてある学校へ転校する。転校した先は……私とユーヤ、詩織とナオが初めてであった場所・大正学園だ。しかし、初めの頃はユーヤは詩織に出会えてはいない。なぜなら彼女はその場にいなかったから」


 彼女の言葉に、声を失う。


「しかし、ユーヤと詩織は運命的な出会いを果たす」

「あれはいつだったか、転校して少し経ったある日、末長と別れた道、街頭を少し過ぎた時……山田裕也はキレた虹村詩織に出逢った。どうだ? あたっているだろう?」

「さぁユーヤ、よく聞くんだ。ここからが私の言っている意味の真骨頂だ」


 ひと呼吸を置いて、ユリアちゃんの唇が歪む。


「詩織を見たユーヤは震え上がり動けなくなった。その後、正気に戻った詩織を見つけ出し、さらに追いかけてくる輩に気がつく。彼女の手を無意識的に取り、夜道を走った。気がつけばユーヤは詩織を家に入れ……次の日は一緒にお出かけをするんだ。“あの”確約をつけられた後に。そうして二人はお互いを友達だと位置づけをする。彼女はキレなくなったと、喜んで学校に行くようになった。初めてのオリエンテーションで、彼女に初めて女友達ができる。神無月と鮎川。そのうちの鮎川が誘拐され、二人は助けに行くんだ。そしてユーヤは気づく、詩織に惹かれ始める自分に……」


「ユリアちゃん、その話……」

















「君の創作?」




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