第一章 俺の人生を狂わせる者たち 歌と依頼
「入っていいぞ」
俺は部屋のドアを開け廊下で立って待っているルルとライルをおんぶしたままのグライを部屋に入れる。というかグライ、今までずっとライル背負ってたのか?がんばるな。
部屋に入りライルをベットに寝かせ、そのそばにルルとグライを床に座らせた。
「さっきので魔法は信じるがどうやってやったんだ?」
「え、どうやってて・・・・」
「本になんかあるのか?」
「あ、はい。あの本は裏界に人間に渡される歌本です」
「かほん?」
「はい。この本には二百の魔法が記されています。魔法を発動する前に本に魔力を注ぎ込みます。
その後ページを指名して発動するためのキーになる言葉を言います」
「それがあの水がなんちゃらかんちゃらって言う奴か?」
「そうです。その後発動する場所を指定して発動までにいたります。この本が歌本と言われているのは昔の人はこの本を読んで発動をする時、歌に聞こえたみたいなんです。それからずっとこの本のことを歌の本、歌本というようになったんです。本は全部で五種類。ランク別で白が下から二番目です。ここの三人は白色で二番目なんです。順番は黄色、青、赤、白、緑の順番です」
「じゃー、その本があれば俺等でも魔法が使えると?」
「いえ。裏の人間は生まれた時から魔力は宿っていますが表の人間は魔力はないと本に書いてありますから多分使えないと思いますよ」
「そうなのか」
丁度話が途切れた時ライルが起き上がった。起き上がってすぐ頭をさすり俺に舌を出した。
ルルとグライはおどおどし始めたけど流石に俺は疲れた。ここまで疲れたのは久しぶりだからな。
「いや、そんなにおどおどしなくてもいいぞ。俺は疲れたからあえてここは無視する」
「じゃー、ここでさっきのお返しに一発「調子に乗るな」がはっ!」
立ち上がったライルに手元にあった漫画(1200ページ)を顔面めがけて投げた。丁度あたり後ろに倒れこむ。顔を抑えながらばたばたベットの上で暴れるライル。
「で、おまえ達はなんでこっちに来たんだ?」
「それが・・・・」
ルルの目が泳いでいる。何がなんだか分からないので一様指を鳴らしてみる。あ、教えますって土下座し始めた。まー、結果オーライ?
「私達魔法学校の高校一年生で入学した後のテストでいい結果が出せなかったんです。で、先生が少しの間表界で勉強してきなさい♪って言われて立っていたところからいきなり道が足元に現れて三人とも落ちたんです。そして出口のところで偶然空斗さんと会ったんです」
「早い話、しばらくこっちの世界で生活しなきゃいかんのか?」
「そういうことになりますね」
「で、何処で食事したり寝たりするんだ」
「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」
いきなり三人が黙り込んだ。もしかして君達あてがない?
「・・・・どうする?・・・・」
グライが二人に向って話し始めた。何時の間にかライル復活しているし。ものすごくこの三人悩んでいるよ。はー、結局こうなるのか?本当に俺は今日何か悪いことをしたか?
「あてがないんだったら家に泊まるか?」
これしかないだろ。三人の顔がいきなり明るくなったような気がする。ま、家族への言い訳はもう考えているから大丈夫だから。
「良いんですか?」
「別にかまわん」
あんなに暗かったのに太陽のように明るくなったのは気のせいだろうか?
俺は立ち上がって三人も着いて来るように言った。部屋を出て階段を下り兄弟が居るリビングのドアの前に立つ。そこでくるっと向きを九十度変え三人の方を向く。
「いいか。俺が今から言うことにいちいち声を出したりするなよ」
そう言うと三人は肯く。ドアを開けソファーに座ってテレビを見る海実と海波。夕食の仕度をしている空樹。俺が呼びかけると三人が振り向いた。
「兄さん、三人が依頼でしばらく泊めてほしいって言うことでいい」
「ん?別にかまわないけど」
「いいよ〜」
「お姉ちゃんだらしないよ!あ、私もいいよ」
「じゃー、そういうわけで」
そう言うと俺はテーブルに三人を座れせて夕食を作る兄さんの手伝いをする。
座っている三人の所にさっきまでソファーに座っていた海実と海波が向かい合わせになるようになって座った。俺は料理に夢中になっていたから話の内容はわからないけど笑い声などが聞こえたので少しほっとした。
〜♪ 〜♪
「あ、メールだ」
海波の携帯電話からメールの着信音が聞こえた。メールを読み終わると海波が俺を呼ぶ。
大体この時は仕事の時だ。
「お兄ちゃん、依頼で今、ストーカーされて困っているから助けてくれって。場所は駅の近くのコンビニの道だって」
「あいよ」
そう言うと急いで玄関に急ぐ。靴を履いてダッシュで走る。
言うのを忘れていたが俺の家は親は仕事でほとんど家に帰って来ない。だから料理や洗濯は当番せいになっている。で、昔中学生の時一人の女子生徒を不良に絡まれていたので助けたらそれがうわさになって携帯から依頼がきてそれを成功させなければならなくなった。面倒なので無視してもいいのだが金に目がない姉さんが千円で依頼を受けるなどと言い出し依頼を俺は必ずしなけれいけないようになった。
十五分後
俺は家に帰ると依頼主の女の子と顔がはれ上がっているストーカーを連れて帰ってきた。
この子は海波の友人らしく俺の顔をみた瞬間分かったらしく大声で犯人を指差した。逃げたので捕まえて殴った。殴った意味はない特に。
女の子は家に着くと海波に泣きながら抱きついて犯人の方は二度としないようにと脅しておく。もう一発殴って玄関から放り投げる。
料金をきっちり貰い家まで送っていけと姉さんが命令してきた。溜息を一回してルルとライル、グライも着いて来させる事にした。
家まで無事に送り出し依頼の事を三人に簡単に説明し納得してもらったようだ。
「空斗もたいへんね」
とライルが珍しく心配した。
俺はただ別にとだけ答えて家へと真っ直ぐ帰った。
空斗「ほんと依頼って面倒なんだよな」
作者「そうなのか?」
空斗「ああ、さっきも言っていたけど最初は人助けだったんだが姉さんがお金になるわ!とか言い出して友達とかに広めて一回助けるごとに千円ということになったんだよ」
作者「大変だな」
空斗「本当だよ・・・」
作者「あ、読者の皆さん感想・意見待っています!」
空斗「俺の今までの話は!?」
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