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ゆるゆるだんじょん 作者:YUYU
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だんじょんをつくろう

なぜダンジョンを作るのか。
これは私たちダンジョン種がこの世界で生きていくための唯一の方法だからである。
そもそも私たちダンジョン種はこの世界とは別の世界にいたらしくそれが何の因果によるものか知らないが突然この世界に来てしまったらしい。種族ごと。
それ以来この世界のダンジョンを作り地上にいる者たちの命や感情などをもらって生きている。要するにご飯だ。地上の者達様々である。
私たちはダンジョンを核にして数を増やす。つまり、ダンジョンがダンジョンを生み出し、そしてさらに増えていく。地上の者達から見ればたまったものではないだろう。そのためダンジョンを見つけるとあっという間に滅ぼされるなんてことはよくあることである。新しいダンジョンなど格好の獲物だろう。成長する前に叩けばいい金になるだろう。
一応、学校もあるがまあ、こんな戦術もあるよねみたいなことやセオリーを教わるぐらいでほとんどは自分を作った親から教えられることのほうが多い。まぁ、私の親はそれはそれは厳しかったのでポイントもほとんどもらっていない。
さっきから私私といっているのもダンジョン種は名前を持たないためである。たまに適当に名乗ることもあるが、地上の者達と話すこともなければ必要ない。それにダンジョン種同士が会えば基本的に殺るか殺られるかのというものだ。もちろん例外はあるが。
兎に角、私はダンジョンの作成候補地にさっさと行かねばならない。私の候補地はほぼ荒野に近いらしい。
らしいというのは親からの『コア』がそこに隠蔽されて保管されているためである。
「まったく、面倒な」
というわけで、学校を卒業後、卒業祝いの20000P握りしめ(実際に握りしめているわけではないが)目的地に向かっているのである。徒歩で。

そう、徒歩でだ。
ダンジョン種にとってはそうたいしたことで構わないのだが面倒なことに変わりない。
転移札とか用意しとけってんだ。相も変わらず意味の分からない親である。
大抵は自分の子の収益は親の収益ともなるので基本手厚く保護する。ダンジョンがある程度育つまではだが。大抵ということは例外もあるわけで、私のような。
そんなこんなで卒業から一か月たち、ようやく候補地に到着したのであった。

さて、まずは『コア』を探さねば。さっさと見つけよう。
おそらくあのクソババアのことだ。ろくでもないところにあるに決まってる。
荷物からコア反応石を取り出す。荒野の近くに隠したとか言ってったからおそらく荒野のど真ん中にあるに違いない。あのクソババアのいうことなぞ信用できん。
だが、立地としてはよい場所なのだろう。初心者としては。あのクソババアそういうことだけはきっちりしている。何せここから1日半ぐらいのところにはそれなりに大きい町があるし、村も少なくはない。
そして、ダンジョンもちらちらとあるが、本拠地ではないものばかりだ。楽でいい。こちらから手を出さなければよほどのことでなければ報復もないだろう。狩場にもなる。

そんなことを思いながら反応を探していると、やはりあった。あったが、やはり嫌がらせのようなところにある。ダンジョンの入り口後方500メートル強。感知範囲ぎりぎりのところにあった。念のため、トラップがないか極地索敵の札で調べておこう。たぶん仕掛けているだろうから。

結果としては大したトラップはかかってなかった。静電気がびりっとするぐらいのものだった。だが、落としでもしたら、ダンジョンの索敵範囲に入るようになっていた。解除しなくてもおそらくそうなるようになっていただろう。あのクソババアめ。

ようやくコアを確保できたので、予定地に戻ってきた。荒野との境にある森の近くである。ここで荒野に入る冒険者を釣ろうと思う。私は正当なダンジョンなど作る気は毛頭ないのでひとまず釣りに最適なものを作ることにした。

私は家を作った。
ダンジョンができました
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