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正義の学園
作:枕源氏



妖霊万来 「黒蛇」その三


「へぇ。いい所に建ってるな」
「この辺では一番濃度が高いところですからねー」

 学園から電車で一時間。ちいさな山に建てられた峯山神社の入り口に二人はいる。

「そんじゃ、日暮れ前に済ませちまうか」
「済むといいんですけどねー」
「ん? もしかしてめんどい任務なのか?」
「さぁー。どうでしょうねー」

 曖昧な返事をし、るりはとことこと神社へと続く階段を登っていく。
 幽介は怪訝に思いながらもるりの後へと続く。

 階段を登り終えると、巫女服姿の少女が掃き掃除をしていた。

「あの子か」
「うん。やいこちゃんだね」

 二人に気づき、やいこは掃除の手を止め首を傾げる。そしてるりの姿に気づくと、慌てて近づいて来た。

「瑠璃様! どうしてこちらに? 予定では明日のはずでは……」
「そうなんだけどねー。どうせ暇だったし今日中に済ませようかなーって。今日じゃ都合悪かったかな?」
「いえ、大丈夫ですよ。一日でも早い方がいいですし。……あの、こちらの方は?」

 やいこは自分を凝視し続けている幽介に視線を向ける。

「私のパートナーの神凪幽介。わたしはゆうちゃんって呼んでるよー」
「そうでしたか。私は峰富士やいこ、この神社の巫女をやっています」

 丁寧にお辞儀をするやいこ。しかし、幽介は何の反応も示さない。

「? あの……?」

 やいこがさらに話しかけようとしたとき、

「なるほど」

 ふいに幽介が口を開いた。

「上から82、60、83。Cカップ。趣味は茶道、特技舞踊。現在彼氏なし。が、密かに思いを秘めた男性が――ぐぶぅお!」

 淡々と何やら語り出した幽介をるりがぶん殴る。

「だめじゃないですかー。何人を勝手に霊視しちゃってるんですかねー」
「い、いや待て。これには訳が」
「問答無用ですー」

 幽介の顔をぐりぐりと笑顔で踏みつけるるり。自分が霊視されていたとわかり、やいこは顔を真っ赤にしてその光景をただ見ているだけであった。












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