ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
4話 一刀、本を得るの事
 

…俺は吉田先生への挨拶もそこそこに資料室を飛び出した

両手で抱えた本の題名は

『管輅縷言集大録』

簡単に言えば管輅の言った予言を集めた本だ

向こうの世界の管輅は怪しい占い師だったが俺の運命を当て最後を知っていた人物だった

寮に戻った俺は及川に怪訝な顔をされつつも部屋に逃げ込み鍵を掛ける

「今からかずぴーも合コンいかんか〜、どうせ部屋篭って勉強やろ〜?」

「スマン、また今度にしてくれ、忙しいんだ!!」 

「まて…今俺の灰色の脳みそがフル稼動ちゅうや…いつもに比べ早帰りなかずぴー…俺の顔見て逃げるようなそぶり+鍵掛けた…そして胸に大事そうに抱えた包み………………………………女絡みや!!!!!!」


げぇ!?なんであの三点だけでその答えに行き着く!?


ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!

ガチャ!!ガチャ!!ガチャ!!


「か・ず・ぴー…開けさらせー!!」

ガチャガチャと悲鳴を上げる扉

「及川!落ち着け他の部屋の奴らに迷惑だ!!」

「及川、どうしたんだ、こんな時間に」

「おぉ、隣の部屋の山田君実はかくかくしかじか」

「まるまるうまうまというわけか…北郷許すまじ」 

げぇ!?廊下に敵が増えた!?

「みんな!!突撃だ!!」


「「「おぉ!!」」」

結構な数いらっしゃる!?

ドーン!!ドーン!!と衝車のような音を響かせ体当たりする一団

「ハーッハッハッハ!この男子寮には高校からのダチがほとんどやから女モテる北郷一刀=敵な仲間たくさんいるんやで!!」

フランチェスカ=エスカレーター式だからな〜、元々女子高だから男子少ない分男子の結束は正直半端じゃない

…て!?冷静に分析してないでなんとかする方法…

…はて、俺は何をなんとかすりゃあ良いんだ? 

確かに手元には俺の大切な女の子に繋がる重要なヒントがある

しかし結局は管輅の占い集で中身は古代中国語、見られた所でなんになる?

そう思い至った途端に扉が音を立てて開く

「さぁかずぴー、見せ!!隠したって無駄やで!?」

「いや、無いけど」

「隠すと為ならんでぇ…かずぴー」

ニヤニヤと詰め寄る及川

しかし結局無い物は無い

男達はわらわらと机の中やベッドの下など探せる場所を探す…あぁ、秘蔵の○本が…しかし目的の俺と彼女の繋がりを示す手紙は無い

「…なぁ及川…これはどういう事だろうな?」

「…ま、待てって山田君…き、きっとかずぴー窓から捨てたんや!!」 

「ほう?開閉できないはめ殺しの窓から捨てるとはすげぇな一刀?」

…ゆっくりと首を横に振る

これで奴の運命は決まった

ちなみに山田君は俺と同じ剣術愛好会、のこり四人は右からボクシング、柔道、ムエタイ、空手愛好会の皆さんだ

「…す、ストップ!!きっとかずぴーはレターを胃の中に…」

…この後に及んで!

だが山田君はそれを取り合わず外に引きずって行く…

「悪かったな一刀」

「応…なるべくお手柔らかに」

「かずぴー!!助けて!!」

「…後で扉の件は寮長に伝えとくからな」

「鬼〜っ!!」…

……

ギャー!?…ギャ〜…ギャ〜……



廊下に誰かの悲鳴が響き渡り、こうして俺は平穏な時間を手に入れ、彼女へのヒントを開くのだった…


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。