そいつは、まるで野良猫のように突然現れた。
いつものように帰宅した俺を出迎えたのは、人気のない筈の俺の部屋から漏れる光。
「………………」
敵ではないな。
しかし念の為袖に拳銃を隠してドアを開けた。
「…ぁっ!!おっ…お帰りなさいませっ!!」
俺に頭を下げる見知らぬ女。
「………誰だ?」
「はぃっ!!今日からジン様のお世話をさせて頂くことになりました、珠羅と申します!!」
その女は勢い良く言ってまた頭を下げるが、俺はそんな話知らん。
「世話だと?」
「っ……」
少し睨んだだけでその女は1歩下がる。
怯える女を無視して見やった先には、綺麗に料理が並べられたテーブル。ご丁寧にもウィスキーのボトルまで用意してある。
「………書類を見せろ。」
「しょ……書類…ですか?…あぁ!!これのことですか?」
女はエプロンのポケットから紙を取り出し俺に差し出す。ひったくって見れば確かに女が俺の世話役になったと書かれていた。
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―――――――
―――
「面倒くせぇ………」
俺の正面に座り俺が飯を食うのを見つめる女に我慢できずに呟いた。
料理がまずいわけではないが、見られるのは好きじゃない。
だいたいどう見てもこの女は未成年だ。同棲なんて冗談じゃない。
どうすればこの女を追い出せるか………
俺は結局、食事中にそのことだけを考えていた。
そして食事後。
食器を洗って風呂を沸かし、一通りの仕事を終えたらしい女を呼んだ。
「……おい…」
「はぃっ!!」
とたとた走って来た女の腕を掴んでベッドに押し倒す。
「きゃっ……ジン様!!?」
「……………」
驚いた表情を浮かべる女の服を無言で剥ぎ取る。
「ゃっ!!ジン様っ…やめて下さいっ!!」
いくら女が抵抗しても所詮餓鬼の力で。
俺は悠々と女の服を脱がせると、思ったよりずっと華奢で目立つ膨らみのない“少女”の身体に触れる。
「ゃっ!!……やめてっ……!!」
女は既に泣いていて、濡れた大きな瞳で精一杯俺を見ていた。
「………お前は……」
「……えっ…?」
「…俺の世話役だろ…?……俺に逆らうな…」
「…っ…!!」
案の定目を見開く女。
こう言えば、絶対にここから逃げ出すだろう。
かつての女共が俺を恐れてそうしたように。
なのに。
そう一方的に決めつけた俺が見下ろすと、女は震えながら言った。
「ジン様は、それをお望みですか……?」
と。
そして、驚く俺に向かって無理矢理に笑って言った。
「…確かに私はジン様のお世話係です……だから……ジン様がお望みになるなら………」
「……………」
………何故……笑う…?
女は俺の前でゆっくり目を閉じた。
「………ふん……なら手加減はしない……」
半ば意地になって、まだ少し震えている女の身体に手を這わせていく。
「っ……!!…ふぁ……」
「…………」
こんな餓鬼に欲情なんかするはずねぇのに、初めてだからだろう顔を真っ赤にして、触るだけで大袈裟な程に反応する身体に気付けば満足していた。
「きゃぁっ!!だ……め……!!」
「………逆らうなと言った筈だ……」
こんな会話を何度か繰り返す内に、女はそろそろ限界らしく虚ろな表情で俺を見上げる。
「…ジン……様…」
………たったこれだけに欲情するなんて俺もかなり飢えていたんだろう。
「…………イかせてやるよ……」
そう呟いて俺の手が女の蕾を捉えたのと、
「ゃぁっ!!だ……め…ひやぁぁあっ!!」
と叫んだ女が気を失ったのがほぼ同時だった。
―――――――――
――――――
―――
煙草に火をつけてふかしながらベッドで眠る女を見下ろして涙の後が微かに残る頬にほんの少し触れてみる。
「………ふん……」
追い出そうとしていた餓鬼に欲情しちまうとはな。
自身を嘲笑しながら煙草の火を消して、俺も寝ることにした。
<完> |