賞へ応募する為、この作品の内容は削除しました。
ご了承下さい。
現在、一から文章を書き直しています。
基本的な内容はまったく変えませんが、恋愛小説らしくさらにより感情移入できるような作品を目指し、執筆しています。
600字以上書かないと更新できないようなので、『隠愛』の冒頭を少しだけ、アップしておきます。
『隠愛』冒頭より抜粋
俺は父が大嫌いだ。まだ自分が幼い頃、母を捨て、俺を捨て、新しい女と生きる道を選んだのが最大の理由だろう。しかも父は遠くに行ったのではなく、この近辺に住んでいるらしい。そういった情報をよく知り合いから聞く。もしそれが本当なら、よくもまあそんな恥知らずな真似ができたものである。好き勝手に生きるのはいい。だが何故、俺たちのそばにいるのだ?同じ場所で同じ空気など吸いたくもない。考えただけで憎悪が募る。
そんな父に対し、母は何一つ言わなかった。だから母の本心は分からない。
三十歳になった今でも、父の事を思い出すとイライラしてくる。普段なら思い出さないようにしていた。それでも色々な噂が耳に入る。
ある日、身勝手な父と新しい女の間に、実は子供がいるらしいという噂を聞いた。その子はもう二十歳だとか……。
そんな噂を耳にした時、その子に一度会ってみたいと思った。父側の同じ血が流れる十歳年下の妹が俺にもいる……。
そう思うと非常に気になって仕方がなかった。だけど父の顔など見たくもないし、一切関わりを持ちたくない。そんな複雑な気分のまま、時間だけが過ぎていった。
日頃の鬱憤を晴らしにキャバクラへ一人で行く。
特に指名もせず席で待機していると、店の黒服がキャバ嬢をつれてやってくる。
「お待たせしました。ミサトさんです」
「ミサトです。いらっしゃいませ」
軽く会釈をして、俺の横に座るミサト。目鼻立ちのハッキリした美人な子だった。
「ここはよく来るの?」
「う~ん、そうでもないな。たまにって感じかな」
「そうなんだ〜。あ、お客さん、名前は?」
「俺?俺は飯田誠って言うんだ」
「へえ、じゃあマコちゃんって呼んでもいい?」
「マコちゃん?何だかくすぐったい呼ばれ方だな〜」
「いいじゃん、いいじゃん。マコちゃんに決定」
「ハハハ…、ミサトって言ったっけ。今、何歳ぐらいなの?」
「二十歳!」
「二十歳か〜…。じゃあ、俺とちょうど十歳違うんだね」
若いって羨ましい。そう素直に思えた。
「…って事はマコちゃんって三十なんだ?全然見えないなあ〜」
「何歳ぐらいに見えた?」
「二十台半ばぐらいかな」
「お世辞でも嬉しいね」
「ほんとにそう見えるよ」
「ハハ、ありがとう」
何でもない会話が、何故かとても楽しく感じる。俺の隣にいるミサトの横顔を眺めながら、不思議と名も顔も知らない妹の存在を思い出していた。向こうは俺という存在を知っているのだろうか?そんな事を考えても答えなど出ない。それでも俺は考えてしまう。
「あれ、どうしたの?難しい顔して黙っちゃって」
「ん、いや、そんな事ないよ。俺、一人っ子だったから、妹がいたらこんな感じなのかなって思ってただけ」
「妹か〜。じゃあマコちゃんは私にとってお兄ちゃんだね」
兄という響きが不思議と心地良かった。正直言って、ミサトはかなり俺のタイプである。しかしそう言った感情を抑え、良き兄としてこの子に接するのも悪くない。
「兄貴か……」
「ねえねえ、良かったら携帯番号教えてよ。今度一緒にご飯食べに行こうよ」
この子の笑顔は荒んだ俺の心を癒してくれる。
「ああ、いいよ。俺もミサトとはゆっくりプライベートで話をしてみたい」
ミサトと初対面はこんな感じだった。
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