68、ダンジョン第一層
「ロックアロー」
地面から飛び出した石の槍がヤングオークの額に突き刺さった。
ふー、これで殲滅終了だな。
足元に転がっていたヤングオークの死体は光と消えドロップアイテムが残る。
「魔石と金属以外は要らないな。もっとましなものが出てこないのか?」
つくづくけちなダンジョンマスターだな。
そういえばおれ自身はどうなんだっけ?
武装させているネームドモンスターだからか剥ぎ取りすればそれなりの儲け口にはなるか?
まあ、させる気はないがな。
しかし、儲けはあまりないがよい訓練相手だな。
新規に召喚したものに向く難易度だ。
今回のダンジョン攻略に対して出したのは4チームだ。
1つはエクレールのパーティー、各ダンジョンの連合軍が二チーム
そして俺が率いている新規モンスターであるレッサースレイブバンパイア、スモールストーンゴーレム、各2体づつだ。
支援と荷運びに弓持ちパペット4体、回復魔法持ちのマギドールを用意している。
どれも成長すれば強力なものになるだろう。
特にレッサースレイブバンパイアには期待している。
上位指揮者候補だ。
今のところ側にいないと腐っていないゾンビのようなもので知性の欠片もないようだがな。
を進めれば闇の貴族として力を貸してくれるだろう。
「グギャャャァァァ!!」
本当に進化してくれるんだろうか?
不安だな。
スモールストーンゴーレムはパワーファイターだが、、、
トコトコ、コテン、ジタバタ
100センチほどで3頭身の体でよく転ぶ。
パワーはあるんだがサイズがな、大きく育ってくれるだろうか?
このままってことはないよな?
両方ともに前衛職だから小数のときは、魔法による支援をし、数が多ければ支援をパペットに任せ前衛に出る。
とにかく、ダンジョン第一層をまわりモンスターを駆逐するのが現在の目標としている。
この調子でいけばリポップ費用が不足してリポップ機能の打ちきりになるだろう。
そうしてから第2層にいけばよいだろう。
魔法の練習にもなるし、金属の回収もできるし、レベリングにも丁度いい。
いまいち歯ごたえがないのが問題だがな。
レッサースレイブバンパイアとスモールストーンゴーレムがクラスチェンジしたら予定を早めて第2層に移動した方がよいだろうか?
んー悩ましくなってきた。
「グギャャャァァァ。」
おっと敵か。
数が多そうだ、オーク2、ヤングオーク8、ゴブリン4、コブリン12
オークを先に落とそうか。
パペットの護衛にレッサースレイブバンパイアとスモールストーンゴーレムを残して切り込もう。
「セイや‼」
コブリンを剣で唐竹割りにしつつオークに向かう。
「かかってこいや~~~‼ウインドスラッシュ!!」
俺を無視して後衛に向かったゴブリンを風魔法で上下に切断しつつ敵の中心にいるオークと対峙する。
後方から弓による援護が来るが気にはしない。
「ブヒィィィィィ!!」
オークが手に持ったこん棒で俺を狙うがその攻撃は俺に対しては遅い!!
「もっとましな武器を持ってこい‼ドロップアイテムに期待が出来ないだろうが‼」
オークのこん棒をかわしつつ袈裟懸けに切りかかる。
理不尽だとはわかっているが叫ばずにはいられない。
「ワーハハハハ、楽しいぞ‼もっとこいや❗」
どのぐらい戦っていたんだろうか?
辺りには光となって消えていく死体の山ができていた。
モンスターハウスに引っ掛かったようだ。
途中3回ぐらいどう規模の援軍が現れたようだが、テンションが上がりすぎていて気にしなかった。
レッサースレイブバンパイアは2体とも健在
スモールストーンゴーレムも無事だな
パペットは、チィ、一体やられたか。
仕方ないか、最後の援軍はパペット達の後ろから来たのだ。
損害がその程度ですんだからヨシとしよう。
どっと疲れたな、一旦地上に出て休もう。
次の階層に進むかどうかエクレール達と協議するか。