表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シムダンジョン  作者: ワッシー
盆地制覇
56/96

閑話 長老の選択

本日2/2

リザードマン(長老)side


やはり負けたか。

そんな気がしてはおった。

ワシらリザードマンは死ぬまで成長を続ける。

長老と呼ばれる年まで生きたのじゃから、鱗族の中で一番の体躯をもっておる。

その代わり足や背骨に負担が大きく動きが緩慢になっとるがな。

怪我や病気以外のリザードマンの死因は、巨大化した体に骨格や内臓が耐えられないことじゃ。

ワシもそろそろ成長限界が来ておる。

じゃて殿を努めて皆をできるだけ逃がしてやろうと思ったんじゃがな。

逃げる余裕等与えられずに包囲されてしもうた。

このままでは全滅させられるじゃろうから降伏したんじゃがな。


降伏後は、ワシは小屋の1つに放りこまれておる。

皆はいったいどうなったのか気になるがここで暴れてもせんなきことじゃて相手の出方を待つしかないの。

おや、だれか来たようじゃな。4人か?

1人に人族のようじゃな。

黒髪黒目中肉中背の成人の男のようじゃがあとはよくわからんの。

人族の区別等できんからの。

ただ、本当に人かの?気配が何ともいえぬものを発しておるが?


もう1人は女かの?

人族のように見えるが人形じゃな。

男の背を守りいつでも飛び出しかばえるようにうごいとるから腹心と見てよいじゃろう。


後の二人は見覚えがある、たしかギェとガァといったかの。

この戦の発端を作ったやつらじゃ。

人族の手下になっておったか。

こいつらの裏切りのせいで鱗族が今の状況に置かれていると思うとクビリ殺してやりたいが、今手を出す訳にもいかんな。

ここは、我慢せねばいかん。

ワシが怒りを抑えてギェとガァを睨んでおると人族の後ろに控えておった人形が紐の付いたメダル?を差し出してきおった。

なんじゃ?これは?


「それは翻訳魔法のかかったマジックアイテムだ。首からかけろ。」


裏切り者の癖に偉そうにギェが説明してきおった。

仕方ないの、メダルをかけてみるか。


「俺の言葉を理解できるかな?」


人族の男が声をかけて来た。


「ああ、言葉が理解できるようじゃな。」


「そうか、では問題ない用だな。では、とりあえず自己紹介をさせてもらおうか。俺はダンジョンマスターのネスという。」


なんじゃとダンジョンマスターであったか。

しかし、地上にダンジョンを築くものがおったとは初耳じゃが?

しかし、あれだけ色々な種族を配下にしていることを考えれば納得がいく。

さて何を要求してくるのじゃろうか?

何とか一族の生き残りを考えねば。


「こちらからの要求だが、いくつか選択枝を用意したので好きなものを選んでくれ。しばらく考える時間が必要だろう。1時間ほど時間をやるからゆっくり考えるのだな。」


そういってダンジョンマスターは去っていった。

選択肢は、奴隷になる。眷属になる。死ぬ。

どれもろくなもんではないの。


プライドを考えるなら死ぬべきであろう。

臥薪嘗胆を考えれば、奴隷となりても反旗のチャンスを探るべきであろう。

一族の生き残りを考えれば、やつの眷属になるべきであろう。


どうするべきであろうかの?

他のものがどう選択するかはわからんが、少しでも手助けするには眷属になるべきであろうな。








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ