変わらない真実
「宮野志保」の存在を知るごく少数の人間で密葬が行われ、
志保の遺骨は家族の元へ還っていった。
残された、一通の遺書。
「あなたのことが、好きだった。」
もう二度と、描かれることのない彼女の真実が、とりとめもなく刻み込まれる。
「あなたの目の前で、こんなもの笑って破り捨てたかった・・・。」
「工藤・・・おまえ、宮野の姉ちゃんのこと、好きやったやろ?」
突然の関西弁。相変わらずの推理力、遠慮のなさ。
「ああ。」
そうオレはつぶやいた。
長い沈黙。きっとあいつなりの思いやりなのだろう。
優しい目線が、痛い。
「ありがとな、服部。・・・大丈夫だよ。」
「せやかて・・・
「正直――――、」
服部の声を遮るように、オレは言葉を続けた。
「もしも生まれ変わったらとか、オレらが違う境遇で出会ってたらとか、
いろいろ考えちまうんだ。」
「工藤・・・。」
「来てくれてありがとな。きっと志保も喜んでるよ。
・・・くれぐれも、和葉ちゃんとか、蘭とか、周りの知らない奴らに、
組織のこと、バラすんじゃねーぞ。」
そう言うとオレは、一人で部屋へと戻った。
葬式の翌日、服部は新幹線で大阪へと戻っていった。
「志保・・・。」
オレは、帝丹高校へと戻ることにした。
幸い、明日から二学期が始まる予定なのだ。
「オレ、どうしたら良いんだろう・・・。」
「もし少しでも、悲しんでくれるなら、つらく思っててくれてるなら――――。」
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