大阪恋物語(7/11)縦書き表示RDF


大阪恋物語
作:snow+



和葉の思い


"次は東京駅〜、次は東京駅〜!"
「んーー!やっと着いたかいな!」
朝5時の新幹線に乗った平次は、二時間程バスに揺られていた。そして背伸びをし、コナンに
「着いたで」
のメールを打った。


一方大阪にいる和葉は、合気道の朝練に出掛けようとしている。平次が東京に行ったことは、もちろん知らない。
「アカン…、遅刻や……!」
そう言うと和葉は、パンを一枚口にほうばり家を出た。
「いってきま〜す!」
和葉は学校へ向かう公園の横を走っている。朝の風は気持ちが良い。
「(平次…何してるんやろ?平次も朝練行ってんのやろか…)」
そんなことを思い走っていると、犬を連れた勇登の姿が遠くに見えた。今は話している時間はないと思いきや、向こうが近寄って来たので、和葉は立ち止まった。
「和葉ちゃーん!おはよう!」
勇登が手を振り走って来ると、和葉は素早く返事した。
「おはようさん!早いんやね?…その犬は?」
「ああ、コイツ?」
勇登はヨークシャーテリアを散歩させているようだ。
「勇登君って、犬飼ってへんかったやんなぁ??」
「親戚が昨日泊まりに来てさっ!散歩手伝ってるんだ!三匹も飼ってっからさぁ!」
「へー!めっちゃ可愛いなー♪」
と言うと、和葉はヨークシャーテリアの頭を撫でた。そのヨークシャーテリアに、釘付けになってしまったようだ。
「ところで、和葉ちゃんはどうしてここに?」
「アタシはなー!今から部活行くね……そやった!遅刻やねん!ゴメン、また今度なっ!」
思い出したかのように、和葉は慌てて走り出そうとした。
「そっか!部活頑張ってな!それから…、明日のトロピカーナランド楽しみにしてるぜっ!」
勇登はそう言うと、手を振り和葉と反対側へ走って行った。
和葉も学校へと急ぐ。
「そうかー…、明日やんなぁ。勇登君と行くん。」
そう呟いた瞬間、和葉の脳裏にこの間話していた平次との会話がよぎった。

《なー!聞いてっ平次っ!》
《あからさまに、なんやねんな?》
《こないだなぁ、大阪にもトロピカーナランドって遊園地が出来たねん!》
《…トロピカルランドのパクりやんけ!》
《真似ちゃうてば!姉妹遊園地やの☆なぁ、平次ィ?今度の合気道の試験で段上がったら、連れてってくれる?》
《はいはい…上がったらなぁー!》
《真面目に聞いてよ!頑張るもんー!絶対勝つで!!》

「(…平次と行きたいなー……。平次ィ………)」












ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう