大阪恋物語(5/11)縦書き表示RDF


大阪恋物語
作:snow+



平次の気持ちは…


和葉と勇登が公園で話をしていた頃、平次は家に帰っていてミルクを飲もうとしていた。
「ハァー…」
こちらも大きなため息をつきながら、上の空でコップにミルクを注いでいる。ミルクが溢れていることも知らないで。
「うわっ!何やっとんねん…!!」
溢れているのに気付くと、平次は慌てて机を拭き始めた。
「…来週から夏休みやのに、全然嬉しない……。和葉のヤツ…!なんやモヤモヤ…なんやねん!!」
"プルルルル"
すると机に置いてある平次の携帯電話が鳴った。平次は着信画面を見ると、めんどくさそうに出た。
「……もしもし?」
『あ、俺だ俺!』
「…画面見たから分かっとるわ…」
その電話は、コナンからかかってきた。
『あん?元気ねぇじゃねぇかよ?』
「……なぁ。」
コナンの声を聞くと安心したのか、平次は今の自分の気持ちを話してみた。
「…あんなぁ、このモヤモヤなんなんやろ?」
『あん?気持ち悪いのか?』
「せやなくて!!」
平次は一瞬話す相手を間違えたと思ったが、続けた。
「…和葉が他の男とおったら、こう、なんか今ん気持ちになんねや!!」
『それはな…。』
平次はつばを飲み込んだ。
『前も言ったと思うが、恋ってヤツだよ…』
「はぁっ?!恋ィ?!」
平次は真剣に聞いていたのに、こんな言葉が返ってくるとは思っていなかった。
「そんな訳あるかいな。」
そして平次は即答した。
『でも、他の男と仲良くしてたらイラつくんだろ?』
「でも和葉にドキドキなんかせぇへんで?」
平次は返ってくる言葉をすべて拒否するよう答えた。
『あのなぁ…。それは和葉ちゃんと幼馴染みで、日頃から一緒にいるからとかだろ?』
「…工藤はそんなんゆうとるけど、何でそう思うねんな?」
『ああ?』
平次はコナンをからかってみた。
「自分、幼馴染み=毛利の姉ちゃんのこと好きやからそんなん言えんのちゃうんけ?」
『なっ…!?』
コナンは電話でも慌てているのがまる分かりだ。
そしてコナンの口調はだんだん怒りに変わってきた。
『バーロ!何言ってんだよ!オメーから話してきたんだろ?!』
「堪忍堪忍!あ、工藤?ちょー頼みがあんのやけど……」

 終業式の日。
今日は一学期の終業式。平次と和葉はあれから一言も話さないまま、今日まできてしまった。
「はい!通知表配るで!」
終業式も終わり、教室で担任から通知表を渡される。平次が通知表をもらうと、クラスの女子はみんな平次に寄って行く。
「服部君ってまたオール5やん!」
「めっちゃ凄いなぁ!」
「スポーツも勉強も顔もええし!あたし、好みやわ〜!」
「服部は競争率高いし、あたしらに勝ち目ないって!」
平次は別に嬉しそうでもないが、女子の言葉を聞いている。
「(何なんよ!!平次なんかもう知らん!!)」
そんな光景を平次より後ろの席で見ている和葉は、一人そう思っていた。












ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう