和葉の男友達
とある日。
平次はいつもと同じように和葉と学校に登校する待ち合わせをしていた。
時計を見ると待ち合わせ時間を三分過ぎたとき、和葉が向こうから走って来た。
「平次ー!遅なって堪忍なー!」
「何やっとったんや!いつもは遅いゆうくせに!」
ハァハァと息を切らせ、和葉は慌てて走って来た。
「はよ行くで!」
「あ!ちょっと待って!紹介したい人が…」
「あ?」
和葉の背後には、スラッと背が高く、ストレートショートの髪には少し茶色が入っている男性が立っている。年は同じだろうか。
「初めまして!」
「…誰やねん?」
平次はその男を指差しながら見上げ、和葉に聞いた。
「この人は、東京から引っ越して来はった安斎勇登君やねん!」
「どうも。安斎勇登ですっ!」
「はぁ。」
平次は勇登を見、少し不満そうだ。自分の幼馴染みがいきなり知らない男を連れて来たのだから。
「…なんで一緒にいんのや?」
「ウチの町内に越して来はったんや!アタシと学校違うし、慣れるまで送ってあげんの。ええやろ?」
平次はそれでも不満な顔をしたら、二人を見ていた勇登が聞いてきた。
「もしかして…、二人って付き合ってるの?」
「ちゃう、ちゃう!ただの幼馴染みやで!」
和葉が速攻で返事を返す。と、平次も続いた。
「こんなんが彼女な訳あらへんやろ?」
「それはこっちのセリフやわ!」
「なんやて?!」
勇登は二人を苦笑いで見、喧嘩を止めようとした。
「まぁまぁ…。もう学校始まるぜ?」
「あっ!ゴメンな!勇登君…。こんなとこ見られんの、恥ずかしいわぁ!」
「いいの、いいの!俺のことは気にしないでよっ!」
「でもさぁ!!」
「二人って、仲良いんだね!」
平次は和葉と勇登のやりとりを見、少しムカッとした。
「…俺、行くしな!」
「あっ、アタシ勇登君送って行ったらなアカンねん…」
「勝手にしろ!俺は知らん!」
と言うと、平次は一人早歩きで改方学園へと向かった。
それを見た勇登は、思わず和葉に質問した。
「い、いいの?!」
「あんなん放っといてもええねん!!はよ、行こ行こ!」
和葉は勇登の背中を押し、二人は改方学園とは逆の勇登の高校へと向かった。 |