プロローグ
C.E.75
運命の戦士達が人類史上、恐らく最悪の結果を招いていたであろう計画を阻止してから一年が過ぎていた。
C.E.70に勃発した『血のバレンタイン』の惨劇により迷走への一路を辿っていた戦争は、モビルスーツ、PS装甲などの戦術的改革により本格的な武力衝突へと突入する。
だが、望まれない戦いは『第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦』、『ダークネルフ戦線』等の激戦の果て、様々な理念と想いの交錯の中に終結を迎える。
その仮定で
『パトリック・ザラ』
『ラウ・ルゥ・クルーゼ』
『ムルタ・アズラエル』
『ロード・ジブリール』
『ギルバート・デュランダル』
己が宿命、縛る運命、望む未来。
それらに魅了、支配された思想、野望家達は真の平和を見い出した者の手によって星の海へと還っていった。
世界の運命をを左右する争いは消えたものの、失ったものの重さは計りしれない。
短期間の内に連続して起こった大戦はナチュラル、コーディネーターの双方に深い悲しみと怒りを刻みつけるには十分であった。
平和へと向かう世界の現状を妬み、快く思わない者達は悪戯に反乱を増長し、牙を剥く。
二つの大戦の残り火は今尚、世界を包み、それは更なる驚異として噴き出そうとその力を蓄えていた。
それだけはなんとしてでも防がねばならない。
数多くの犠牲の果てにようやく手にした平和なのだ。
これ以上の涙は見たくない。
現プラント最高評議会議長の座に着いた『ラクス・クライン』。
オーブ連合首長国代表首長として絶大なる支持を得た『カガリ・ユラ・アスハ』。
二人の少女は大戦の停戦を地球、プラントへ迅速に進めた後、地球連合の一極支配の起因でもある『世界安全保障条約機構』を解体した。
そして、新たに『世界首脳議会』、俗に言う『WSO』を発足。
二人はそこで『世界同盟条約』の草案をかがげる。
これは、従来通り核の使用不可、オーブを筆頭とする中立国への不可進、そして、二度の大戦の折りに獲た領地の解放を提示していた。
これには大西洋連邦の強い反発を受けたものの、大多数の賛成に連邦側が折れることとなり、めでたく発足となる。
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