第12章:おじさん
「お・・・おじさん?」
どういう事だ?サラのおじさん?どうしてこんな所に?
・・・いっぺんに質問が出すぎた。
「もしかして・・・本当におじさんなの??」
「そうだよ、サラちゃん。久しぶりだね。」
ヒゲでよく見えない口周りだが、口角が上がり、ニコっと笑ったように見えた。
「おじさんっ!」
いきなりサラがおじさんの方へ駆け出し、抱きついた。
「おぉおぉ・・・元気がいいねぇ。」
「まさか・・・こんな所でおじさんに会えるなんて・・・」
感動の再会的な空気を垂れ流している、お取り込み中スマン。僕、もしかして空気ですか?
「サラちゃん、ところで、そこの彼は誰なんだい??」
おじさん。気付いてくれてありがとう。
「あ、僕は【シバ=アレン】って言います。アレンって呼んでください。」
「そうか、すまないね。ここまでサラちゃんを助けてくれたんだろう?」
「いえいえ、助けてもらったのは僕の方・・・」
「それよりもおじさん!何で家に来なくなってしまったのだ?私は寂しかったぞ・・・」
”それより”て・・・
「まぁまぁ、詳しい話は下で聞こう。さぁ、アレン君もおいで。」
「あ、はい・・・」
ここは二階の部屋だったらしく、階段を下りて、下の階のリビング的な所へ案内された。
「まぁ、座っておくれよ。申し遅れたね。私の名前はマルクト。【マルクト=レイアード】だ。」
「昨晩はありがとうございました。」
「いやいや、ベッドで寝る君達の顔は見物だったよ。」
「!!・・・・おじさん!!」
「やぁやぁ、ごめんごめんサラちゃん。」
「もぅっ!!」
みるみる内にサラの頬は紅潮していき、耳まで赤く染まる。
「そんなに照れなくても・・・「うるさいっ!」・・・・はい。」
怒られてしまった。
「そんな事よりもおじさん、さっきの話を続きを聞かせてくれ。」
「サラちゃんはせっかちだねぇ・・・うん、まぁしょうがない。アレン君も一緒に聞いておくれ。」
「あ、はい。」
「うーん・・・何から話そうか・・・」
~~~~~~~~~~
簡単に要約するとこうだ。
マルクトさんは、昔サラの家にしょっちゅう遊びに来ていたらしい。
遊びと言っても、商人として物を売りに来たり届けにきたりしていたらしい。
そうしている内に顔の面識が強くなり、仲良くなってしまったのだそうだ。
しかしある日突然パッタリと家に来なくなってしまったそうだ。
その事をサラは何度も親に聞いたらしいが、一度も教えてもらえなかったらしい。
「・・・実際そこの所どうなんですか?」
僕も少し気になって、質問を投げかけてみる。
「うーん・・・私は実は・・・・サラちゃんも初耳かもしれんが・・・私は実は貴族でね。」
「・・・!!」
サラは驚いた表情をして、ゴクリと唾を飲んだ。
「財政が厳しくなって、自分の領地を取られてしまってね。今こういう状況にいるわけなんだよ。」
「そうだったのか・・・・!」
サラは驚きを隠しきれない様子だった。
「ま、こんな暗い話は終わりにして、今日も泊まっていくといい。傷が癒えるまで世話をしようじゃないか。」
「本当ですか?ありがとうございます。」
マルクトおじさんの広い心に、僕は頭を下げた。
「サラも気を取り直してさ?元気出せよっ、今こうしてマルクトおじさんは元気なんだろ?それでいいじゃないか。」
「・・・・・・そうね。」
サラは納得したようにうなずき、力強い笑みを浮かべた。
「傷が癒えるまで、よろしくね。マルクトおじさん。」
「ああ、よろしくね。サラちゃん、アレン君。」
~~~~~~~~~
この日はまだ疲れがあってか、一日休む事にした。
部屋も僕とサラで、部屋を別々に借りる事が出来て、ホッと一安心だ。
「別にそのままでも・・・」
「サラ、何か言った??」
「・・・!!何でもないっ!」
僕は数日間お世話になる、自分の部屋に荷物を置くと、すぐさまベットへダイブした。
(親切に、マルクトおじさんは荷物まで運んできてくれたらしい。)
「しかし、まだ傷が痛むな・・・」
シャツをめくると、少々乱暴に巻きつけられた包帯から、少し血が滲んでいる。
きっとこれもマルクトおじさんが巻いてくれたのだろう。
ベッドに寝転がっていた僕は、段々とまぶたが重くなり、眠りについた。
~~~~~~~~~~~
「ん・・・・」
起きた時、周りは真っ暗だった。
窓からは、月明かりが差し込んでくる。
「もう夜か・・・」
寝てしまい、起きた時には夜だったとは、よくある事だ。
部屋はシンと静まり返っている。
少々部屋の中が窮屈に思われた僕は、外の空気を吸いに、部屋を出る事にした。
部屋を出て階段を降り、家の扉を開くと、目の前にはちょっとした広場があった。
どうやらこの家では、薪を割っているようで、木片がそこら集に転がっており、
切り株がいくつか見受けられた。
大きく深呼吸をして、外の空気を体に浸透させる。
「ん・・・・・?」
視線の先に人影を発見した。
切り株の上にチョコンと座って、月に照らされて影ができている。
何とも絵になる光景だった。
「~♪~♪~♪~♪」
何やら、歌を歌っているようだった。
顔はよく見えないが、とびっきりの美声だ。
一瞬声をかけようかと迷ったが、邪魔するのも悪いと思い、僕はそっと家へと戻り、自分の部屋へと戻った。
その一晩は、辺りにあの歌声が響き、僕の耳にこだましていた。
僕はあの美声を聞きながら再び眠りについた。
久しぶりの更新でございます。
テストって何?おいしいの?
ほんと疲れます。
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