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  僕、時々、俺 作者:御剣
プロローグ1
「ぐはっ!!」
「ぐえええ!!」

「なっ!何だコイツ!つ、強すぎる!!」
「逃げろぉぉぉ!!」



「・・・・・・・・雑魚共が。」


また・・・やってしまった。



俺は司馬しば阿蓮あれんたった15歳の中坊。
何やってたかって?

・・・喧嘩。


俺はこの辺じゃ恐れられる名を持つ、不良。

自分じゃ、不良やってるつもりはないが、周りから
喧嘩をふっかけてくる。それを買ってるだけだ。

それで、俺が毎回勝つもんだから、噂が広がり、さらに挑戦者が集まる。




俺が喧嘩をするキッカケになったのは、小6の終わり頃。

両親が事故で死に、俺が一人ぼっちになった時だ。

幼い俺にはショックは大きく、ましてや、もうすぐ中学生になる俺に、
理解能力は充分すぎて、自分が一人になることを自覚していたワケだ。


しかも俺は兄弟のいない一人っ子だった。


中学生になり、親戚に引き取られる事になった俺だが、
親戚の家に帰るのがイヤで、夜はいつも、どこかをほっつき歩いていた。



ある日の事だ。喧嘩をふっかけられたのは。

俺は中坊のくせに、割りと背が高く、目立つ存在だった。
夜の繁華街を歩いていると、下を向いて歩いていた俺は、不良の肩にぶつかってしまった。

「あぁぁん!!??」
「す・・・すいません・・・。」
「すいませんで済むと思ってんのか!?ゴラァ!!」

ダメだ、やられる。やられる前に、やるしかない。

俺の家は、なんと武芸の名門家。剣道から柔道、空手からなにまで、
広い分野において、素晴らしい伝統を持ち、
家族全員が武芸において、すごい成績を挙げているのだ。

もちろんこの俺も、武芸をやらされていたワケだが、
小学校の頃は、スポーツなら何をやってもすぐ出来るようになり、
数々の大会で、優勝を総ナメにし、周りからは神童だと騒がれていた。
もう、運動神経の塊のような俺だった。

だから、こういう沙汰には自信がある。


「オラァァァア!!」
殴りかかってくる不良。それを軽く避け、鳩尾に肘打ちを一発喰らわせてやった。
それで相手はフラフラと倒れ、気絶してしまった。一発でのしてしまったのだ。

俺はその後、何も無かったかのように、その場を去った。


数日後、同じ場所を歩いていると、先日の不良に出くわした。

仲間を5人程引き連れて。

「この前はよくもやってくれたなぁ・・・!!」
「ウチの舎弟が世話になったそうで・・・!」

ボスを引き連れてきたってワケよ。


2人が同時に殴りかかってきた。
俺はそれを両手で受け止めると、相手の腕をひねり、背中に蹴りを入れてやった。

前のめった2人の不良は、顔面から、コンクリートの地面に着地し、顔を擦った。

「こ、このやろぉーーー!!!」

残りの二人も殴りかかってきた。
俺はそれをしゃがんで避けると、二人のアゴに掌底を放った。
喰らった二人は即気絶。

残りは、ボスとこの前会ったヤツのみ。

「まだやる?」
挑発する俺。

「くっ・・・!!憶えてろよ!!」

二人はさっそうと逃げていってしまった。
地面に転がった仲間と思われる、4人の不良を残して。




それからというもの、俺は喧嘩に明け暮れる毎日というワケだ。

中学校生活も終わりに近づいていた。
もちろんの事、俺に友達はいない。

喧嘩の事は当然、学校につながり、噂として広がり、

恐がって俺に近づく者などいないからだ。




俺は一匹狼。





そう、卒業式が近づいたある日。
俺は夢を見た。

「アレン・・・アレン・・・・。」
「父さん?母さん?」

夢の中に現れたのは、父さんと母さんだった。

「あなたのその力を喧嘩なんかに使ってはいけませんよ。」
母さんが言い放つ。
「そうだぞ、アレン。武芸は、そんな事をする為に教えたんじゃない。」

「父さん・・・母さん・・・俺・・・。」

「アレン、その力を人の為に使えるようになりなさい。」
「これが、父さん達の願いだよ。」

「え!待ってよ!父さん!母さん!!」
二人の姿が段々と消えてゆく。

「はっ!」
・・・・・・・・・・・変な夢だ。


だけど・・・・・・・・

「喧嘩、やめようかな。」
もう一つ小説始めました。今回はファンタジーです。
まだ、異世界に突入しない、プロローグの主人公の過去編的な内容となっております。次回もう一つプロローグ入れて、本編入りたいと思います。

こちらの小説も頑張るので、「僕、時々、俺」「トライアングル」どちらとも、よろしくお願いします。


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