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悪魔との契約

作者: 山羊ノ宮

私は暇を持て余していた。

そんな私に悪魔が契約しないかと誘ってきたので、その誘いに乗った。

「で、私は契約して何をすればいいのだ?」

「いいえ、何も。ただ願うだけでさ。誰かを殺したいと願えば、あっしが代わりに殺してきやす。大金持ちになりたいと願えば、あっしが何処からかせしめてきやしょう。ただ願い事は三つまで。三つ願いごとを叶えると・・・」

グシシシと悪魔は品のない笑い方をした。

「では、早速願い事をしよう」

「へい。なんでやしょう?」

「三つの願いを一つにしてくれ」

「へ?・・・今何と?」

「三つを一つにしろと言っている」

「願い事を減らすなんて、そんな損な事・・・」

「出来ないのか?」

「出来ないかと問われれば、出来やすが。その、三つ願いごとを叶えないと魂を奪えないっていう規律が・・・」

「そうか。三つ願いごとをかなえると魂を奪われるのか」

私は確認するために言った言葉だったのだが、悪魔にすればとがめられたように思えたらしい。

顔が青ざめる。

元々青かったが。

「さあ、さっさと願いを叶えてくれ」

悪魔はぐぬぬと唸って、頼りない音と煙を残して、消えてしまった。

静かになる。

そして、私はまた暇になった。


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― 新着の感想 ―
[一言] 深い話だと思います。 なのに何故でしょう。「そんな損な事」という意図したのかどうかすらわからないダジャレと「ぐぬぬ」だけで笑ってしまい、どうにも読後感が浮かれたものになってしまいました。 す…
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