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夜に唄う
作:”太った猫”



百面相の貴婦人 ーLadies and Gentrmanー


 "百面相の貴婦人オークションズ・ハウス"、それが敵の名だ、いや魔物われわれを狩る悪意の総称だ。主催者の名不明、構成メンバー不明、強いて言うなら私達に牙を向ける悪意の集合体、それが百面相の貴婦人オークションズ・ハウスだ。

「我々の中に潜む悪魔どもに鉄槌を!」と書かれた募金箱に冗談のつもりで硬貨を数枚投げ入れるがいい。その行為は現実の悪意の牙となって確実に私達に降り注ぐ、言うなればそれはそのシステムの名だ。

 人間という群体の驚異的な所はつまりそういうところだ。その群体としての嗅覚は的確に自分たちの中に入った異物を確実に見抜きだし、そしてそれを排除しようとする。自分達の中に異物を同化しようとする意志が社交性の赤ソサイェティ・レッドを生み出し、その異物を排除しようとする意志が百面相の貴婦人オークションズ・ハウスを産み出した。

 それもこれも人間が律法を破れる者だから可能となった事だ。例えば、人間ひと
身体からだは空を飛ぶようには造られていない。例えば、人間ひとの肺は水の中で呼吸するように造られてはいない。しかし彼らはそれらを制限付きとはいえ可能にした。神の造ったりつを破ることを唯一許された創造物いきものなのだ、人間は!!

 それに比べてひきかえ私たちはかたくななまでに神の造った律法ほう遵守じゅんしゅせざるをえない哀れな生き物だ。

「血の矜持の為に社交性の赤ソサィエティ・レッドに手も出せず。古に刻み込まれた血の衝動ほんのうにも逆らえず、あげくの果てには人間に利用されるか、やれやれ、だ」












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