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PV1万突破!
連載開始10日でここまでとは、誠にありがとうございます。

今後とも、この作品をよろしくお願いします
試験召喚戦争編
第五問
問題
以下の文章の( )に正しい言葉を入れなさい
『光は波であって、( )である

姫路瑞希の答え
『粒子』

教師のコメント
よく出来ました


久遠光一の答え
『ビーム』

教師のコメント
先生も昔は憧れていました。


土屋康太の答え
『寄せては返すの』

教師のコメント
君の回答には、先生はいつも度肝を抜かれます


吉井明久の答え
『勇者の武器』

教師のコメント
先生もRPGは好きです。












「あれ? どうして?」
「ん? どうしたの?」

一時限も終わり、折角だからと元Dクラスの教室へと出向いた優子。
そこにいたのはFクラスの筈なのだが、元の通りのDクラスの面々。
中をのぞいてみたら、通常通り過ごしている光景があるだけで、引越しの準備には到底見えない。

そして何より、目の前にいるDクラス代表もいつも通りである事。
誰も彼に対し、恨みや侮蔑の視線を向けてはいない。

「Dクラスは負けた筈なのに、なんで明け渡す準備をしてないの?」
「ああっ、設備の入れ替えは免除してもらったんだ。ある取引をしてね」
「ある取引? ……そう。それなら、邪魔してごめん」

その言葉に引っかかりを感じて、優子は一路Fクラスへ。
その去って行った姿をみて、話し相手であった平賀源二は一言。

「もしかして、久遠と付き合ってるって言う噂、本当なのかな?」
「どうしたの、代表?」
「いや、何でもない。それより、テストの勉強しないと」

事なきを得たとはいえ、Fクラスに負けた敗残勢力であることには変わりはない。
なので来るべき次に備え、勉学に励むようになったという。


そして、旧校舎にて。

「なっ……何ここ? Fクラスって、こんなに酷いの?」

教室に出向くなり、優子はその光景に顔を顰めた。
設備に差がある事や、それによりFクラスは最低である事は知っていた……が。

開け放たれている扉から見える光景は、Aクラスである優子には衝撃的なものだった。
確かにこれでは、今すぐ変えたくなっても無理もないかもしれない。

「ますます怪しい……何で、この設備を取り換えなかったの?」

キノコの生えた腐食畳、脚の折れた卓袱台、ぼろぼろの座布団。
中には卓袱台を木工ボンドで修理していれば、窓をビニールとセロテープで修繕している生徒の姿も。

「ん? 姉上、何故ここに?」

その中の2人、弟である秀吉が気付いて駆け寄った
それを聞いて、幼馴染である光一も同様に。

「何だよ優子、Aクラスの一員様がこんな汚い所に何の用だ?」
「何の用だじゃないわよ。一体どういう事? 折角だからって顔出してみたら、設備を入れ替えていないなんて」
「代表の意向だ。詳しくは俺も知らん」

その言葉に、優子は引っかかりを感じた。
……が、所詮はよそのクラスである自分に、ばらす訳がないとあきらめる事に。

「うあ~……」
「あの、大丈夫ですか吉井君?」
「うっ、うん……貞操は守る事が出来て、良かった」

ふと、卓袱台に突っ伏して唸り声をあげている男子と、それに心配そうに見守る女子の姿が目に入った。

「ん? あれは、吉井君じゃない。どうしたの? テスト疲れってだけじゃなさそうだけど」
「昨日の放送についてだ」
「ああっ、船越先生に男女の会合の呼び出しをしたって話よね?」

全校放送であった為、優子も例の放送は聞き及んでいた。
偉く酔狂なマネをと思ったが、状況的に考えればそういう作戦なのだろうと、即座に考えつく。

「作戦とはいえ、明久も災難じゃったのう。偉く目をつけられておった様じゃし」
「ああ。近所のお兄さん(39歳独身)を紹介して、事なきを得たらしいけど」
「Fクラスにも色々あるのね……それより」

優子は少し視線をずらし、明久の席の隣の席に座る瑞希にピントを合わせた。
幸せオーラに身を包みながら、明久を微笑ましく見守る姿を見て一言。

「確かに、見ればわかるわね? 同じ女性として、羨ましい程に」
「そうじゃのう。何故あれで坂本に好意があると、断定できるんじゃろうか?」
「わからん。けど明久の場合、言える事はただ1つ」

コホンっと咳ばらいをし、一言。

「鈍感な人間と言うのは、総じて自信を持っていない人間の事だと思う」
「成程のう。可能性を考えつく事は出来ても、自信の無さ故に否定してしまうと言った処じゃろうか? 確かにそれでは、上手くいく訳がないわい」
「見た目はそれなりにまともだから、傍から見ればお似合いなのにもったいない」

はぁっ、と3人そろってため息をついた。


Fクラスのテスト漬けの午前が終わり、昼休み。

「よし、昼飯でも食いに行くぞ! 今日はラーメンとかつ丼とカレーと炒飯にすっかな?」
「あっ、じゃあウチも一緒していい?」

雄二の言葉に、美波が駆け寄った。
その近くで話していた明久と光一、秀吉も同意。

「それじゃ僕は、贅沢にソルトウォーターでも」
「……奢ってやるから、塩水を贅沢と言うのはやめろ。そんなじゃそのうち倒れるぞ?」
「だって、新作ゲームや漫画は毎月出るし、発売日に手に入れるのが当たり前じゃないか」
「けどそんな生活がバレたら、確実に1人暮らしをやめさせられるぞ?」
「うっ……」

普通に考えて、明久の生活は一定水準を遥かに下回る。
仕送りをしているにもかかわらずこれでは、意味がないと思われても文句は言えない。

「お前ら、本当に夫婦みたいだな」
「そうよねー。久遠って世話焼きなのは知ってるけど、ダメ亭主と世話焼き女房にしか見えないわ」
「確かにのう。世話焼き気質、ここに極まれりじゃ」
「…………同意」

4人4様の反応を見せる中で、1人の少女がその空気を崩した。

「あっ、あの、皆さん?」
「ん? どうした姫路……って、あれ? そのお重箱は?」
「あの、昨日の約束の」

と、恐る恐る手に持った重箱を差し出す瑞希。
それを見て、全員歓喜の声を上げた。

「へぇっ、本当に作ってきたのか。しかも重箱にだなんて、大変だったじゃないか?」
「いえ、そんな事は……だから、御迷惑でなければ」
「迷惑なもんか。ねっ、雄二!」
「ああっ、そうだな。ありがたい」
「そうですか? よかった~」

ほにゃ~ッとした笑顔で、喜ぶ瑞希。

「むーっ、瑞希って意外と積極的なのね」

その中で、明久を睨みつける美波。

「折角の姫路の手料理、こんな汚い所で食う物じゃないな」
「そうじゃの。屋上で食べると言うのはどうじゃ?」
「そうだな。今日は天気も良いし、ちょうど良い。それじゃ先行って場所を確保してくれ。飲み物買ってくる」
「あっ、それならウチも行く。1人じゃ持ち切れないでしょ?」

雄二と美波は、一路1回の売店へ。
その残りは、明久が瑞希から弁当を受け取って、屋上へと歩を進めた。

「結構重いね。こんな量、作るの大変だったでしょ?」
「その……がんばりましたから。それに、喜んでいただけるならこれ位は……」
「なんか、姫路さんの旦那さんになる人が羨ましい」
「えっ!? でっでしたら、その……」

その会話を、傍から聞いてる光一と秀吉は。

「……なあ、秀吉」
「何じゃ? あれで本当に気付いてないのかと言う疑問なら、ワシもちょうど同じ事を考えておったぞ」
「そうか……空気的には見ててほのぼのするけど、実際には姫路が気の毒なんだよな」

傍から見れば、ほのぼのとした恋人らしい雰囲気の光景。
事情を知る者として、どうしても姫路が気の毒に見えてしまう光一と秀吉だった。

「どうにかしてやりたいのう」
「明久自体、既に姫路の相手は雄二だと確定……おーいムッツリーニ、階段の下で低姿勢になるな」
「…………!(ブンブン)」

その後屋上に到着し、シートを広げて陣取り完了。

「風と日差しが心地いいね。それにお弁当も楽しみだな」
「ああ。こんな好条件で女子の手料理を食べるなんて、俺達健全なる男子高校生にとって最高の贅沢だ」
「うむっ、男として心から同意じゃ」
「…………(こくこく)」
「あの……あんまり、自信がないのですが」

期待が渦巻く中、瑞希は中央に置かれた重箱のふたを持ち上げる。
そして、瑞希作のお弁当の全容が、今明らかに!

「「「「おおっ!」」」」

今、4人の男の声が一つとなった。

「すごいなあ。流石は姫路さん、料理までできるなんて」
「うむっ、良い嫁さんになりそうじゃ」
「そっそんな……」
「じゃあ早速って、あっ!」

その破滅の足音は、誰一人気付かなかった。

「ずるいぞ、ムッツリーニ!」

しかし、それは着々と近づいていて……

「…………(パクッ)」

今、それは明らかとなる。

バタンッ!!! ガタガタガタガタガタ……

彼らの身に降りかかる、大いなる災厄の姿に。

「……ってちょっと待て、何でミステリー風味なんだよ!?」
「何がですか?」
「いや、こっちの話。そんなことより、どうしたんだムッツリーニ!?」


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