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いや、自分の作品がこんな好評をもらえるなんて嬉しいです。
本当に、心からありがとうございます。

今回はオリジナル腕輪、融合型をメインにしたコメディー(のつもり)です。

楽しんでいただけたらと思います。
間話集
第二十五問 (オリ話)
問題
女性のバストのサイズを表す単位に“カップ”があります。基準となるAカップの大きさを説明しなさい


吉井明久の答え
『島田美波』

久遠光一の答え
『木下優子』

教師のコメント
コメントは控えます










「成程。それで久遠は全身の関節を外された上に変な方向に曲げられた状態で、吉井は久遠の上で顔を陥没させた状態で、2人して気絶している訳か? 全く、久遠はそれだから木下優子にフラれるのではないか?」
「先生、そういわんでやってくれんかの? フラれた後、しばらく壊れた状態で痛々しかったのじゃ」
「やれやれ、意外とデリケートな奴だな」

ある日のHRだった。

そして、昼時

「あー……酷い目に遭ったよ」
「全くだ。まさか全身の関節を外されたまま放置なんて」
「自業自得だろうが」

7人で、昼時の温かな屋上にて昼食。
光一はカロリーメイトを、明久がパンの耳を齧りながら、今だ痛む個所を摩る。

「最近明久の食生活は、随分と改善されておるのう? 水と塩よりは人間らしい食生活じゃな」
「光一に助けて貰ってばかりっていうのも、悪いからね」
「やれやれ。説教より相棒の情が、明久にとっては薬みたいだな?」

からかうように言う雄二の口調に、過剰反応をしたのは2人。

「やっぱりこの2人って……」
「まっ負けられません……」
「姫路、島田、いきなりなんだよ?」

不本意も良い所な見られ方をされてる気がして、光一はツッコむ。
が、2人の恋する乙女は気にもしない。

「ねえアキ、明日だけどウチがお弁当作ってあげようか?」
「え? 美波が……?」
「明久君、でしたら私も作ってきます!」

当事者の明久は当然ながら、光一達も背に絶対零度を思わせる悪寒が走った。

「ひっ姫路さんも!? そっそんな、良いよ!」
「けど、パンの耳やカロリーメイトばかりも良くないでしょ?」
「そうです! 頑張りますから、食生活と栄養面は安心してください明久君!」

出来ねえ!
……それが、男子生徒+秀吉の心の叫びだった。

余談だが、後夜祭以来瑞樹は明久を名前で呼ぶようになっていた。
本人いわく、負けていられない。


食べ終わって、一息。
一行は光一のエアガンで、的当てゲームを楽しみ始める。

「あれ? ……意外と難しいわね」
「そうですね。久遠君みたいにはいかないです」

可憐な少女と銃、そんなミスマッチをムッツリーニは撮影。

「それで明久、雄二、秀吉、腕輪は持って来てるか?」
「え? うん、この通り」

右腕を差し出して、白金の腕輪を見せる。
光一も自身の黒金の腕輪を同様にし、雄二と秀吉もそれに続く。

「次の試召戦争で、これは大いに役に立つぞ?」
「わかっている。光一の短所を補え、明久の長所を生かせる能力だから、正直ありがたい」

明久は観察処分者の利点として、召喚獣の操作技術においては学年トップクラス。
だから同時召喚はそれを活かすにもってこいの能力。

方や光一は、教科によっては最強にも最弱にもなる。
だからこそ、他者の召喚獣と融合する事で点数を上乗せできる能力は、十分それを補える。

「問題が大き過ぎるのが難点だがな……」
「あー……そうだよね」

他者の召喚獣と融合する。
それはある意味、性的な考えがどうも一般とズレている文月学園にとっては火種である。

「女子のと融合させるにしろ、男子のと融合させるにしろ、どうも変な問題ばかりが起きそうだね?」
「デモンストレーションの時とか、偉く視線が突き刺さった」

主に3人の女子と、その他1名が殺意を向けていた事を光一は思い出した。

「それって霧島さんじゃないの? まあ恋人が召喚獣とはいえ、男と融合なんて嫌がるだろうね」
「おい明久、今聞き捨てならんセリフが聞こえたぞ?」
「……吉井はよくわかっている」

と、そこにいつの間にか来ていた翔子が、雄二の傍で明久の台詞で嬉しそうにしていた。

「心配しなくても、召喚獣とはいえ雄二と融合なんかやりたくない」
「俺だって嫌だボケ!」

互いに胸ぐらをつかみあい、にらみ合い始める。
翔子は光一の腕輪を見て、まるで獲物を見る様な眼で見始めた。

「確かに、ある意味使い勝手が悪いわね」
「そうですね。男性にしろ女性にしろ、問題ありそうですから」
「でも……特別な関係だったら……よね」
「でも……私が吉井君と……」

2人の脳内には、自身の召喚獣と明久の召喚獣が融合する姿。
デモンストレーションでは、召喚獣の見た目自体は光一のそれその物だったが……

「ねえ久遠、その腕輪貸してくれない!?」
「わっ私にもお願いします!」
「え? ちょっ、なんだよいきなり!?」
「……お願い」

急に3人の女子に迫られ、動揺する光一。
雄二は同情しつつも、貸したら殺すと言う視線を光一に向けている。

「霧島さんは、雄二が居るけど……姫路さんと美波は、誰だろ?」
「明久よ、どうしてお主はそうも鈍感なのじゃ?」
「どういう事? その言い方だと、姫路さんと美波が揃って僕の召喚獣と融合したがってるような言い方だけど?」

秀吉は、思いきり呆れたように溜息をついた。

「ちょっ、ちょっと待てって! これは……」
「いーえ、美春が頂きます!」

そこへドアを大きな音を立てて開けたのは、“自称 美波の恋人”事、清水美春。

「召喚獣とはいえ、お姉さまとの融合は美春の物です! そこのブタ野郎、その腕輪渡しなさい!!」
「それが物を頼む態度かよ? そもそもこれは……」
「ごちゃごちゃ言ってないで渡しなさい!」

両手に刃物を構え、光一に襲いかかる美春。
光一は呆れるように額を抑え、美春から距離を取り突撃。

その後、スタンガンをすれ違いざまに喰らわせ、行動不能に。

「話を聞け! この腕輪は俺以外が起動する事は出来ないんだよ」
「え? どういう事ですか?」
「良くわからんが、召喚獣に直接影響を与えるシステム故に、パーソナルデータの登録が必要なんだと」
「あっ、そっか。じゃあそれに登録されてるのは久遠のデータだから……」

それを聞いて、3人はハァッとため息。

「……雄二と融合、したかった」
「それに関しては本当に悪かった」
「待て光一、お前は俺を一体何だと……」

それ以上をしゃべる事が出来ず、雄二はアイアンクローの餌食となる。

「じゃが、色々と面白そうではあるのう。融合により光一の召喚獣は装備を変える様じゃし、ワシ等が融合した場合がどうなるか、見てみたくなったの」
「じゃあ試してみるか? 霧島、腕輪を起動させたいから、一旦離してやってくれないか?」
「ん……」

アイアンクローから解放された雄二は、そのまま腕輪を起動。
雄二の腕輪を中心に、屋上に召喚フィールドが展開される。

ちなみに科目指定は適当に保健体育。

「よし、それじゃ……サモン!」

『久遠光一 保健体育103点』

「あれ? この前より大幅に下がってない?」
「この前はたまたまヤマが当たっただけだ。通常だとこんなもんだよ」
「で、誰とやるの?」

ムッツリーニは興味なさそうにそっぽを向いた。
召喚獣とはいえ、男と融合するのは嫌なのだろう。

「考えてみれば、融合って男とやりたくないな……」

もっともな話である。

「ワシは構わんぞい? 融合して光一の召喚獣の装備がどうなるか、興味があるしの」
「秀吉……まあ、光一なら仕方ないよね」
「明久よ、何故恋に破れた顔になっておるのじゃ?」

秀吉は呆れつつ、召喚獣を召喚。
そして条件を満たし、光一がキーワードを。

融合した召喚獣は、ジャケットを道着の様なコーディネイトとなり、右手のライフルが拳銃に変化。

「さしずめ、小回りと連射性強化ってところか?」
「ふむっ。この前の工藤との融合はパワー重視という印象じゃったから、ワシの場合は技巧重視と言ったところじゃな」
「何だか面白そう。ねえ光一、次は僕の召喚獣とやってみようよ」

この前の時は、ろくに装備を見る事なく終わった為、明久自身も興味があった。
それに2度目ともなれば、さして抵抗する理由もない。

「ウチにはアキの本心がわからない!!」
「不潔です!! そう言う事は、もっと大人になってからです!!」

と、それを聞いた2人の恋する乙女が、悲しそうに抗議を上げた。
それに対し、当人は思いっきり疑問符を頭に浮かべまくる。

「不潔って、融合するのは召喚獣なんだよ? それにそもそも何で美波や姫路さんが怒るの!?」
「やれやれ、随分とあからさまな意思表示だな」
「ねえアキ、アンタやっぱり久遠の事が!?」
「ちょっと待って! “やっぱり”って言葉が引っかかる!! 雄二も余計な事言わないでよ!!」

美波は今だ“バカと銃神とバラの世界”の事が頭から離れていなかった。
それがなくても、同性愛が似合いそうな男子生徒ランキングで上位にランクインしてるのもあるが。

「吉井君、幾ら久遠君と親しいとはいえ、男の子なんですから女の子に興味を持った方が……」
「明久だって、それが出来れば苦労はしないさ」
「とか何とか言って、実はその方が都合が良いとか言うんじゃないだろうな、雄二?」

ある地点から黒いオーラが噴き出した。
その元凶は、ゆっくりと雄二の肩に手をのせる。

「……雄二、浮気は許さない」
「ちょっ、待て翔子!」
「霧島、しっかりと教育してやってくれ。明久を引きずりこむ前にな」
「わかった」
「テメ、光一! まっ待て翔子、誤解だ!!」

処刑を見て見ぬふりをして、気を取り直す光一と明久。

「……だからさ、俺が優子にフラれた事知っててそんな事言うのか? そんなに俺の古傷えぐるのが楽しいか? なあ、俺は優子に冗談か何かで告白してフラれたとでも思ってるのか!?」
「あっ……ごっごめんなさい」
「……本当に、御免」

流石に、以前公表された時膝をついたり、試召戦争時に石化した姿を見ているだけあって、流石に2人していたたまれない気持ちとなった。

「そう言えば、明久と融合した時は、フィードバックはやはりあるのかの?」
「んー……そういう意味でも、確かに気になるわね?」
「じゃあ試してみよう」
「そうだね。サモン!」

改造制服に木刀、という格好の明久の召喚獣が姿を現す。
そして光一の召喚獣の腕を握り、同意の意を示す。

「ユニゾン!」

光一の召喚獣に吸い込まれるように消えていく、明久の召喚獣。

『久遠光一(+吉井明久) 保健体育103点+63点』

纏う服は変わらず、両手に小手が追加された程度。
ただし手にした両手の銃は、銃のグリップの剣……つまり

「ガ○ブレード? ……とはちょっと違うかな? 剣に合わせての銃身はあるみたいだし」
「成程、ゲーム好きの明久との融合は、ゲームの影響を受けたか」

近距離、遠距離、両方に対応ができる武器という感じ。
それを2刀流という姿。

「へえっ、何だかかっこよくなったじゃない」

と、美波がぐりぐりと頬を突っつき始める。

「ちょっ、いてて……」
「むっ! フィードバックは、光一の方に行っておる様じゃな」
「みたいだね。僕は何ともないから」

それから近くの物を持ちあげて、物質干渉能力も確認。
というより、とうに確認はしてある。

「でも、今までと比べると一体感があるな」
「まあ、感覚の共有がある訳だし、ある程度はね」
「ある意味利点だな」

余談だが、光一も観察処分者の候補に挙げられている。

「それで、腕輪はどうなるのじゃ? 確か800点以上にならんと使えんという話であろう?」
「合計で800点って言うと、姫路さん位じゃない?」
「Fクラスでやろうと思ったら、必然的にそうなるな。けどやめとこう、俺がやっていい事じゃないし」
「まあ、そうだよね。光一なら大丈夫だろうけど、流石にね」

明久と明久は苦笑いをして、召喚獣を納めた。

「(それに、姫路には融合したい相手は他にいるだろうし、な?)」
「(え? ……あっ、そっか。姫路さんの好きな人! じゃあ、光一じゃないの?)
「(俺だと思ってくれたのはうれしいけど、残念ながらハズレだ)」

と、アイコンタクトをした所で、昼休みのチャイムが。



次の日。

「吉井君、どうぞ」
「ほっほら、アキ……あまりもので良かったら、上げるけど?」

「…………」
「しっかりするのじゃ光一!」
「くそっ、心臓マッサージ急げ!」
「…………美味い(美波の弁当)

いつもの7人-(死体+半死人)
という光景が、屋上にあった。


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