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激闘! オカルト召喚大会編
第百八十六問
開会式も終わり、光一たちのチームは第一回戦から。

「なんでいきなり僕達?」
「表向きはオカルト召喚獣の宣伝でも、本来のメインはこれのPRなんだから当然だろ?」

ふと疑問を漏らした明久に、光一が自分の両手を差し出し腕輪を見せる。
右には赤みを帯びた黒い色の融合召喚、左には漆黒の融合媒介

「それに俺としても、もう一度駆けあがるにゃ良い機会だ」
「だろうな。生身とはいえ、お前の敗北はかなり重い」
「そう思うんなら俺や明久に責任押し付けようとすんなゴリラ!」
「るせえな! 
「「…………(ガンのくれ合い)」」

海の事があるとはいえ、結局この2人はこの2人のままだった。

「あっ、光一に雄二。対戦相手が来たよ?」

そう言って、2人ずつの男女のチームが姿を現す。
光一の姿を見るなり、ほっと息を吐きながら。

「どうやらやっこさん、光一が弱体化してると思ってるっぽいぞ?」
「別に光一が弱くなった訳じゃないのに」
「負けたという事実の方が重いんじゃろ。勝てるかもしれない、それだけで十分という事じゃろ? 光一」
「だろうな」

光一が頭をかき、表情を引き締め一歩前に。

「……細かい事を一々言う気はねえ。テメエ等潰して先に行く」
「ほざけFクラスが!」
「静かにせんか! さて、第一回戦第一試合、始め!」

鉄人の一括のすぐあとに数学科目の召喚フィールド展開。

「「「「サモン!」」」」
「「「「サモン!」」」」

『2-F 吉井明久 数学106点
 2-F 久遠光一 数学411点
 2-F 坂本雄二 数学225点
 2-F 木下秀吉 数学99点』
   VS
『2-B 鈴木弘太郎 数学197点
 2-B 杉村花梨 数学221点
 2-C 広瀬蓮治 数学158点
 2-C 武田美香 数学166点

光一の死神、明久のデュラハン、雄二の狼男、秀吉の猫又に対して……
上からスフィンクス、口裂け女、キョンシー、人魚

「えーっと、謎好きに口が軽い、活発に泳ぎが得意ってところかな?」
「だろうな。じゃあそうだな……スフィンクスもらって良いか?」
「ああ。俺はキョンシーやる」
「わかったのじゃ。ワシと明久で融合して、口裂け女と人魚の相手をするぞい」

死神の背の巨大ゲンコツが開き、デュラハンと猫又がそれに飛び込み掴まれ……

「クロス!」

握られたゲンコツの中から、明久のデュラハンが飛び出した。
甲冑をまとい、刀と自身の頭を持って。

「「「おおーっ!」」」

融合媒介がお披露目となり、観客から歓声があがる。
きちんと新技術の宣伝はパンフで出ており、明久たちの戦いにはキチンと付加価値がつけられていた。

「さあ来いよ。エサになるか首になるか、選ぶくらいはさせてやるぜ?」
「ほざけ!」

スフィンクスが前足を振りかぶり、叩きつけようとして……

スパンっ!

「え?」

手の大鎌に切断され、宙に待ったそれが大鎌の柄のショットガンで撃ち砕かれた。

「元々どん底から凶王に這い上がった身でね。負けにショック受ける程ヤワじゃないし、ハングリー精神にゃ自信あんのさ」
「だったらなんだってんだよ!?」

スフィンクスが唸り声をあげ、死神に噛み付こうとし……

「わかってねえな」

大鎌で受け流してスフィンクスの背に飛び乗ると、大鎌をスフィンクスの首にひっかける。

「どっちが上か下か、強いか弱いかなんてな……終わってから言うもんだぜ?」

死神が飛び降りてすぐスフィンクスの胴体が倒れ伏し、死神が上空にショットガンを構え……
引き金を引き、それを撃ち砕くと同時に着地した。


「相変わらず、すかした野郎だぜ」

一方、悪態をつきながらも、雄二の狼男はキョンシーを圧倒していた。
相手はCクラスで、雄二の点数は今やAクラス級。

「呆気ないが、まあ肩慣らしにゃ良いだろ」

キョンシーが飛びはね、その体制のままとび蹴り。
それをパンチで迎え討ち、足がはじけ飛ぶと同時に狼男がキョンシーの顔面にパンチ。

「よしっ!」


一方、明久の融合召喚獣は、人魚と口裂け女との2対1。

「よっと!」

持ち前の操作技術を駆使し、ひょいひょいと回避しつつのヒットアンドアウェイ。
大剣より質量の少ない刀である事で、首を抱えながら身軽に戦っていた。

「2対1なのに!」
「もうっ! あんなバカに手こずってられないわよ!」

口裂け女が包丁を構え、特攻してきた、
和風デュラハンが自身の首を放り、両手もちで刀を構え……

ザンッ!

口裂け女の包丁を受け流して胴体を真っ二つにし、首をキャッチ。
すぐに人魚に向き直る。

「なんだか弱い者いじめになっちゃうかな?」
「なによ、バカのクセに!」

光一の死神が和風デュラハンと人魚に間に割り込み、人魚に飛びかかった。

「じゃあもらうぜ? 俺なら弱い者いじめって言うより……」

死神の背の巨大ゲンコツが開かれ、指先がグニュグニュとうごめき……
中林、ダークネス清水、小山、根本、夏川の顔をかたどり、奇声を上げ始めた。

「捕食になるから」

人魚に狙いを定め、指の顔が一斉に人魚に殺到。
人魚に食いつき、食い千切っては噛み砕き……。

点数が0になった。

「勝者、久遠チーム!」

それを遮るかのように、立会人の鉄人西村がそう宣言。
ちなみにチームリーダーは(多数決で)光一である。

『『『『『ギシャァァァァアアアアアアアアアアアっ!!』』』』』

その宣言に応えるかのように、先ほどまで人魚を咀嚼していた5つの首が咆哮した。

「……久遠光一。我はここに在りってな」
「すかしてんじゃねえ。バカが」
「うっせ!」

その後もどんどん試合は消化され、いよいよ……

「へえっ、格新婦にのっぺらぼうの尻目、それにサキュバスかあ。瑞希ちゃん、折角だからこの衣装作ってあげようか?」
「けっ、結構です!」
「ボクも見てみたいかも。それよりさやかちゃんのは、妖精ですか?」
「そう、妖精パック。影響したの“気まぐれ”だと思うけど、パックは変身能力持ってるからそれもあると思うよ?」
「……可愛いです。それよりも試合」
「あっ、そうだったね。さあみんな、この上から88・56・87のお姉さんに任せなさい」
「すごい数値ですね? すっごく頼りになりますよ」
「いえ、問題はそこじゃないと思いますよ? 愛子ちゃん」

『2-A 霧島翔子 数学409点
 2-A 工藤愛子 数学256点
 2-F 姫路瑞希 数学411点
 3-D 島津さやか 数学81点』

「「「…………えっと」」」
「あっ……あははっ……」

島津さやか率いる(?)チームの出番である。


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