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掌編小説集8 (351話~400話)

深夜の出来事

作者: 蹴沢缶九郎

深夜の交番、警官が机に向かい事務処理を行っている。そこへ、一人のタクシー運転手が訪れた。警官は運転手に席を勧め、促されるまま腰を掛けた運転手は、困惑した表情で切り出した。


「信じて頂けるか分かりませんが、先程、とても不思議な体験をしまして…。事故と言っていいものか、事件と言っていいものなのか…」


躊躇(ためら)う運転手に、警官は慣れた口調で言った。


「あなたは駅で髪の長い女性を乗せた。すると、その女性は行き先に霊園を告げ、目的地に着くと、乗せた筈の女性の姿は消え、後部座席が濡れていた。…と言うんでしょう?」


自分の言いたい事をズバリ言い当てられた運転手は目を丸くして、警官に聞く。


「凄い、何で分かったのですか?」


「だって、あなたがここに訪れるのは数十回目ですからね。どうせ、私がトイレか飲み物を取りに行っている間に、あなたも消えていなくなり、その椅子が濡れているんでしょ?」

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