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キョーハク少女 作者:ヒロセ

第二章 ホーロウ中年

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サトウユウタ

 夜。
 晩御飯お姉ちゃんと祈君の三人で晩御飯を食べる。
 お昼はみんな別々だった。
 祈君は友達と遊びに出かけていて、お姉ちゃんは僕の作ったチャーハンを部屋に持って行って食べていた。正直、かなりつらかった。
 でも晩御飯は一緒に食べてくれるみたいだ。

「ごめんねお姉ちゃん」

 ご飯を食べながら何度も謝る。

「……ふん」

 ずっと怒ってるよ……。

「お姉ちゃん、どうしたら許してくれるの?」

「プロポーズしてくれたらって言ったじゃん!」

「無理だよ……」

「じゃあダメ!」

「その、他の方法はないかな……」

「じゃあもうあの子家に連れてこないで! そうしたら許さないことも無い」

「そんな。友達を呼んじゃあいけないなんて……」

「いいでしょ今まで誰も呼んでなかったんだから」

「その、だからこそ呼びたいんだけど……」

「何ー?! 許されたくないっていうの?!」

「もちろん許してほしいけど……」

「じゃああの黒髪で清純そうでびっくりするくらい可愛い子は呼んじゃダメ!」

 褒めているのかな?
 呼ぶなって言われたけど、そんなの嫌だよ。

「……僕は、呼ぶよ……」

「じゃあ許さない」

 うう……。
 困ったなぁ……。

「姉ちゃん、兄ちゃんが困ってるじゃん。兄ちゃんのこと好きって言うならわがまま言って迷惑かけるのやめた方がいいんじゃない」

 困っていると祈君が助けてくれた。

「祈君はうーるーさーいー。関係ないでしょ」

「関係無いけど兄ちゃんが困ってるし」

「私が一番のお姉ちゃんなんだから言うこと聞きなさい!」

「精神年齢は一番子供じゃん」

「うーるーさーいー! 何さみんなして私をいじめて! もういいよ! ご馳走様おいしかった!」

 しっかりと全部を食べきっているから僕は嬉しいよ。
 食器を片づけ、お風呂へ向かうお姉ちゃん。ご飯食べてすぐお風呂はよくないって聞くけど、まあいっか。

「兄ちゃん。今回の姉ちゃん異常だよ」

 さすがに祈君も不思議に思うようだ。

「う、うん……。早く許してほしいよ……」

「どうしたんだろう。いつもは謝ればすぐに許してくれるのに。今回は何が違うんだろう」

「いつもと違うところ……。うーん、楠さんかな……」

「楠さんって、あの長い髪の綺麗な人?」

「うん……。楠さんが綺麗だから怒ってるのかな……」

「……そうかも」

 でも綺麗だったらなんで怒るんだろう……。やっぱりよく分からないや。




 祈君との話し合いで何の解決策も出ないまま、僕は二階の自室へさがった。文化祭のコンテストのことも切りだせなかったし、困ったなぁ。
 ……でも、とりあえず……。
 今はそのことは忘れよう。同じくらい気になる問題を僕は抱えているから。
 当然まりもさんのことだ。
 昨晩の一件をまりもさんに確かめる為に、僕はスカイぺにログインをして待っていた。
 まりもさんはまだ来ていない。
 今日はこないのかな……。
 僕は宿題をして待つことにした。
 そう言えば、僕一学期の期末テスト散々だったんだ……。勉強もしなくちゃまずいよ。
 ちなみに。
 楠さんは一位。前橋さんが二位。男子のリーダー沼田君が三位。雛ちゃんは四位。僕は百五十位。二百人中。もう一つついでに言えばアニメにはまっている小嶋君は最下位だったと教えてくれた。なにやら得意げに。
 頭の良い人が羨ましい……。
 と、その時。
 ポンと、メッセージが届いた音がパソコンから聞こえてきた。
 勉強を一時中断してパソコンの前に座る。
 メッセージの主はもちろんまりもさん。


まりも:やあ

ユウ:こんばんは

まりも:調子はどうだい?

ユウ:あまりよくないよ

まりも:よくないのかい? もしかしてお姉さんとの喧嘩が継続中なのかいw 早く仲直りしなよw

ユウ:それもだけど、それだけじゃないんだ

まりも:? 何かあったのかい?

ユウ:昨日のログを見てほしいんだ

まりも:うん? どうしたんだい?


 あ、気づいてないのかな? やっぱりわざとじゃないのかな。それなら、よかった……。


ユウ:僕の勘違いだったみたいだね。昨日まりもさんがいなくなる直前に僕のことを『ユウタ』って呼んだから驚いて

まりも:え、そうだったっけ?

ユウ:うんw

まりも:もしかして君の本名がユウタなのかい? だとしたら偶然だよw

ユウ:すごいね!

まりも:ああ、すごいことだよこれは。偶然ってあるんだねユウタくん

ユウ:ユウタってやめてよw

まりも:やっぱり嫌かい。ならなんと呼ぼうか

ユウ:ユウでいいよ

まりも:本当にそれでいいのかい? ユウ君か、ユウタ君か

まりも:それとも

まりも:サトウ君がいいのかな?


「……なんで……!」
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