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天使の独り言 シリーズ ~Season 1~

ヨルノイリグチ

作者:え.うれん
 太陽が西のビルの谷間に沈み、残り陽が夜の闇にグラデーションを漂わせながら消えていく。
 それは自然の光と人間の作る光が交差する何だか不思議な時間帯。
 人間の多くはその風景に見向きすらしないけれど、毎日僕はこの景色に心を震わせているんだ。
 特に都心に向かって緩く渋滞してる首都高から見つめるのが僕のお気に入り。
 今日も面白くも無い顔をしてるトラックのオジサンの横に座ってその光景を見つめてる。
 なんでだろうね? こんなに切なくなるのは……。
 この街はこれから違う顔が目覚めるのに。
 その理由を探すために今日もこうやって見つめているのかもね。
 夕陽が完全に消える頃にはこの道は完全に渋滞してしまう。
 トロトロ進みながら今度は窓の外を見つめるんだ。
 金曜日の今日は特に楽しい時間さ。 ビルに残るいくつかの明かり。 別にね、人の不幸を探してる訳じゃないけれど、その明かりの中でまだ仕事をしている人間を見るのが好きなんだ。
 数人の人間が、ボードを見つめながら会議をしていたり、別の部屋ではコピーキ(機)の両端に手を掛けてぼーっとしていたり、女の人が仲間にお茶を配っていたり……。
 今日はこれから楽しい食事会があるのかな? それとも遅くまで仕事なのかな?
 細かい表情まではここからじゃ見えないけれど、そんな気分に浸れる瞬間がとても心地いい。
 ついでに言えば、表情ひとつ変えないで渋滞につかまってる、運転手さんを見るのもね、好きだったりするんだ。
 何かが終わり、何かが始まる人。 何も終わらないまま何かが遠ざかっていく人。 取り残されてしまう人。 色んな人間の想いが交錯する時間。
 生暖かいこの街の空気に1人1人の思いは溶け込んでいて見えないけれど、この瞬間だけは、そんな人間達の想いに触れられる、そんな時間のような気がするんだ。

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