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ゴミ山から始まる物語 ~チートスキル"神眼"で自分探しの旅をする~ 作者:神畑紅音
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3作目です。よろしくお願いいたします!
ふっと浮上するように目が覚めた。
辺りを見回して窓の外を見て、朝日を睨む。

「ああ、まだ死んでないのか。」

そのまま粗末な服で支度し、部屋から出ると、すぐ簡易キッチンで朝食を作る。

野菜屑やキノコを混ぜて、調味料で誤魔化したスープを温め、パン屋から貰った売れ残りを食卓に置く。

外の井戸から水を汲みにいき、ついでに顔を洗う。
バケツに水を一杯にして小屋に運び、桶の水と入れ替える。

朝食が揃ったのを見計らったように、部屋から顔を出す人影。

「おはよう、クソガキ。」

髭や髪が伸び放題で、服も汚れが目立つ。
ちゃんと整えれば、美形な方なんだぞと言い張るが、果たしてどうなのやら。

「おはよう、ジャック。」

「メシ食ったら、作業するぞ。」

ジャックがそれだけ言うと、もそもそと朝食を食べ始める。
同じく朝食を食べて、片付けを済ましたら、1日の仕事を始める。



ボクの名前はアイク。13歳らしい。

こんなことありきたりだが、記憶がない。

直近の記憶は、今から3年前。
この街の診療所で目を覚ました時だった。
聞けば、ゴミ袋に詰められていたボクを、ゴミ管理人のジャックが見つけたらしい。

本来、産まれた際に医者や司祭より身分を保証してもらい、身分証明カードを携帯するのだが、ボクはそういったものを持っておらず、この街を含む他の町に問い合わせたが、やはり登録はなかった。

この国のどこか、或いはどこかの国には登録があるかもしれない、と言われた。
ぶっちゃけどうでもよかったが、仮身分証明カードが発行され、ボクはジャックの養子のアイクとなったのだ。


「片付け済ましたら、注文あったやつ、渡しに行けよ。」

ジャックはそれだけ言うと、自分の作業に取りかかった。

食器を水に浸し、軽くすすぎ、ふきんで丁寧に拭く。
棚に片付けて、部屋に戻り、手袋やエプロン、マスク等を取ってボクも作業を始める。



まずは、昨日までに引き受けた依頼を確認する。
頭の中で頼まれていた品物を思い出す。

「今日は肥料と、回収か。」

ゴミ山の隅にある木の枠で囲った部分に向かう。
ここは土を集めた場所で、残飯を腐敗加工し、土に混ぜて栄養のある土に変えてある。

そばにあったスコップと、置いてあった台車の中にある麻袋を2枚取り出すと、袋の口を開けて土を詰め込む。

満杯になったら、麻袋を持ち上げて台車に乗せる。
かなりの量だが、手袋には体の小さいボクでも持ち上げられるように、"怪力"の魔法が付与されている。

台車の中にはボクが使うゴミ回収用具やゴミを詰め込む大きいバケツが入ってる。台車みっちりに敷き詰められたバケツにゴミを詰め込むのだ。

「回収に行ってくる。」

ゴミ山の分別をしているジャックに顔を見ずに声だけかける。無論返事なんかしやしない。
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