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僕の宝物
作:バックハイ



5合コン


「ねぇ、美咲ちゃんはいつから彼氏居ないの?」

合コンがスタートしてから10分程経った頃、最初に仕掛けたのは智博だった。

「うん?一年位かな…」

カシスオレンジを一口飲み美咲が答える。

まだスタートしたばかりと言う事もあり、席は男女向かい合う形で別れている。一番奥に座っている僕の隣に智博、次が竜揮。女性陣は僕の前にはショートカットの千葉元子(ちばもとこ)真ん中に美咲、竜揮の前にピンクのニットの平田由恵(ひらたゆえ)の順だ。

「何で一年も彼氏作らないの?美咲ちゃんモテるでしょ?」

美咲の答えに智博が聞き返す。僕もビールを一口飲み美咲に目をやる。

「何でって言われても…男見る目ないからかな?」

苦笑いしながら答える美咲。すかさず竜揮が口を挟む

「美咲ちゃんはどんなタイプが好きなの?」

美咲はその問いに苦笑いしながら

「質問攻めじゃ疲れちゃうよ…ちょっとトイレ行ってくるね」

と席を立った。そのやり取りが妙に可笑しくて僕はクスッと笑いながら竜揮と智博の方を見た。

僕の美咲の印象は想像してたのとは全然違っていた。変に甘える訳でもなく、美人なのを鼻に掛ける訳でもなく、自然体の美咲は僕等なんかよりずっと大人に見えた。

美咲が席をたつと智博が

「いつまでも向かい合ってるのも何だし…由恵ちゃん席代わんない?」

と言って、美咲の席に座りだした。
由恵もそれに頷き僕と竜揮の間に座った。

席を代わろうと言って美咲の席に座った智博は、さりげなく美咲のカシスオレンジを由恵の座っていた席にずらした。
美咲がトイレから戻ると

「美咲ちゃんごめんね。席替えしたから」

と、由恵の居た席に座らせた。
…智博…慣れてるな…

************

「誠君はどんな感じの子が好きなの?」


あれからずいぶん時間も経ち、隣に座っていた由恵が僕に尋ねる。

「うーん…今はよく分からないや。恋愛はしばらくお休みしたいし…」

苦笑いしながら僕が答えると、いつの間にかに僕の前の席にいた美咲が口を挟む

「珍しいね。私達位の男の子ってみんながつがつしてんじゃん。」

「それは美咲だからだよ」

美咲の言葉に由恵が笑いながら答える。

「そんな事ないよ。軽い気持ちで[好き]とか言う人多いよ」

少しむっとしながら美咲が答える。
僕は何も言えずにただ苦笑いをしていた。

「美咲ちゃんは彼氏欲しいとかは思わないんだ?」

話題を切り替えようと美咲に尋ねる。

「…彼氏が欲しいからって彼氏になってくれる人探すのって変でしょ?順番が逆だよ。」

そう言いながら美咲がくすくす笑いだした。
…確かに…でも、そんな当たり前の事をはっきりと言える彼女がなんだかとても格好良かった…


「何話してんの」
カラオケを歌っていた智博が美咲の隣に座りながら話しに混ざって来た。
その隣で元子と竜揮が話し込んでいる。
竜揮は美咲を諦めて元子に切り替えたのだろうか?

「ちょっとした恋愛談議だよ。それより智博くん、一緒にカラオケでもしない?」

そう言いながら由恵が智博を誘い、曲を探し始めた。それに智博も頷き由恵の隣へと移動しようとしている。それに合わせて

「私もそっち行こうかな…」

と美咲も移動し始めた。
…?美咲が行動するのは今回は初めてだ…。
以外に智博…気に入られてるのかな…?
智博もそれに気付き自分の隣を空けようとしている。

「智博くんはカラオケするんでしょ?そっち入れてよ」

…と、笑いながら美咲が来たのは由恵と僕の間…。
??僕の隣??
少し驚きながら美咲を見る僕をよそに美咲が隣に座った。












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