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僕の宝物
作:バックハイ



3友達


そして合コン当日…僕は洗面所で髪の毛をセットしながら会った事もない藤井美咲の事を考えていた。


僕の中での藤井のイメージは最悪なものだった。
…と言うより、僕の元カノをもっと最悪にして美人にしたイメージを勝手に抱いていた。

「どうせ指で髪の毛くるくる弄りながら上目使いで甘ったるい声をだすのか…女王様気分でツンケンしてんのか…」

 

…と、鏡に向かって一人でブツブツ呟いていると聞き慣れたメロディが流れ始める。
僕はポケットの携帯を取り出し通話ボタンを押しながら自分の部屋へ足を向けた。
「マコ、そろそろ着くから外出てきて」

電話越しの智博の声に返事をして電話を切ると上着を着込み、また小さな溜め息をついた。


************


「女の子達は七時半頃に来るからさ、それまで中で話ししてようぜ」 

店の近くの駐車場に車を止め、智博がそういいながら車を降りる。
竜揮(たつき)は?」

僕はそう言いながらもう一人のメンバー山崎竜揮を探す。

「多分店の前に居ると思うよ」

車を降りながら智博の返事に耳を傾けピピッと鍵を閉める音を確認して、僕らは店の方へと足を向けた。


「マコ〜。とも〜。」

少し歩くと僕らの名前を呼びながら手を振る竜揮を見つけた。
栗色の長めの前髪に奥二重の切れ長の目。
整った顔立ちに白い歯が光る。僕とは違い身長も185センチあり、スタイルもいい。

…はっきり言って、竜揮は男の僕から見ても格好がいい。
そして高校時代、藤井美咲にアタックした経験を持つ数少ない勇気がある男の一人だ。

「女の子はまだ来ないんでしょ?中で待ってようよ」

智博がそう言いながら店の方へと足を向ける。―智博は僕と同じく身長は175センチ位。違うのは、二重瞼に大きな口。
髪は金に近い茶髪で某アイドル事務所のアイドルような感じ。

…ようするに二人とも格好がいい…


…比べて僕は短めの黒髪に一重瞼で取り留め特徴のない顔立ち…

…本当に神様は不公平だと思う…。

こうして三人で並ぶと、竜揮はまるで俳優だし…
智博は例のアイドル事務所のアイドル。

…比べて僕は…
相方にばかり注目される芸のないお笑いタレントみたいだ…。

…別に合コンなんて興味はないが…

やっぱり神様は不公平だ。












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