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作:露霧 雨音


空を見上げたら。雲が風に流されているのが見えた。
流れに逆らわずに。ただ、流されていた。
やがて、消えてしまう運命だというのに。
誰も傷つけず、なんの過ちも犯さず、ただ、流されていた。
優しい風に吹かれながら、やがて、どこかへ消えていった。

人間は流れに逆らわずに生きていける?

人間は誰かを傷つけずに生きていける?

人間は過ちを犯さずに生きていける?

人間は罪深い生き物だ。


雲になれたら、どんな気分だろう。
下界を見下ろし、きっとこう言うだろう。
「人間は、なんて罪深い生き物なのだろう。」 と。

誰かを傷つけ、罪を背負い、過ちを隠し、自らも傷を負う。
そんなものなのか?この世界に生きる人間は。
この広い世界で、人々は殺し合い、我が子を傷つけ、自分は逃げる。
『神』と呼ばれる世界を作った者は、こんな世界にしたかったのだろうか?

愛し合う心を持ち、我が子を大切にする優しさと、難に立ち向かう勇気を、
持って欲しかったのではないのだろうか?

空を見て思った。
人間は醜く、酷く、汚い、それでいて脆く、崩れやすい。
だからこそ、人間なのだと。
流れに逆らい、過ちも犯し、罪を背負い、生きる。
それだからこそ、人間なのだと。

空を見上げたら。雲が風に流されているのが見えた。
流れに逆らわずに。ただ、流されていた。
やがて、消えてしまう運命だというのに。
誰も傷つけず、なんの過ちも犯さず、ただ、流されていた。
優しい風に吹かれながら、やがて、どこかへ消えていった。


読んでいただきありがとうございました。感想をよろしくお願いいたします。













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