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ありふれた職業で世界最強  作者: 厨二好き/白米良
ありふれたアフターストーリーⅣ
395/542

トータス旅行記㉕ よし、合格!by魔王



 あり得るはずのない、皇女トレイシーが発動した〝限界突破〟。


 ドス黒いオーラを竜巻のように噴き上げ、その中心で三日月のように裂けた笑みを浮かべる姿は、そのきつめの美貌と大鎌も相まって、まさに〝堕ちた悪役令嬢〟のよう。


 シアの可憐な容姿や美しい淡青白色の魔力と比べると、なんだかヒロインに立ち塞がる裏のラスボスみたいである。


 実際、その身に充溢する力は凄まじい。放たれるプレッシャーからすれば確実に数倍のスペック上昇が感じられるし、目の錯覚だろうが、なんとなく金髪ドリルの数が増えているように見えなくもない。うねうねとうごめいているようにさえ見える。


 とにもかくにも、ハッタリや幻の類でないことは、シアの「むむむっ」と警戒した表情からも確か。


 ハジメが魔眼石で確認しても、なんらかのアーティファクトを使った様子は見受けられず、本当に自力での発動だと分かる。


「さぁっ、いきますわよ! シア・ハウリア! 楽しい楽しい延長戦の準備はよくって!?」

「まっぴらごめんですが?」

「まぁっ、つれない人! でも、そんなところも素敵ですわ!」

「ああ、やっぱりアルテナ系ですぅ。言葉が通じねぇですっ」


 嫌そうな顔を隠しもしないシアに、狂喜の笑みを浮かべて大鎌を大上段に構えるトレイシー。


「どうかわたくしの、この滾る情熱を受け止めてくださいましぃ!」

「これ、レベルⅡだと少しキツいですね……なぜ、かくも変態という人種はやたらと規格外な人が多いんでしょうか?」


 シアが盛大に溜息を吐くのをサラッとスルーし、「おーほっほっほっほっ」と香ばしい高笑いを上げるテンションアゲアゲ最高潮のトレイシーが大鎌を高速回転させ始めた。


 そうすれば、ドス黒い魔力の奔流が大鎌へと集束していく。


「むぅ、これは尋常ではないな。ハジメ君、止めなくていいのかね?」


 試合が始まってから今の今まで一言も発さず、瞳を爛々と輝かせて見入っていた鷲三が、常軌を逸したプレッシャーを感じてか、流石に心配の声を上げた。虎一や霧乃も喜々として観戦していたのをやめて、少し案じるような目をシアとハジメの交互に向ける。


 ハジメは、否、ユエや香織、雫やティオ、そして愛子やミュウ、レミア、リリアーナに至るまで、「いったい何を言ってるんだ?」と小首を傾げた。


 一拍して気が付く。


 そういえば、鷲三達は()()()()()()()()を見たことがないのだった、と。


 過去再生では、出会った当初の残念ウサギぶり、ライセンでも泣きべそを掻きながら必死に戦っているところ、北の山脈での対ティオ戦や魔物の大群戦でハジメ達が一緒であったし、フォローもされていてまだまだバグキャラというほどではなかった。


 なるほど。それならば、この程度の相手に多少の憂慮を抱いてしまうのも無理はない。実際、智一と薫子、そして昭子もまた少し心配そうだ。


 なので、ハジメは苦笑いを浮かべて、一言だけ返した。


「大丈夫ですよ。見ていれば分かります」


 そう言って視線でシアとトレイシーの方へ視線を促せば、鷲三達もつられるようにして視線を向け直し……


 そして、


「いざ! 鏖殺(おうさつ)の時間ですわぁっ――エグゼスゥウウウウッ!!」


 頭上にて高速回転させている大鎌から、おびただしい数の漆黒の刃が放たれた。それらは大きく広がるように弧を描き、一部がハジメ達の頭上を通り過ぎて迂回。左右と頭上からの魔力刃に加え、背後からもシアを襲う。


 本来は周囲一帯全方位を切り刻むための技なのだろう。それをコントロールし魔力刃の檻とする技量は目を見張るものがある。


 あるが……


「ぬんっ」


 足を振り上げ、そして落とす。一瞬だけ行った身体強化レベルⅤの状態で。


 地震でも発生したような激震が帝城を襲い、床――玉座の間なので、表面の固い鉱石素材以外にも鋼鉄板や衝撃で自動展開される魔法障壁がある――に、蜘蛛の巣を彷彿させる亀裂とクレーターができると同時に放射状の衝撃波が迸った。


 それだけで、殺到した漆黒の魔力刃の大半が消し飛び、残りもあらぬ方向へと吹き飛んでいってしまう。


 一応、シアから刹那の目配せを受けたユエが、阿吽の呼吸で観客への衝撃を防いでくれたが、それでも帝国貴族の皆さんを含め、鷲三達の目が点になってしまう。


 だが、バグウサギはこの程度で数々の異名をつけられたりはしない。


 本当の理不尽は、すぐそこに。


「アハッ。受けてくださいましぃ! これがわたくしの全力全開! 斬首の時間ですわぁっ!――エグゼスゥウウウウッ!!」


 魔力刃の全方位攻撃から僅かに遅れて、衝撃波すら斬り裂いたらしいトレイシーが背後に出現した。どうやら、シアなら凌ぐと確信して、魔力刃を隠れ蓑に接近していたらしい。


 肩越しに振り返ったシアと目が合って嬉しそうに狂喜の笑みを浮かべ、しかし、躊躇いなど欠片もなく。


 漆黒のオーラを凝縮して纏わせることで爆発的に切れ味を増大させた大鎌を、シアの細い首目掛けて薙ぎ払い――


 ガキーーンッ。


 なんて、金属同士がぶつかったような音が木霊した。


 ついでに、時間も止まったようだった。


「……人体から鳴るはずのない音が聞こえたのですけど」


 一瞬で狂喜が消えてしまったトレイシーさん。どうやら、完全に予想外、否、予想の斜め上をぶっ飛んだらしい。


 今、この瞬間もギリギリッガリガリッと人体から鳴るはずのない音を立てながら、自身最大最強の斬撃を受け止めているシアの生身の首を見て、真顔になっていらっしゃる。


 これもまた、戦闘狂の狂気すら吹き飛ばすバグウサギのバグウサギたる理由の一つ。


 ――シア流変成魔法 鋼纏衣(気合防御)


 刃物なんて捨てて、素手でかかってこい! どうした……怖いのか? 


 でも大丈夫! 衝撃なら通るからまだ有効だよ! と言わんばかりの理不尽の一かけら。


 鷲三達の目がギャグマンガみたいに飛び出している。「こんなことってあるぅ!?」みたいな顔だ。


 分かる。その気持ち分かるわぁ~と遠い目になっているハジメ達の前で、シアはゆっくりと拳を引いた。


「情熱、思想、理念、頭脳、気品、優雅さ、勤勉さ――は十分です。だがしかしっ、圧倒的にぃ~〝気合い〟が足りないッッ!!」


 ハッと我を取り戻したトレイシーは身を引きつつ、ついでに表情も引き攣らせつつ、それでも迅速に対応した。


 夢の谷間ポケットからジャラリッと短いチェーンを取り出す。


 そのチェーンには十個の指輪が通されており、刹那のうちに魔力を通せばシアとの間に十枚もの〝聖絶〟クラスの障壁が発生し……


「気合いを入れるとは、こういうことですぅ! シャオラーーーッ!!」

「嘘でしょ――ひでぶぅ!?」


 パパパパパンッと連続する破裂音が響いたかと思えば、障壁などなかったみたいにシアの拳は突き進み、そのままトレイシーの胸元を正面から捉えた。


 錐揉みしながら吹き飛んだトレイシーは、そのまま玉座の間の柱にぶち当たってバウンドし、別の柱にも当ってまたバウンドし、まるでピンボールみたいに跳ねまくったあげく、めちゃくちゃ高価そうな調度品の壺に顔面から突っ込み、お尻を突き上げる形で停止した。


 痙攣している。ビックンッビックンッと。


 どう見ても死んでる……


 否、最後の力を振り絞るように片腕だけが動いた。ぷるぷるしつつも、後ろ手にかかげられたその手は……


「か、感謝の、きわみ。ないすぅ、ふぁいとぉ~ですわ――ガクッ」


 グッとサムズアップを形作り、きっちりと称賛や満足、そして死合いの終了を示してパタリッと落ちたのだった。


 いや、それはお前だよ。よく頑張ったよ。と誰もが心の中で称賛の拍手を送らずにはいられなかった。


 皇女の健闘には、面接官ハジメも思わずにっこり。


「合格だ」

「何がだよ」

「何がですか!?」


 ガハルドのジト目なんて気にしない。リリアーナ姫の詰問なんて聞こえない。


 その間に、美しい右ストレートの残心をゆっくりと解くシア。


「とんだ変態でしたが、まぁ……いいセンスでしたよ」


 ウサミミを片手でふぁさり。フッと笑って、なんだか恰好をつけながら踵を返すシア。ちょっと香ばしい。卿風味だ。


 その姿に、唖然呆然としていた鷲三達が息を吹き返した。八重樫家はキラキラの、否、どこかギラギラした目になり、智一達はバグの謂われを理解して半笑い状態だ。


「って、眺めてる場合じゃなかったよ! 治療! 治療! 皇女様ぁ! 無事ですかぁっ」

「そ、そうだったわね! 香織、手伝うわ!」


 トレイシーが顔を埋める壺の瓦礫の中から、じわ~っと血が広がっていく光景に、香織と雫は大慌てで駆け出した。


「ハ、ハジメ君! 皇女様は大丈夫なのかい!? ほら、まるで陸揚げされた魚みたいにビックンビックンして――」

「あ、痙攣が止まったわ……」


 智一と薫子がサァッと青ざめる。


「大丈夫です。仮に死んでても、死にたてほやほやなら蘇生できますし」

「命への認識が低すぎる! 倫理観から更生が必要かい!?」

「死者蘇生って、インスタント食品みたいに手軽だったのね……」


 良識的な大人達の常識がサラサラと砂になって消えていくようだった。智一の、どんな育て方したんだ、この野郎! という視線が愁と菫に突き刺さるが、二人ともバッと視線を逸らし口をもごもご。


 耳を澄ませば、「いや、まぁ、リアルにファンタジーが侵食してる以上、蘇生くらいはな? 死にゲーだってありだよ、うん」「ゲームならHP1復活してからが本当の勝負よ、うん」などと言い訳っぽいことを呟いている。


 これだから南雲家は! このゲーム脳どもが! と頭を抱える智一。


 心のミニ智一が「もういいんじゃないか? 受け入れてしまえば楽になるよ?」と顔を覗かせている。ぜひとも、智一さんには内なる自分との戦いに勝ってほしいところだ。


 少し離れた場所では、昭子がいたく不安そうに血の海に沈むトレイシーと、その父親であるガハルドを交互にチラ見しながら愛子の肩を突いていた。


「ね、ねぇ、愛子。香織ちゃんなら治せるのよね? 大丈夫なのよね?」

「う、うん。大丈夫――」

「あっ、魂が抜けちゃった――」

「白崎さぁんっ。お手伝いはいりますかぁ!?」

「愛ちゃん先生~、お願いしまぁす!」


 ダッと駆け出した愛子が、現場の傍でぴょんっとジャンプした。かと思えば、「ハァイッ」と拳法の達人みたいな声で気合い一発。薄桃色に輝く手で、バレーボールのスマッシュでも決めるみたいに何かを叩き落とした。


 途端、トレイシーの体がビックンッと海老反りに。


「……シア、手加減間違えた?」

「まさか、シア、お主……あわよくばと狙って?」

「ま、まさか! 別に帝国の皇女だからって、いっぺん死んどけや! とか思ってませんよ!」

「……シアお姉ちゃん……こわい……」

「ミュウちゃん!?」


 なんてやり取りが繰り広げられている間に、ハジメはガハルドに視線を向けた。


「で、皇帝。あのアーティファクトはなんだ? 帝国の秘宝か何かか? あと、なんであの皇女は〝限界突破〟が使えるんだ?」

「ほんと、お前の面の皮の厚さってどうなってんだ?」


 呆れきった様子でガハルドは溜息を一つ。


「――〝魔喰大鎌(まぐいたいれん)エグゼス〟。初代皇帝がウルの湖底で発見したアーティファクトだ」

「ウルの湖底?」

「あの、陛下? それが本当なら、ウルは王国領なのですから王国に所有権があるのでは?」

「「利権に飢えた腹黒姫は黙ってろ」」

「どうして息ぴったり!?っていうか、腹黒じゃありませんから!」


 抗議するリリアーナ姫をスルーしてガハルドが説明するところによると、初代皇帝は、傭兵団の長の身でありながら国を興したことからも分かる通り、とてつもない野心家だったのだという。


 ウルの湖底に沈んでいるエグゼスを見つけたのは、そんな野心が引き寄せた偶然だったとか。


「ウルの湖には、古来から精霊だのなんだの〝尊き何か〟が宿っているって言い伝えがある。行ったことあるなら耳にしてんじゃねぇか?」

「ああ。〝水妖精の宿〟のオーナーから聞いた。宿の名も、その伝承からつけたらしいな……ああ、なるほど。初代皇帝は、そんな伝承すら求めたわけか。新たな力のために」

「おう。何が力になるか分からねぇからな。何せ、腹の底では教会にすら支配欲を向けていたって話だ」

「信仰心の薄さは血筋か」


 肩を竦めるガハルド。その頃にはトレイシーも息を吹き返し「う~んう~んですわぁ」とシア並に強固な語尾と共にうなされる程度まで回復していた。


 継続して治療している香織や、膝枕している雫、万が一に備えて魂魄魔法をスタンバイしている愛子から「うわぁ、皇女様、無事な箇所少なすぎ?」とドン引きしたような目がシアにチラチラと向けられている。


 皇女様、見た目よりもずっと、全身バッキバキのメッタメタだったらしい。


 とはいえ、回復はしているので智一達も安堵に胸を撫で下ろしつつ、ユエ達は最初から、ガハルドとハジメの話に耳を傾けている。


「で、だ。その湖底には小さな教会っぽい廃墟があるらしくてな、そこに石版と一緒にあれが安置されていたんだと」

「教会? 石版? 聖教教会はそんな場所にも建ててたのか?」

「いや、明らかに様式が違ったらしい。いつの時代のものかも分からない遺跡だ。何より、石版に書かれていた文句が、それを確信させる」


――魔喰大鎌エグゼス。神に仇なす者へ捧ぐ。


「異端者か。もしかすると……」

「ちなみにだが、建国以来、エグゼスの〝使い手〟と呼べるレベルで使いこなせたのは初代以外にはトレイシーしかいねぇ」

「一度触れれば、離れていても強制的に魔力を喰われるからか?」

「ハッ、流石は最高位の錬成師。見ただけで分かるか」


 大鎌という武器自体、著しく扱いが難しいというのもある。だがそれ以上に、要求される魔力量が、使用していない時でも尋常ではない。


 それこそ、ハジメ達クラスの魔力を保有しているか、あるいは――


「死ぬまで戦えってことだ。戦って戦って、魔力()を喰らい続けろってな」

「まさに、呪いの武具だな。怨念じみたもんを感じるぞ。やっぱ、解放者の時代の遺物……いや、もしかしたら、もっと遙か昔。聖剣は解放者の時代よりもっと前から存在していたようだが、あるいはそれくらい古い物なのかもしれないな」

「……むぅ。気絶を狙って手加減した雷球とはいえ、私の魔法を喰らっただけのことはある」


 ユエの目が興味を惹かれたように、トレイシーの近くに転がっているエグゼスへ向いた。


 話を聞いたせいか、トレイシーの手を離れてなお瘴気のようなオーラを纏う様子を見ていると、オォッと怨念の唸り声が聞こえてきそうだ。


 と思っていると、そのドス黒い瘴気がちょろちょろ~と伸びて……トレイシーの片足にちょんっとタッチ。直後、トレイシーがビクンッと痙攣し、


「た、たたかえ~、もっとたたかえ~ですわぁ~」

「こ、皇女様!? どうしたんですかって……あれ!? 魔力がどんどん抜けていく!?」

「こせんじょうからにげるなぁ~ですわぁ」

「古戦場って何!? 皇女様、しっかりしてください!」

「ま、魔力譲渡の魔法使いますね!」


 治療の現場が、何やら大忙しの様子。まるで野戦病院のようだ。


 ハジメがトレイシーを指さし、ガハルドを見た。


「めっちゃ呪われてね?」

「気にするな。普段の言動とあまり変わらねぇ」

「どんな教育してんだよ」

「教育しなかった結果だよ」

「教育って大事ですね。あなた?」


 ひゅるりと会話に入ってきたレミアママの素敵な笑顔がハジメパパに突き刺さる。え? なんだって? とハジメは聞こえなかったふりをした。


「で、限界突破についてだがな、もちろん、元から持っていたわけじゃねぇ。後天的なもんだ。あの神話決戦で会得したらしいぞ。十中八九、お前が支給したアーティファクトがきっかけだろうな」

「だが、それなら皇女だけが会得したのはおかしいだろ。あの時、人類の全戦力が限界突破してたはずだぞ? それとも、他にもたくさんいるのか?」

「そう思って調べたが、トレイシーだけだった。……たぶんだけどな、原因は二つだ。一つは限界突破状態に重ねて、エグゼスを使うことでとんでもない強化を自身にしまくったこと。もう一つは白崎香織の治療を受けなかったこと……じゃねぇかなぁと」


 どういうことだ? と首を傾げるハジメ達に、ガハルドは当時を思い出してか頭の痛そうな顔になった。


「元々、あいつを決戦に出すつもりはなかった。皇太子と第二皇子が逝った以上、実力的にも継承権の順位的にも、あいつが次代の皇帝だったからだ」

「確かに。各国は次代を担う子達を国に残してきましたね。私も、ランデルと母は帝国に避難してもらいましたし」


 ガハルドも決戦での死を覚悟していただろうから、当然の判断であるとリリアーナが納得顔で頷く。


「そういや、決戦に参加してたんなら、砦での顔合わせの時に会ってないのはおかしいな。というか、決戦が始まるまでの間、いろんな奴が俺に会いにきたんだが……皇女はいなかったぞ?」


 ハジメの視線がシアやティオに向いた。自分の知らないところで接触はあったのか? と。トレイシーの性格からして、少なくともシアやハウリア達のもとへは向かいそうなのだが……


 とはいえ、それはそれで見覚えがないのはおかしい。

 

 シアとティオも、案の定、首を振った。


「いえ、会った覚えはないですよ?」

「妾は最後の方での合流であったしなぁ」

「一応、私は総司令だったのですが……挨拶した覚えはないですね。というか、決戦後も会った覚えがありません」


 それはそうだ。とガハルドが頷く。


「そりゃあ、俺の命令を無視して決戦に参加したあげく、宝物庫の最奥に厳重に封印していたエグゼスを勝手に持ち出したわけだからな」


 なお、その時、宝物庫の警備をしていた帝国兵の忠実な兵士さん達は、軒並み皇女スマッシュを受けてしまっている。


 なので、所有権が皇帝にあることからも、皇女と言えど完全に強盗である。


 その、息子の痛みに震えつつもトレイシーに追いすがった一部の兵士さん達曰く、トレイシーが戦闘に使えるアーティファクトを片っ端から持ち出そうとしていたところ、突然、宝物庫の最奥からドス黒いオーラが溢れ出たのだとか。


 つまり、エグゼスはトレイシーの求める心に呼応した……あるいは〝最後の戦いの時〟を感じとったのか……


 実際のところは分からないが、とにかく、今まで自ら瘴気じみたオーラを放つことなどなかったエグゼスであるから、決戦には戦力外で出陣できなかった兵士達からすれば運命的なものを感じてしまって、もはや止める気も起きなかったようだ。


「そんなわけで俺の変装用アーティファクトまで使って変装し、まんまとゲートをくぐったあいつは、その後、本国に強制送還されないよう、ずっと隠れてやがったんだよ。容姿は隠せても、エグゼスは目立つからな」


 なるほど、人前に出られないわけである。誰も見覚えがないのも当然だ。


「な、なんでそこまでして?」


 言外の、お姫様なのに……という疑問は常識的な薫子さんから。トレイシーの有様を見てもまだ、〝お姫様といえばこういうものでは?〟という幻想が拭いきれないらしい。


 最初に見たのが、外側はまさに〝ファンタジー世界の可憐なお姫様〟なリリアーナだったからだろう。流石は、笑顔の仮面108式を使いこなす腹黒姫。印象操作はばっちりだ。


 そして、そんな薫子さんの疑問に答えたのは、口を開きかけていたガハルドではなく……


「決まっていますわ! 一世一代の大戦(おおいくさ)! 人類史に深く刻まれる一大決戦! これに参加できないことほど不幸なことはございませんもの! ですわ!」

「え、ええ?」


 トレイシーだった。「復ッ活ッ!! わたくし復ッ活ッッ!!」と、香織達に囲まれながら仁王立ちしている。さっきまで死にかけ、否、普通に一度死んでいたのに、その顔はむしろ晴れやかの極み!


「白崎香織、他二人! 感謝しますわ! 死んだはずのバイアスお兄様が、川の向こう側から『こっち来いよぉ! お前もこっち来いよぉ!』と誘ってくるのが鬱陶しかったので、河原の石を投げつけるのに忙しかったのですけれど……まぁ、そこは不問にしてあげますわ! 感謝しなさい!」


 いや、感謝してるのか、感謝してほしいのか、どっちなんだよ。という一同のツッコミはグッと心の中に呑み込まれた。


 だって、明らかに臨死体験っぽいことをしているのだが、もう、そこがツッコミどころ満載で話が進まなさそうだったから。


「ええっと、一応、聞いておきますけど、大丈夫ですか? 主に、頭とか」


 シアが、聞きようによっては割かし酷い言葉をかける。


 シアに声をかけられたからか、トレイシーが嬉しそうに相好を崩した。恍惚顔でも、興奮顔でもない。まるで誕生日を祝われた年頃の少女のような可憐で爽やかな笑みだ。無駄に美人なので、やたらと魅力的に見える。


「問題ありませんわ。シア・ハウリア、貴女のおかげで鬱屈としていた心も晴れました。確か、殿方はこういう状態を……そう、〝賢者モード〟というのでしたわね! わたくし、今はすっきり賢者ですわ!」


 ハジメを筆頭に、男性陣が綺麗に揃った動きで明後日の方向へ視線を逸らした。こんなところで世間知らずのお姫様ムーブしなくていいんだよ……と言いたげだ。


「そうですか。できれば、ずっとそのままでいてください」

「そんな……〝そのままの君がいい〟なんて。ふふ、シア・ハウリアは口がお上手ですわね?」

「アルテナ脳なところは変わってないですぅ……」


 シアはそそっとティオの後ろへ隠れた。変態には変態を。変態の肉壁を! ということだろうか。


 話の軌道を戻すべく、ハジメが問い直す。


「それで、皇女。あんたが限界突破を使える理由なんだが」

「ええ、ええ。間違いなく、陛下の言う通りでしょう」


 曰く、隠れて参戦し、決戦の中で極限状態を経験し生き残った後のこと。流石に、戦場で脇目も振らずエグゼスを振り回していれば目立たないわけがなく、疲弊して動けなくなっていたところを、あっさりガハルドに捕まった。


 そして、激戦と無理やり行使した〝限界突破〟により心身共にボロボロだった人類連合軍は、後に魔力を回復させた香織や愛子を中心に魂と体の両方に対する治療を受けたのだが……


「まったく! ちょっと地獄の最前線に飛び込んだだけですのに、陛下ったらわたくしに罰をお与えになったのですわ! 非常識! 理不尽! 子の心、親知らず! ば~かっば~かっですわ!」

「ちなみに、小さい頃から負けず嫌いで好戦的な奴だったが、ここまで頭がぶっ飛んだのはハウリア襲撃事件の後からだ」


 ガハルドの乾いた目が、ティオの肩越しに顔を覗かせるシアを捉える。ぴょこっと、シアの顔が引っ込んだ。聞くウサミミを持ちませ~ん、ということらしい。


「あ~、つまり、その罰が治療なしで、限界突破の衰弱状態から自力で回復することだったわけか。決戦後に会わなかったのは、直ぐに本国に強制送還されて、ずっと療養で動けなかったからだな?」

「そういうことですわ、魔王様! しかも、エグゼスったら療養中も容赦なく魔力を持っていくのですもの。余計に回復が遅れてしまって……毎日の魔力回復薬のせいで、お腹がたぷたぷでしたわ」


 この子ったら食いしん坊さん! と言いたげに、拾い上げたエグゼスをペチッと叩くトレイシー。


 実際のところ、いつ死んでもおかしくない状態だったようで、全身の断続的な痛みと、治まる気配のない凄まじい倦怠感に苛まれ続けた丸一ヶ月に及ぶ治療期間は、実に壮絶を極めるものだったらしい。常人なら肉体的な死の前に発狂すること間違いなし、と誰もが口にするほどに。


 だが、トレイシーは、飽くなきハウリアへの憧憬と挑戦心により、その地獄の如き生死の境を乗り切り、喰われる魔力量もある程度調整できるようになり、そうして完全復活した時には自力での〝限界突破〟に目覚めていたらしい。


 なお、せっかく神話決戦に勝利したのに、姫様だけ苦しみ続けるなんて……と、侍女を中心にガハルドを見る目がひじょ~~~に冷たいものになったようで。


 流石に、ガハルドも三日ほど経過した後は、罰としても十分だろうし、祝勝の雰囲気にこれ以上水を差すこともないだろうと、香織に治療を依頼するつもりだったのだが。


「こいつ自身が拒否したんだよなぁ。なんか、この試練を乗り切ったら目覚めそうな気がするとか言って」

「違う意味でも目覚めてるんじゃないですか? ハウリアの襲撃だけじゃなくて、絶対、その地獄の一ヶ月で頭があれになったんですよ」

「否定はできねぇな」


 今度はシアのジト目がガハルドに。ガハルドはそっと視線を逸らした。


「本当なら、復活した後、直ぐにシア・ハウリアや魔王様方にお会いしたかったのですけど……わたくしがフェアベルゲンに辿り着いた時には、既に皆様は帰還された後だったのですわ」


 あの時、陛下のフェルニルさえ強奪できていればっ、口惜しいですわ! と実の父を睨みつけるトレイシー。


「なるほど、それでいつか再会して挑戦する時のために、今まで鍛錬を積まれていたわけですな」

「私も鎖鎌を使うが……あのサイズの大鎌は無理だな。皇女様、誠に眼福でした」


 虎一と鷲三、そして霧乃が続く形で心からの称賛を送る。


 そこでようやく、トレイシーの眼中に親~ズの皆さんが入ったようだ。はて? どちら様かしら? と小首を傾げている。


 苦笑いを浮かべつつ、改めて自己紹介。


「まぁ! そうでしたの! 改めて、トレイシー・D・ヘルシャーですわ。紛う事なき強者達のご家族にお会いできて、とても光栄ですわ」


 美しいカーテシーを決めるトレイシー、見た目だけならマジ皇女様。


 なるほど、ぶっ飛んでいるが、〝一応〟弁えるべき時は弁えることができるらしい。ヘリーナさんの調査通り!


 え、これ誰だ? みたいな顔をしている智一達の心情を置いて、トレイシーは恥ずかしそうに片手を頬に当てた。


「しかし、そうなりますと、最初の観光があのような拙い闘争でお恥ずかしいですわ」

「いや、先程の称賛は本心です」


 鷲三の言葉に、トレイシーは恥じらう乙女みたいな顔で、しかし、内容は酷く物騒なことを口にする。


「ですが、結局、シア・ハウリアの首は刈れませんでしたし、それどころか傷一つ付けられず、己の未熟を恥じるばかりですわ。今度こそ、こうサパッと首を取りたいものですわ」

「その前にお前の首をねじ切ってやろうか。ですぅ」


 まぁ、嬉しい! と、告白を受けた乙女みたいな顔になるトレイシーは、やっぱりトレイシーだった。


「これでも、シア・ハウリアとの逢瀬を最高のものとするため、武者修行の旅にも出ていたのですけど……」


 リリアーナが姫仲間としてか、姫がやることじゃねぇ……と言いたげに引き攣り顔になる。


「ト、トレイシー様、そんな旅をしていたのですか?」

「やっぱり帝国人はどうかしてますぅ。せめて、この皇女だけでも早くどうにかしないと……」

「……シア、もう諦めて。この皇女は手遅れ。死ぬまでシアを追うと思う」

「暗殺はダメだよ? 今、すごく悪い顔してるよ、シア。悪ウサギだよ」

「……ハウリアが暗殺特化の種族というのが、また現実味があって恐ろしいわね」


 ハウリアによる暗殺という言葉を聞いて、帝国貴族の皆さんが途端にガタガタし始めた。見て、この腕の鳥肌……と互いの腕を見せ合っている。


「結局、大迷宮の攻略すらできず……ライセン大迷宮は最奥まで行けたのですけれど、最後のガーディアンには手も足もでませんでしたし」

「「「「「!?」」」」」


 ハジメ一行の全員の視線がバッとハジメに向いた。ハジメが「あ……」と声を漏らす。


「まるで魔王様みたいな攻撃をしてきたり、紅い魔力を噴き出したかと思えば超速度で動いたり……現状ではどう足掻いても勝てる気がしませんでしたわ。シア・ハウリアは、あれを攻略したのでしょう? やはり、わたくしは未熟者ですわ!」

「い、いやぁ、そうでもないんじゃないですかね? ねぇ、ハジメさん?」

「そ、そうだな」

「そう言えば、あの魔力光も魔王様にそっくりだったような……」


 ガハルドが何かを察したようなギロリッとした目をハジメに向けた。いかにも、「またお前か!」と言ってそう。


 だが、それは過去のこと。スーパーミレディGは自爆したのだ。今後はノーマルミレディGがガーディアンである。つまり、もう終わったこと。時効だよ時効! 


 ハジメは真相に辿り着きそうなトレイシーの意識を逸らすべく、あと、身内のジト目から逃れるべく話題の転換を図った。


「皇女! ライセン大迷宮は解放者のリーダーであるミレディの試練だ! そう簡単に攻略できなくて当然だ!」

「! そうですわね!」


 トレイシーさん、素直。


「卑下することはない! 見事な腕だった! 感動した!」

「まぁっ、魔王様自ら称賛を!? 光栄ですわ!」

「ついては、一つ提案したいんだが……」

「?」


 身内の視線からササッと逃げるようにして、トレイシーの傍へ。


 ティオが「あ、この光景、見たことあるのじゃ。ヴェンリの時と同じじゃ!」と呟き、リリアーナが「またっ」と頬をリスのように膨らませる。


 そんな中、こそこそと皆に背を向けながら何やら話し合う二人は……


「今なら、そのエグゼスの改良もついてくる。しかも、メンテナンスは永久無料、俺クオリティー」

「な、なんということでしょう! でも改良というのはいったい……」

「砲撃モードがついたり、可変して携行性が増したりってのを考えているが……後はそうだな……斬り口が薔薇の花びらみたいに散る機能とかどうだ?」

「なんですの! なんですのっ、その素敵なオプション! スタイリッシュ!」

「極めれば、砲撃の反動を使った高速移動、空中移動もできるだろう。他にもいろいろ支給品がある。魔道師なら……これが破格の待遇だと、分かるな?」

「ですが……シア・ハウリアとは戦えないんでしょう?」

「ところがどっこい。むしろ、鍛錬の名目で今よりずっと戦う機会が!」

「乗ったぁっ。貴方がわたくしのマスターですわ!」


 シアの地獄ウサミミイヤー対策か、わざわざ遮音しているようで何を言ってるのかは分からないが、とにかく、ガシッと良い笑顔で握手をかわしているので、ハジメの目論見は成功したのだろう。


 トレイシーの視線が、一瞬だけシアに向いてチロリッと舌舐めずりし、シアのウサミミがゾワワッと逆立つ。


 次いでリリアーナにも向いて、なぜかちょっとお姉さんっぽい優しい表情だったので、リリアーナの背筋にもゾワワッと悪寒が走った。


 帝国貴族の皆さんが、握手をかわす自国の皇女と魔王を恐ろしそうに見ている。チラチラとガハルドに目配せしているのは、「やばくないですか? 殿下が魔王となんか取引してますよ! 絶対ろくなことじゃないですよ!」と訴えたいからに違いない。


 その気持ちはガハルドも一緒!


 遮音を解いて、良い笑顔で戻ってくるハジメとトレイシーに向かって、青筋を浮かべながら詰問する。リリアーナが応援する!


「おいっ、南雲ハジメ! いったいなんの話をしてやがる! そいつは、俺が自由になるための――じゃなくて、帝国の次代を担う大事な――」

「おおっとテガスベレー!」

「御意からのぉ、テガスベッターですわ!」


 本音が漏れ出しているガハルドの言葉は、まるで主従みたいに阿吽の呼吸を発揮した二人によって遮られた。


 加えて、ひゅんと薙ぎ払われたエグゼスの一閃。飛び出した魔力刃がガハルドの頭上を越えて背後へ。


 ハッと気が付いた時には、もう遅い。


「だ、誰かとめろぉーーっ」


 ガハルドが振り返りながら必死の形相で近衛騎士達に命じるが、その時には既に、漆黒の魔力刃は玉座の後ろの帝国の紋章が刺繍された赤い垂れ幕を、真一文字にばっさりと切り裂いていた。


 そうして、落ちた垂れ幕の向こうに見えるのは――


「ひっ、なにこの絵!」

「な、なんで、こんなおぞましい絵が玉座の後ろに飾られて……」

「こ、これが帝国の芸術文化、なのか?」

「断じて違ぇえええええっ!!」


 薫子、昭子、そして智一の言葉に、ガハルドが渾身の否定を木霊させた。


 帝国貴族の皆さんが、「二度と見たくなかったのに!」とか「夢に、やっと夢に出なくなったのにっ、またっ」とか「お、おい! 近衛! 周辺を警戒しろ! ハウリアはいないか!?」とか正気を失いそうになっている。


 そう、そこにはゾンビみたいな人間が、ウサミミをしなびたニンジンみたいに萎れさせたゾンビみたいな兎人族を苦しめる巨大な絵画――差別反対の主張がよく迸る、とってもハートフルな絵画――が飾られていた。


 圧迫感が凄い。確かに正気度が減っていきそうである。


「え? なんで楳○先生の絵が?」

「え、えぐいな……ん、そう言えば、ハジメが一時期、絵の練習として好んで描きまくっていたような……」


 犯人を見る目を息子に向ける南雲夫妻。答えたのはリリアーナだ。


「はい、犯人はハジメさんです。最初は、我がハイリヒ王国の王宮に無許可で貼られたのですが、私が速攻で剥がし、ハウリアに話を通してここに貼り付けてもらいました」


 ある意味、鬼だ……と誰もが思った。


「くそっ、誰か! 誰かいないか! 新しい幕が必要だ! 急げ!」


 ガハルドが、極力、絵画を視界に入れないようにしながら大声で叫ぶ。


 だが、その切羽詰まったような焦燥感溢れる声が、更なる混乱をもたらした。


 玉座の間の外で待機していた大勢――陛下の怒声や戦闘の轟音が響きまくっていたため、たくさんの兵士や臣下達が集まっていた――が、ようやく許可が下りた、ようやく何が起きているのか確認できる! と雪崩れ込み――


「「「「「ヒィッ!? 何事!?」」」」」


 壊れまくった玉座の間。チラリと見えるウサミミ。そして、再び全力全開されちゃってる巨大で恐ろしい絵画……


 玉座の間が、カオスに陥ったのは言うまでもない。


 なので、


「よし。皇帝は忙しいみたいだし、今のうちに他の観光に行こうか」


 鬼だ……と、誰もが思った。


「案内しますわ! 我がある――ごほんっ。魔王様、皆様!」


 同じ帝国人のはずなのに、気にした様子もなく意気揚々と先導を始めるトレイシー。


 言いたいことはたくさんあるのだけど、取り敢えず、この混乱の中に置いていかれるのは困るので、ユエ達はそそくさと、そして愁達大人組は顔を見合わせると申し訳なさそうに一度ガハルドの方を振り返ってから、やっぱりそそくさと玉座の間を出て行った。


 そんな一行の背後から、


「やっぱりあいつは悪魔だっ! くそがっ!! いつか絶対、皇帝なんてやめて自由になってやるぞぉーーーっ」


 かつての不敵さとはかけ離れた、ガハルドの苦労の滲む声が虚しく響いたのだった。






いつもお読みいただきありがとうございます。

感想・意見・誤字脱字報告もありがとうございます。


エグゼスについて。外伝小説〝零〟の4巻にて、解放者の副リーダーであるバッド・ヴァーチャーズが愛用していた武器です。つまり〝その後のエグゼス〟は、まだ零でも書いていない部分です。今月から零の続きの執筆に入りますが、その流れ次第では今回の話も修正するかもしれないので、エグゼスの経緯に関しては、あくまでふんわりと捉えていただければ助かります!



※ネタ紹介

・こっち来いよぉ

 あの素晴らしい世界の首を刈られた(?)元騎士な魔王軍幹部より。ベルさん凄く好き。

・古戦場から逃げるな!

 グラブルより。ちなみに白米はアニメと漫画のみでゲームは未プレイ。古戦場は伝聞でしか知りません。すみません。

・情熱思想理念~

 クーガー兄貴より。

・いいセンスだ

 メタルギアより。

・エグゼス改良案

 RWBYのクレセント・ローズを想定。いつか出せたらいいな。感想に書いてくださっている方がいて、やっぱそう思うよね!とテンション上がりましたwありがとうございます。


※ガルドコミック「本編44話」&「学園8話」更新してます! ぜひ!

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― 新着の感想 ―
大鎌の切り口から薔薇の演出……キングダ◯ハ◯ツっていうゲームにそんな感じの人がいたなぁ っていうか本当に面白いおっさんになってるなヘルシャーさん
ソロで㏋赤まで持って行ったのか?
どうした……怖いのか? > 怖えよ。 うわ、あの絵か!? あの絵なのか!?
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