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ありふれた職業で世界最強 作者:厨二好き/白米良

ありふれたアフターストーリー

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ありふれたアフター お正月記念 あけましておめでとう

明けましておめでとうございます。
元旦ののんびり空気の中、こたつに埋まりながら、何となく書いたまったり話です。最近、ユエ成分が少なかったもので……
良かったら、のんびりとどうぞ。
 ほぅほぅと白い吐息が空に溶ける。真冬の冷えた空気はキンキンと肌を突き刺し、行き交う人々の鼻先や耳を赤く染めていた。踏みしめられてはシャクシャクと音を奏でる積雪や、建物の軒から垂れ下がる氷柱がより一層、年越し数時間前の空気を冷たいものに感じさせる。

 もっとも、その寒さがこの場の行き交う人々の内心をも凍てつかせているかというと、そういうわけでもないようだった。

 ここはとある有名な温泉の街。橙の明かりと、天然温泉の白い湯気で彩られた観光地。故に、露店や土産物店などが並ぶ通りを行き交う人々は、年越しをこの温泉街でのんびり迎えようという家族連れや恋人達だ。

 どれだけ気温が低かろうと、寄り添う者がいる彼等の心が寒さを感じることなどありはしなかった。宿に帰れば、温泉が体だって温めてくれる。

 そんな観光客達の中に、一組の男女の姿があった。

「ユエ、寒くないか? 必要ならアーティファクトを出すぞ?」
「……ん。大丈夫。冬は寒いもの。冷たい空気を感じるのもいい」
「そうか。うん、そうだな」

 ぴったりと寄り添い合う一組の恋人達――ハジメとユエだ。

 ハジメは、ふわふわのファーがついたモッズコートを着込んでおり、ユエはクリーム色の可愛らしいダッフルコート姿だ。ハジメもユエもポケットに手を入れて、のんびりと温泉街の表通りを歩いている。ちなみに、ユエの片手が入っているポケットはハジメのポケットであり、当然、その中の手は恋人繋ぎだったりする。

「……シア達は良かったの?」
「たまには二人っきりがいい。それとも、みんながいた方が良かったか?」

 上目遣いでハジメを見上げながら、ちょこんと首を傾げるユエに、ハジメは肩を竦めながらそう答えた。ポケットの中のユエの手がキュッと強く握られる。楚々と伏せられた横顔はほんのりと朱色に色づいていた。

 返答は不要。その仕草が、言葉より雄弁にユエの答えを示している。そして、ユエの無言の応えを、ハジメが悟れないわけもなく、ポッケの中の手は互いにキュッキュッ。

 ちなみに、この温泉街には南雲家の全員がやって来ている。残念ながら、雫は八重樫門下生一同で恒例の集まりがあり、香織は父親が泣きながら『行かないで、マイエンジェルゥ!』と縋り付いたので、今回の参加は泣く泣く見送られている。

 そして、昼の観光を終えて宿に入り、南雲家の面々が菫の号令で温泉に突撃ぃ! となったところで、全力の気配遮断を発動してユエをこっそり誘拐したハジメは、こうして久しぶりな二人っきりの時間を楽しんでいるわけである。

 現在、ハジメ達のフェードアウトに気が付いたシア達は、「まぁ、たまにはいいか~」と温泉の魔力にくた~となっている。もちろん、後程、埋め合わせはしてもらうつもりで。

「お、温泉たまご。食べるか?」
「……ん? 半熟卵?」
「いや、半熟卵とはちょっと違う。白身の部分も半熟なんだ。まぁ、だからなんだという話なんだが、温泉街の定番だな」
「食べる♪」

 即答するユエ。地球における“定番”というものに、ユエは敏感かつ弱いのだ。少しでも、ハジメの世界を知りたいという思いが、自然とそういう傾向にしたらしい。

「……温泉たまご、二つ。くださいな」

 お店の男性従業員が、ルンルン♪といった様子で温泉卵の購入を申し出るユエの柔らかな笑顔を見て石化した。理由は言わずもがな。一応、自前で認識阻害の魔法はかけているので、普通にしていれば歩く石化&事故量産機になることはない。が、流石に自ら話しかけた上で、至近距離から笑顔となれば、その効果も薄れてしまうようだ。

 苦笑いしつつ、ハジメは微調整した“威圧”を軽く放つ。それでハッと我に返った店員は、茹ダコのように真っ赤な顔であたふたしながら、小さなカップと温泉卵二つを渡してくれた。自分で割るか、店員に割ってもらうか、選べるらしいが、ユエは自分でやる方を選択した。

 殻を入れるゴミ箱の近くに行き、ハジメの持つカップの上で温泉卵を割ろうとするユエの指先がぷるぷると震える。めちゃくちゃ真剣な表情だ。たとえ一欠片でも、卵の殻を落としてなるものかという気迫が伝わってくる。そんなユエに、ハジメの表情は実にほっこりとしている。

「……んっ。……ぷるんぷるん」

 ポテッとカップに落ちたぷるぷるの温泉卵をマジマジと見つめるユエ。ハジメの手を誘導して、もう片方の手に持たれたカップも目の前に差し出させる。どうやら、ハジメの分もユエが割ってくれるらしい。

 先程よりもより一層、ユエは慎重にぷるぷると震えながら温泉卵に挑む。ハジメの表情はますます緩んでいく。

「んっ。上手に割れました」
「美味しそうなネタをありがとう」

 軽口を叩き合い、互いにくすりと笑い合うと、小さなスプーンで温泉卵を食しにかかる。

「……とろとろ。それに凄く、濃厚」
「だな。値段の割にいい卵を使ってるみたいだ。岩塩を振りかけてやったら、味が締まってもっといいかもな」

 さっそく、“宝物庫”から異世界製の岩塩を取り出してぱらりと振りかける。結果は、ハジメとユエの表情が綻んだことで明確だった。

 食べ終わって満足げな二人だったが、ユエを見て、ハジメはくすりと笑みを零す。ユエは、コテンと首を傾げる。

「口に端に、黄身がついてるぞ」
「……恥ずかしい」

 頬を染めて、黄身を拭おうとするユエだったが、それより早く、ハジメの指先が伸びた。人差し指が、そっとユエの唇を這う。「んぅ」と、何故か艶めかしい声を漏らしたユエは、ハジメが指についた黄身を処理する前に、その指先へパクリと食いついた。

 自分の指先を這うチロチロとした柔らかで温かな感触に、ハジメは困った表情をする。ちゅぱちゅぱと生々しい音まで出始めたところで、ハジメは強制的に指を引き抜いた。

「むぅ、美味しかったのに……」
「TPOを弁えてくれ。温泉街のド真ん中で、大晦日に、恋人をエロテロリストにしたくない。既に、被害者が出ているんだぞ?」

 ハジメが視線を巡らせば、先程の温泉卵の店員さんや、ハジメ達と同じように近くで温泉卵に舌鼓を打っていたカップル等が、一斉に視線を逸らした。男性陣は微妙に前屈みになりながら。

「……ごめんなさい。久しぶりの二人きりのデートで、はしゃいじゃってたみたい」
「嬉しい言葉だな。取り敢えず、移動するか。食べ歩きでもしながら、適当に回ろう。大晦日だから、露店も多い。この先の川辺では、カウントダウンに合わせて打ち上げ花火もするみたいだし、十分楽しめるだろう」
「んっ。……あ、でも、年越しは――」
「みんなで、だろ? 分かってるよ。ユエを連れ回すのはカウントダウン前までだ。流石に、年越しまで放置したら、シア達がキレそうだし」

 肩を竦めるハジメだが、既にシア達への埋め合わせへの覚悟は完了している。これもリアルハーレム男の責務というやつだ。……傍から聞けば『百回くらい刺されてしまえ』とか『いっぺん、死んでみる?』とか言われそうな、何とも言えない覚悟だが。

 そんなこんなで、再び温泉街をのんびり回り始めた二人。

 ちょっとした露店の食べ物を互いにあ~んし合ったり、足湯でぴったりと寄り添い合いながらまったりしたり、興味の惹かれる場所でツーショットの記念撮影をしたり……その度に、砂糖を吐くマーライオンを量産したりしながらも、特にどうということもない、本当にのんびりとした時間を過ごした。

 そして、新年まであと一時間を切るくらいのころ、二人は花火がよく見えそうな橋の上にやって来ていた。可愛らしくも風情を感じさせるアーチ状の木製橋だ。手すりは朱色で、よく手入れが行き届いている。

 ユエはハジメの懐にすっぽりと収まっており、その背中をハジメの胸元に預けていた。ハジメの手は、今度は逆に、ユエのポケットに両手共収められていて、当然の如く、中で二人は繋がっている。

「こっちの世界に来て、初めての年越しだな、ユエ。どうだ、まだ一年と経っちゃあいないが、一応、節目だ。やって行けそうか?」
「……? やって行くも何も、ハジメのいるところが私の居場所。そこが最上の場所。幸せ以外に思うところはない」
「あ~、そういう意味じゃなくてだな」

 ハジメは、ユエの言葉にむず痒そうな表情になると、ぽふっとユエの頭に自分の顎先を乗せ、ぐりぐりとする。ユエがくすぐったそうにくすくすと笑うのを聞きながら、単純に環境が変わって無理はしていないか、不自由に感じていることはないか、という意図の質問であると聞き直した。

「……ん~。特には。帰還者に対して、世間はまだまだ騒がしい。そういう意味では不自由はしているけど、それは皆同じ。解決の目途も立っているし、問題とは感じてない。それよりも、あっちの世界にはなかった物がいっぱいで、楽しいと感じることの方が多い」
「そうか。そりゃ良かった。ユエに、ストレスなんて感じて欲しくないからな。そんな世界は、世界の方が悪い。どんな手を使っても俺が改変してやるから、遠慮なく言えよ?」
「……ふふ。ハジメに遠慮なんてしたことない。世界を変えるときは、一緒にしよ?」

 魔王と吸血姫が、さりげなく恐ろしい話をしていた。この瞬間、きっと世界さんは悪寒を感じてビクッとしたに違いない。

 しばらく、無言の時間がゆるやかに流れていく。小さな川のせせらぎと、夜天の黒を美しく彩る雪と、澄んだ空気を二人で感じる。周囲には他にも人はいるのだが、まるで二人の周囲だけ、フレームに収められた絵画のように切り取られた世界が出来ていた。厳かで静か、甘やかで温かい、そんな世界が。

 と、そのとき、遠くから「ユエさんや~い、ハジメさんや~い」「パパさんや~い、お姉ちゃんさんや~い」と、ちょっと芝居がかったような聞き覚えのある声が聞えてきた。ハジメの胸元で、仰ぐようにハジメへ顔を向けたユエに、ハジメは「どうやらタイムリミットみたいだな」と肩を竦める。

 そうこうしている内に、パタパタと足音を響かせて、ミュウを肩車したシアが、ミュウと一緒に手をぶんぶんと振りながら駆けてきた。その後ろからは、菫や愁、ティオやレミアが歩いて来るのが見える。

「見つけたの、怪盗パパ。大人しくお縄につくの!」

 ハジメ達の傍に到着するなり、シアの上でミュウがビシリと指を差してそんなことを言った。芝居がかった愛娘の様子に、ハジメは小さく笑いながら首を傾げる。

「怪盗パパ? 俺が何を盗んだっていうんだ?」

 今度はシアが答えた。ミュウと同じようにビシリと指を差しながら。

「怪盗魔王。貴方は大変なものを盗んでいきました。そう、それは私のユエさんです!」
「ユエ、お前、いつからシアのものになったんだ?」
「一億と二千年くらい前から?」
「素敵なネタをありがとう」

 やはりネタに塗れている南雲一家。シアとミュウは頬をぷくりと膨らませながら、今度は自分を誘拐して欲しいとおねだりした。

「おいおい、俺が誘拐したなんて人聞きが悪いな。ユエと一緒に抜け出したとは思わないのか?」

 本気も本気、全力全開の気配遮断を使って、一瞬でユエを抱えて離脱したのだ。シア達には、ハジメとユエが一緒に抜け出したという可能性を否定できないはずだ。そう思って、悪戯っぽい表情で尋ねたハジメに、シアはキョトンとした。

「へ? だって、ハジメさん。普通に気配を消して(・・・)、ユエさんを脇に抱えて、窓から飛び出して行ったじゃないですか」
「お前、自分の言葉の矛盾に気付いているか? 俺が消えたと分かっていて、なんでそんな詳細まで把握してんだ」
「その辺は、こう、私のウサミミにうさっと来まして。あとは横目で確認したといいますか。速いと言ってもレールガンほどじゃないんですから、そりゃあ視認くらいできますよ」
「……そうだったな。お前はバグキャラなんだった……」

 全力の隠密かつ超速行動を普通に把握されていたことに、ハジメは地味に凹んだ。そして、最近の腕を鈍らせないための訓練で、シアが普通に電磁加速された弾丸を視認してからひょいひょい避けていたことを思い出し、そのバグキャラ振りに改めて呆れた視線を送った。

 そうして、ハジメが相変わらずユエを懐から離さず、ミュウがハジメの背中をよじよじ上って定位置の肩車を確保し、追いついてきたティオ達がハジメに寄り添い、久しぶりの息子との裸の付き合いを楽しみにしていた愁が、ばっくれたハジメに拗ねた視線を向け、それを菫がカラカラと笑っていると、いよいよカウントダウンが始まった。

 新しい一年の始まりに向けて、温泉街の熱気が高まっていく。

 ハジメ達も声に出して秒読みをしていく。異世界出身組は、初めての新年だ。ミュウは一秒ごとに足をピンッ、指先ピンッをしながら満面の笑みを見せ、シアは認識阻害のアーティファクトを装備しつつ、ウサミミの幻術を解いてみょんみょんさせている。ティオは感慨深そうな表情で天を仰ぎ、レミアは愛娘のはしゃぐ様子を見て微笑んでいる。菫と愁は、息子と義娘達がそうしているように、そっと腕を組んで寄り添い合った。

 一拍。カウントがゼロになった。

「「「「「ハッピッー・ニュゥウウーイヤァー!!!」」」」」

 温泉街に、人々の新年を祝う雄叫びが響き渡った。その次の瞬間、温泉街の夜天に、ドドンッという腹の底に響くような音と共に光の華が咲き乱れる。

「パパ、あけましておめでとう! なの!」
「おう、おめでとう、ミュウ」

 ミュウが、ギュッとハジメの頭に抱きつきながらそう言えば、ハジメは片手でミュウの頭をポフポフしながら挨拶を返す。

「おめでとうございます、あなた。これからも、娘共々、よろしくお願いしますね?」
「ああ。おめでとう、レミア。今年も、よろしくだ」

 レミアがそっとハジメの背に手を触れながら、穏やかな微笑みと共に言葉を向ければ、ハジメもまた肩越しに振り返りながら、穏やかに応える。

「ご主人様よ。来年もおしお――ごほんっ。ご褒美を沢山頼むのじゃ」
「誤魔化せてねぇよ、ド変態。あとで早速、新年一発目のお仕置きをしてやるから覚悟しておけ」

 変態はゾクゾクしていた。

「はっぴ~にゅ~いやぁ~です。ハジメさん。今年もいっぱい楽しいことしましょうね!」
「結果的に、ある意味では一番の常識人だったお前には、こっちに帰ってからも色々と助けられた。ありがとな。今年は、もっとあちこち、楽しいところに連れて行ってやるよ」

 ハジメの言葉に、シアのウサミミがわっさわっさと喜びをあらわにする。

「ハジメ、今年も、お前は色々とやらかすんだろうが、もう勝手にいなくなるのだけは勘弁だぞ?」
「そうそう。どこへ行ってもいいけれど、その時は私達も連れて行きなさい。特に、トータスに行くときはね! ね! あそこはネタの宝庫だわ! ハウリア族の皆さんはもちろんだけど、ガハルドさんも意外にネタキャラよね。特に、ハジメと雫ちゃんを前にしたときは。また、会いたいわ~」
「父さん、分かってるよ。それと、母さん。ガハルドを弄るのは止めてくれ。いい年こいたオッサンに泣きつかれるのは勘弁だ」

 愁が心配と期待を綯い交ぜにしたような視線を向ける傍らで、菫が恐ろしいことを口にする。帝国の皇帝は、南雲一家にとことん困らせられる運命にあるらしい。既に、一度、ハジメがトータスへ菫達を連れて行った際、彼は菫の執拗かつトリッキーな取材にひきこもりになったのは有名な話だったりする。

「……ハジメ」

 みなと言葉を交わしていたハジメに、懐のユエが仰ぐようにハジメを見ながら声をかけた。ハジメが視線を向ければ、ユエはその瞳をジッと見つめる。何かを確かめるように。何かを想うように。彼女の瞳は、まるで映画のフィルムのように、連続した思い出が流れているようだった。

 やがて、視線を花火に戻したユエは、静かなのに、花火の音をするりと抜ける不思議な声音で言葉を紡ぎ出した。

「……今更だけど、何だか不思議」
「なにがだ?」
「……ん。奈落の底で、たった二人で、世界を敵に回す覚悟で始めた旅。でも、気が付けば周りには大切な人が沢山いて、こうして別の世界で新しい一年を祝いながら、夜空の華を眺めてる」
「そうだな」
「……客観的に見れば、私の人生は長く辛い時間の方が圧倒的に多い。ハジメに助けられたのも、皆に出会ったのも、叔父様の真実を知ったのも、こうして新しい家族と過ごすのも、全体から見れば瞬きの間に等しい。夢幻のように」
「……」
「……でも、私の気持ちは逆。長い悪夢は一瞬で泡沫のように消えてなくなって、もうずっとこうして来たみたいに、幸せに包まれてきた気がする」

 ハジメは、花火の光に照らされて神秘的に彩られた腕の中の恋人を、ギュッと力強く抱き締めた。

 ユエは、花火を映しながらも、どこか別の、きっと己の内を眺めていた眼差しを、再びハジメへと向けた。

「……世界は理不尽で、不条理で、とびっきり意地が悪い。でも、きっと頑張る人にはときどき、とっても優しくて、粋な計らいをしてくれる。ハジメと出会って、そう思うようになった」
「そうか。……そうだな。きっと、その通りだ。何があっても足掻いていれば、こういう場所に、誰だって、いつかは辿り着けるんだろう」
「んっ」

 ハジメは、自分を仰ぎ見るユエのおでこに、そっと口づけを落とした。ふにゃりと表情を崩すユエ。

 地球においても、未だ問題は山積みだ。そして、新しい年には新しい理不尽と不条理と悪戯な運命が待ち構えていることだろう。

 だが、足掻くものに、きっと世界は優しさを見せてくれる。そう、信じている。ハジメも、ユエも。

 ユエは、おでこの熱を感じながら、シア達にも視線を巡らせる。そして、自分の視線に応えてくれる家族に、愛しい人達に、最上級の微笑みを魅せて言葉を贈った。

「……たくさん、ありがとう。これからも、よろしくお願いします」
読者の皆様、なろう様、他皆さま、去年は色々たくさんありがとうございました。今年も、どうぞよろしくお願いします。

明日も更新です。
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