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ありふれた職業で世界最強 作者:厨二好き/白米良

第七章

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最後の神代魔法

「どうやら全員無事に生き残ったようだな。……じゃあ、行くか」
「ま、待って、待って! 光輝くんの治療しないと……」

 白目を向いて大の字に気絶している光輝をさらりと無視して先を促したハジメを、駆けつけた香織が慌てながら引き止めた。少し治療に時間が欲しいようだ。

 香織が診察したところ、光輝の体は見た目以上にボロボロだった。“限界突破”の最終派生“覇潰”を長時間行使した上、魔物と同じ赤黒い魔力を体内に受け入れて更に無理矢理、スペックの底上げを図ったのだ。

 その結果、かつて魔物の血肉を喰らって肉体の崩壊を起こしかけたハジメのように、全身に渡って酷いダメージが蓄積しており、また、負の感情を拒絶したにもかかわらず、それすら取り込んで能力の底上げに使用したことから精神的負荷についても看過できないダメージがあった。

 再生魔法であれ、通常の治癒系統魔法であれ、香織なら、肉体のダメージだけなら直ぐに治せる。それでも繊細で失敗できない作業なので、香織としては少し時間をかけたいところだったし、何より精神へのダメージは目に見えない分、より慎重になる必要があった。治療に失敗して、目覚めた光輝が「HAHAHAッ!!」などと陽気な笑い声を上げる人になってしまっては、それはそれで困る。

 しかし、そんな香織に、ハジメは嫌そうな表情を隠そうともせず文句を垂れた。

「……完全に治療すんのは勘弁してくれ。死なない程度でいいだろう? しばらく気絶させとけよ」
「え? どうして……あぁ、うん、その方がいいかな?」

 香織が一瞬、疑問に首を傾げたが、直ぐにハジメの考えを察して困ったように眉を下げる。

「南雲よぉ、光輝が気に食わないのはわかるけどよぉ……なんつかー……」
「南雲君……」

 対して、龍太郎や鈴は、ハジメが光輝をよく思っていないが故の言葉だと思い、しかし、光輝のあの姿を見ていた以上、強く抗議することも出来ないので、やはり困ったような、弱ったような表情になっていた。

 雫は、どこか悲しげな様子である。それは、ハジメが光輝の回復を渋ったからというのとは関係なく、光輝自身に対して向けられているようだ。幼い頃から家族ぐるみで付き合ってきた家族も同然の幼馴染の今の姿が、ただただ悲しいのだろう。

 ハジメは、口篭もりながらも眼差しで光輝の回復を懇願する龍太郎達を見て、敵愾心など微塵も感じさせない、ただひたすら面倒そうな表情で光輝を指差しながら内心を口にした。

「お前ら、これを完全に治癒した後の面倒さを考えろよ」
「面倒さ? ……あ」
「谷口はわかったようだな。いいか。天之河はこの試練をクリアできなかった。自分から目を逸らした結果が、俺への八つ当たりだ。それは目を覚ましても変わらない。と言うことはだ……」
「さっきみたいになっちゃうってことなんだね……」
「そういうことだ。まぁ、さっきのは虚像の影響でご都合解釈の悪癖に拍車がかかったというのもあるだろうから、目を覚ましても、直ぐに暴走するということはないかもしれないが……」

 ハジメは、懐から取り出した羅針盤に目を落としながら続ける。

「深部まではもうすぐだ。おそらく、これが最後の試練だったんだろうが、この先に何もないとは断言できない。何かあったとき、後ろから襲われるのは鬱陶しいことこの上ないんだよ」
「……はぁ、命があっただけでも拾いもん、か」

 龍太郎も、溜息を吐きつつも、ハジメの言葉に「仕方ないか」と頷いた。そして、やはり雫と同じように、ただひたすら悲しそうな眼差しを光輝へと向けた。

 そんな龍太郎達の傍らで、まるでゴミを見るような眼差しを光輝に向けるユエがポツリと呟く。

「……むしろ、このまま放置すればいいのに」
「いえいえ、ユエさん。むしろ止めを刺しましょう」
「主ら……気持ちはわからんでもないが抑えんか。ピンポイントで殺気を当てられて、勇者が悪夢にうなされておるぞ」

 続いてシアが更に物騒なことを呟いて、ドリュッケンで肩をトントンし始めた。視線が完全に頭にヤの付く自由業の方そっくりだ。ティオが何とも言えない表情で、冷や汗を流しながら眉間に皺を寄せ「うぅ」と呻き始めた光輝を見やった。夢の中では首刈ウサギや吸血鬼に襲われているのかもしれない。

 どうやら、ユエ達は未だ、呼び捨てやらハジメへの罵詈雑言に腹を立てているらしい。

 そんなユエ達に、ハジメは呆れつつも嬉しそうに頬を緩めた。そして、二人の傍に寄ると、宥めるように肩へと手を置いた。ユエとシアが肩越しに振り返り、その手が制止のためだと察して、少し不満そうな表情になる。

「ティオの言う通り抑えてくれ。でないと、面倒なことして生かしてやった意味が無くなっちまう」
「むぅ……ハジメがそう言うなら」
「命拾いしましたね、勇者め」

 やはり、シアがちょっと黒かった。

 二人は、チラリと、未だにうなされている光輝に視線を向けると、直ぐに視線を逸らして、甘えるようにハジメへと抱きついた。ユエは、ハジメのお腹にぐりぐりと顔を擦りつけ、シアは、ハジメの胸元に頭を預けて静かに、心地よさそうに目を閉じる。ウサミミはわっさわっさ、ウサシッポはふ~りふ~りと機嫌良さそうに揺れている。

 二人共、色々あったので、ようやく再会できたハジメに歯止めも効かせず甘えまくる。内心は「あ~、癒されるぅ(ますぅ~)」といった感じだ。

 ハジメ成分を全身で吸収しようとしているかのようにスリスリ、ムギュムギュと抱きつくユエとシアを見て、ハジメは「随分と甘えるなぁ、何かあったか?」と察する。そして、どこか優しさすら滲ませた笑みとともに、二人の背中をポンポンとあやすように叩いた。更に、嬉しげに抱きつく二人。超桃色空間の発動である。いつもより五割増しだ。

 その桃色に当てられて、ティオがふらふらと寄って来る。物欲しそうに指を唇に当てて、ジッとハジメを見ている。中々、男心を擽る可愛らしい仕草だ。

 ティオもまた、ハジメにとっては大切な仲間であることに変わりはない。精神的負荷の強いこの迷宮では、彼女もまた疲弊しているだろうと、ハジメは、ティオに優しげな眼差しを向けて……

「あざとい。こっち見んな」
「ッ!? ハァハァ、場の空気を完全に破壊する一撃……んっ……何と弁えておるご主人様か……ぁん……でも、ちょっと泣きそうじゃ」

 ダメだと分かっていても感じてしまう変態。自分の体を抱きしめて股をもじもじと摺り寄せる。しかし、ユエやシアと同じく輪に加わりたいのも本心なので、ちょっと涙目だ。

 そんなティオを見て、仕方ないと肩を竦めたハジメは、ちょいちょいと手招きした。途端、「わぁ~い」と幼子のように満面の笑みで駆け寄りハジメの背中に飛びついた。

 落として上げる……アメとムチの使い分けが自然と出来ているハジメは十分、変態のご主人様たる素質を持っている。本人は断固否定するだろうが。

 更に割り増した桃色空気に、龍太郎達が砂糖を吐きそうな顔で視線を逸らす。だが、その先では、更に糖分を割り増しするであろう要因が焦ったようにな表情でチラチラとハジメ達に視線を向けていた。

「うぅ~、出遅れたよぉ。……治療は……もう、これくらいでいいよね! ハジメく~ん!」
「え? ちょっと香織! 最後の方、物凄く適当な感じが……」

 光輝へ命に別状が無い程度の治療を施していた香織は、最後に「えい!」と癒しの光を光輝に投げつけて、そのままハジメ達の桃色空間に飛び込んでいった。適当感溢れる治療を受けた光輝がビクンッと震える。ちょっと哀れだ。

 香織がパタパタと駆け寄りながら、そのままハジメに抱きつこうとして、さり気なくユエから妨害を受ける。風の礫が神速で射出され、香織の額を狙い撃った。しかし、香織は、それを軽く頭を振るだけでかわし、ユエが抱きついている側のハジメの腕を抱え込んだ。

 必然、ユエを抱き締めていた腕の感触が消える。ユエの笑いながら笑っていない笑顔がゆらりと香織に向けられる。香織も、「何か?」といった様子で微笑みを返す。いつもの如く、幻の雷龍と般若が至近距離で睨み合った。

 桃色空間と一緒に極低温空間が形成され、龍太郎と鈴は、今度は違う意味で目を逸らす。そんな中、雫だけは、一応、光輝の顔色や呼吸が元に戻り、脈拍も正常に計測できることを確認して命に別状はなさそうだと確信するとホッと安堵の息を吐いた。

「龍太郎。光輝を背負ってくれる?」
「おうよ。……ダメだったのは光輝だけか。落ち込むだろうなぁ」
「それは……でも、鈴達もまだわからないし。……それに! 生きていれば何度だって挑めるよ!」
「それもそうだな。……随分と馬鹿やらかしちまったけど、ぶん殴ってやんのも生きてなきゃできねぇしな。ま、こいつが“もう一度”ってんなら、とことん付き合ってやりゃあいいか。いつもみたいにな」
「うんうん!」

 光輝を背負った龍太郎が、光輝を思って表情を曇らせる。それに、鈴も釣られそうになるが、ムードメイカーぶりを発揮して気持ちを盛り上げれば、龍太郎も直ぐにニカッと笑って同調する。

 そんな二人を微笑ましそうに見つめる雫。その姿はまさにオカン……

 もっとも、もう、ただ周囲にばかり心を砕き、自分を押し殺すだけの雫はいない。その自覚すらなくして受け入れ続けるような生き方は止めると決めたのだ。

 故に、四人の美女・美少女に群がられ甘えられるハジメに隠すことなく、とびっきりの熱を孕んだ眼差しを向けた。そんな視線に目ざとく気が付いたのはティオだ。「おや?」という感じで首を傾げながら観察するように雫を見やる。ユエと香織は牽制し合っていて、シアは二人の仲裁に気を回しているのでまだ気が付く様子はない。

 雫は、試練によって自覚し認めた気持ちと新たな決意を確かめるように胸元に手を置いた。そして、大切な何かを掴み取るようにギュと握り締める。その仕草で、ティオは、雫の内心を察したようだ。

「これはこれは……ふふ。頑張れ、と言わせてもらおうかの」
「あ? 何だって?」
「おや、聞こえてしもうたか。ふふ、なに、苦労性の乙女に対するささやかな応援じゃよ」

 後ろから抱きついているティオの囁き声に、ハジメが訝しそうに聞き返せば、そんな答えが返ってくる。

 一瞬、何のことだと眉根を寄せるハジメだったが、肩越しに振り返るとティオが明後日の方向を見ており、その視線の先に己を鼓舞しているような雫がいるのを見て理解した。何せ、ハジメは、あのさりげ無さ過ぎる雫の告白を聞いていたのだ。わからないはずがない。

「……おいおい、まさか」

 ハジメと目の合った雫は、スっと頬を紅葉色に染めると、次の瞬間には決然とした表情で歩み寄って来た。雫の内心など察しようのない鈴と光輝を背負った龍太郎が追随する。

 そして、シアが抱き着いている側――香織と対面に位置する場所で、雫は足を止めた。ハジメとはやたら位置が近い。シアの腰に添えられているハジメの左腕にほとんど密着するくらいの位置だ。

 その雫の接近で、ティオ以外のメンバーも雫の様子に気がついたようだ。「む?」と胡乱な眼差しを向ける。

 雫は、一瞬、香織と目を合わせた。その瞬間、香織もまた親友故に、雫の内心を悟って大きく目を見開いた。もっともそれは、雫が抱く気持ちに対してではなく、それを隠そうともしない雫の様子に驚いたからのようだが。

 そんな中で、雫はハジメに視線を戻し、僅かに震える唇から言葉を紡いだ。

「南雲くん、ありがとう。光輝を助けてくれて」
「ぶん殴っただけだが?」
「殺さなかったでしょ? 香織と少しだけ私の為に。二割くらいね?」
「……まぁ、そうだな」

 ふふっと微笑む雫。何だか通じ合っている二人の会話にユエが「むむっ」と唸り、シアが「あ~、遂に、ですかぁ」と悟ったような呟きを漏らした。そして、香織は、特に何も言わず、ただ優しげな眼差しを雫に送っている。

「本当に、守ると言ったら心も守ってくれるのね」
「俺の中にも線引きはある。何もかもってわけじゃないぞ」
「わかってるわ。でも、私は、私達は幼馴染を失わずに済んだ。本当に色々と困った奴だし、あんな醜態を晒した大馬鹿者だけれど……でも、それでも、身内も同然だから」

 憂いと、感謝を綯交ぜにした瞳を晒す雫に、ハジメは何とも言えない表情で肩を竦めた。本心で言えば、後顧の憂い(になるかは疑問であったが)を断つ為にも、さくっと殺ってしまいたいところだったのだが、今の雫の、そして香織の表情を見れば、生かしたことは正解だったと思える。

 少なくとも、故郷から遠く離れたこの世界で、共に育った幼馴染が、惚れた相手に眼前で殺されるという悪夢を植え付けることに比べれば、光輝がもたらすかもしれない面倒事を背負うくらいはどうということもない、と思えた。同時に、あの姿を見ても、憂いることが出来る雫の情の強さには、「流石、苦労人(オカン)」と、感心半分呆れ半分の想いを抱かずにはいられない。

 いや、龍太郎達にしても、まったく幻滅しなかったといえば嘘になるのだろうが、それでも、悲しみの方が大きいというのは、それだけ彼等の間で積み上げてきたものが大きいのだろう。

 これが光輝とそれほど強い関係も持っていない者――例えば、今もハイリヒ王国にいるクラスメイト達や光輝に好意を寄せていた令嬢達であるならば、容易に幻滅してそっぽを向いたに違いない。幼馴染という彼等の関係には、単なる言葉以上に深い繋がりがあるのだろう。それこそ、“家族も同然”と言えるほどに。

(八重樫がオカンなら、天之河はさながら手のかかる息子か……)

 そんなちょっと失礼な感想を抱かれているとは思いもせず、雫は、徐々に高まる緊張に鼓動ががなり立てる音を聞きながら、グッと力を入れた瞳を香織に向けた。すると、香織は、まるで何もかもわかっているとでもいように、ひどく優しげな柔らかい微笑みを返した。

 それはまるで、雫の決意を後押しするかのよう。否、間違いなく、親友からの温かいエールだった。雫は、ギュッと胸が締め付けられて、無性に泣き出したいような感慨を覚えながら、僅かに頷く。そして、再び、見る者を火傷させそうな熱い眼差しをハジメへと向けて、言葉を紡いだ

「……誰かにあんなふうに寄り掛かったのは初めてだったけれど、とても心地良かったわ。それもありがとう」
「……軽く脅してきやがったくせに」

 雫が頬を染める赤を色濃くした。寄り掛かったというのは、背負ってもらったことだけでなく、安心して心を預けられたという意味でもある。轟音にも負けず熟睡していたのがいい証拠だ。それを“心地いい”とまで言ってしまえば、確かに、赤くならずにはいられないだろう。

 普段の凛とした雰囲気とのギャップが中々凄まじい。いつの間にか、その手まで、そっとハジメの左腕に触れている。摘んですらいない、本当に触れているだけだが、それが逆にハジメに少しでも触れたいという気持ちをあらわしているようだ。

 ちなみに、ハジメのツッコミはスルーされた。空気を読まない者は、空気になるのだ。

 雫は、自分に集まる視線に心臓が爆発してしまいそうだと思いながら、それでも、瞳に決意を宿して、そして、その震える唇で懸命に想い伝える。

「だ、だから、これはお礼よ。そ、それとあの時言ったことは、じょ、冗談じゃないってことの証よ」

 同時に、ユエ達に抱きつかれて身動きとれないハジメに向かって、雫は背伸びをした。かかとがクッと上がり、ハジメの腕に添えられていた手がキュと握られる。そして、“無拍子”すら発動して身を寄せた雫は、その誰にも許したことのない可憐な唇をハジメの……頬に触れさせた。

 馬鹿みたいに柔らかな感触がハジメの頬に伝わる。少しの水気と燃えるように熱い吐息が、頬だけでなくハジメの心をも擽った。触れていたのは一瞬。しかし、確かに、雫の滾る心が伝わる口付けだった。

 ドスンッと雫の背後で何か重いものが落ちる音が響いた。実は、雫の行動に驚愕した龍太郎が、思わず背負っていた光輝を落とした音だったのだが、それに気が付く余力が雫にあるはずもない。というか、誰も気にしていなかった。

 雫は、今にも爆発するのではないかと思わず疑ってしまうほど肌の全てを真っ赤に染めて俯く。ハジメは、頬に残る感触に、どうしたものかと遠い目になった。それでも、放置するわけにもいかないと口を開こうとして、その前に、雫がグッと瞳に力を入れて顔を上げた。

「ユエ、シア、ティオ……香織。私、この試練で色々と自覚したわ。自分の悪癖も、今感じている気持ちも。既に、彼にはユエ達がいるし、何より親友が好きな人なのに……最低だと思うわ。でも……」

 言葉に詰まる雫。そこへ、香織が慈愛に満ちた表情と声音で言葉を贈った

「雫ちゃん……大丈夫。最低なんかじゃないよ。だって、心のことだよ? どうしようもないことだもん。それより、直ぐに自分より誰かを優先しちゃう雫ちゃんが、自分を押し通そうとしてくれたことの方が、私、嬉しいよ」
「香織……」

 あるいは香織に嫌な思いをさせるかもしれない、もしかしたら悲しませるかもしれないと、その心根をよく知っていても懸念せずにはいられなかった雫は、その一点の曇りもない優しさに溢れた言葉に、強ばっていた肩から力を抜くことが出来た。

 見れば、ユエは不機嫌そうではあるものの口を挟むつもりはないようで、雫を見つめながら肩を竦めた。そして、僅かに不敵な笑みを浮かべる。香織の時と同じく受けて立ってやろうというのだ。シアも仕方ないと瞑目しながら肩を竦める。ティオは楽しげな様子だ。

 雫は、そんなユエ達や香織に余分な力の抜けた自然体で微笑むと静かに、されど溢れんばかりの決意と気持ちを込めて宣言した。

「私、南雲くんのことが好きよ。……だから、自分の為に頑張らせてもらうわ」

 そう言って、すっきりしたというように微笑む雫の表情は、その場の誰をも魅了するほど可憐で愛らしいものだった。その名の通り、登り始めた陽の光に照らされた朝露の雫のように、あるいは、果実から溢れ出す雫のように、キラキラと輝き甘く香る、そんな笑顔だった。

「ふふ、雫ちゃん、すっごく可愛いよ。……よし、これからは、ユエシアペアに勝てるように幼馴染ペアで対抗しようよ! これなら勝てる!」
「えぇ? 香織ったら、もうっ。でも、ふふ、確かにそれはいいかもね。南雲くんの左右を私と香織で独占してみたいわ」
「……雫、いつかこうなる予感はしていた。香織諸共、葬ってあげる」
「ユエさん、葬っちゃダメです。でも、独占したいと言われたら、引くわけにはいきませんね! 受けて立ちますよ、雫さん!」

 きゃいきゃいと騒ぎ出すユエ達。未だ、縋り付かれて動けないハジメは遠い目をする。自分の意見を聞かれる気配がないからだ。「普通、告白されたら本人が返答するもんじゃないのか?」と疑問に思いつつも、ツッコミはいれない。いつものことだから。無駄だとわかっているから。

 ハジメを巡る女の子達にとっては、ユエ以外、そもそも断られることが前提で、それでもと傍に寄り添うことを決断している。はっきり言って、最初は、シアをはじめとして、そんな彼女達の心情が理解できないハジメだったが、こうしてシアに陥落させられたことを思うと、尚更、文句は言えなかった。

「……のぅ、ご主人様よ。さり気なく仲間はずれにされた妾はどういう反応をすればいいんじゃろうか? ペア対決で盛り上がっておるのじゃが……」
「キャラは一番濃いだろ」

 背中の重みが増す。ティオがしな垂れ掛かりながらもの悲しそうに呟いた。対するハジメの返答は投げやり。それより、自分を挟んで、ハジメのことがどれくらい好きか議論とかするのは止めて欲しい、と心底思う。どうやって白熱するユエ達を止めるか、それを考えるので忙しいのだ。

「……雫も、かよ。どうなってんだ、南雲の奴。いや、ホントに」
「はわわ、シズシズまで陥落だなんて……南雲君のドン・ファン! どうしよう、鈴まで知らないうち落とされちゃったら……お姉様と一緒に、あ、あんなことやこんなことをっ! …………………………ふむ、悪くない」
「おい、正気に戻れ、鈴。この異空間で俺を一人にするんじゃねぇよ」

 顎に手を当てて思案する鈴に、勘弁してくれと龍太郎は溜息を吐いた。そして、背中に重みがないことに気が付いて、慌てて光輝を拾い直す。

「はぁ……光輝。お前の気持ち、わからねぇでもないけどよぉ。確かに、あのお前じゃあ、持ってかれても文句は言えねぇよ」

 複雑な表情で親友の耳には届いていないと知りながらポツリと呟いた龍太郎。目を覚ましたとき、光輝はどんな行動を取るのか……それを想像して、万が一の時は、親友として光輝が再び間違えないよう一肌脱がねばならないと決意を固めるのだった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「……そうか。ユエの記憶が……」
「……ん」

 光輝の部屋に出現した新しい通路を歩きながら、ユエは記憶違いの話をハジメに話した。そして、もしかすると、自分は自分で思っている以上に特異な存在なのかもしれず、この先、叔父が恐れた何かが起きるかも知れないと、包み隠さず話した。

 ユエは、ハジメの腕を取りギュッと抱き締めながら上目遣いでハジメを伺う。しかし、予想していた深刻そうな表情は、そこにはなかった。むしろ、呆れたような眼差しが返って来て、ユエは瞳をパチクリとさせた。

「なんていうか、物凄く今更感のある話だな」
「……ん? ……もしかして、ハジメは気が付いてた?」
「そりゃあ、な。ユエの不死性が絶対ならもっと安心していられたんだが……そうでないなら、力が枯渇した状態じゃあ自動再生が発動しないってのは恋人の生死に関わる最重要事項だ。なら、魔力枯渇の方法なんていくらでもありそうなのに、どうして連中はユエを封印することしか出来なかったのか? ってのは当然の疑問だろ? その理由がわかれば、ユエを絶対に死なせずに済むかもしれないんだから」
「……ハジメ」
「って言っても、奈落にいた時に色々話した限りじゃあ、どうもユエはその辺りのこと覚えてない感じだったろ? 突然の裏切りに呆然としていて、気が付いたら封印されていたって」
「……ん」
「だからさ。それなら、その違和感のある点を無理矢理記憶をほじくり返して調べるよりも、単純に俺が何とかすればいいと思ったんだ。もしかしたら、覚えていないのは辛い記憶だからかもしれないわけだし。結局、ユエがどんな存在であれ、俺の結論は変わらないからな。……ユエは誰にも渡さない、その為なら何だってする。俺からユエを奪おうってんなら、どんな存在でも、どんな事情でも、まとめて殺し(壊し)尽くしてやる」

 ユエと引き離されるところでも幻視したのか、真っ直ぐ前を向きながらも見えざる敵に瞳をギラつかせるハジメ。結局、「細けぇこたぁいいんだよ! 邪魔するなら皆殺す!」といういつもと変わらない結論ということだ。実に、単純明快である。

 そんなユエに対する独占欲やら愛情やら剥き出しのハジメに、ユエの瞳が今にも決壊しそうなほど潤む。火傷しそうなほど熱量の篭った眼差しで一心不乱にハジメを見つめ、そして……ガバチョ! とジャンプしながら首元に抱きつき、その唇を貪ろうとした――が、

「……雫。どういうつもり?」

 眼前に突き出された黒塗りの鞘。それがハジメとユエの間に突き出されており、ユエのキスを邪魔したのである。突き出された黒刀の根元を辿ってジト目を向けたユエが、原因である雫へと問う。

 雫は、どうやら意図してやったというより、思わずやってしまったという様子で、キョトキョトと視線を彷徨わせている。

「え、えっと……ほら、まだ大迷宮の試練も終わったと確定したわけではないし、ね? だから、その、そういうのは後にした方がいいんじゃないかしら、みたいな?」
「……本音は?」
「うらやま……じゃなくて。私も……でもなくて。TPOを弁えましょう、ということよ。うん」

 視線が泳ぎまくっている雫の、まったく誤魔化せていない誤魔化し。隣の香織が、「ユエの襲撃を止めるなんて……流石、私の雫ちゃん!」と大絶賛している。

「そう言いつつも、さっき普通にキスされた気がするんだが?」

 ハジメが肩越しに振り返りながら、どこか揶揄するように雫へと話しかけた。途端、雫の頬が鮮やかに紅葉色へと染まる。「うっ。あれは、だって、私だけしたことがないのは…………寂しいし」などと言い訳じみた呟きも漏れている。そこへティオが、更にからかうように言葉を継いだ。

「もっとも、ほっぺにちゅ~じゃったがの。剣士ならば、潔く切り込まんでどうする。ご主人様の唇は、多少強引なくらいでないと奪えんぞ?」
「う、奪うだなんて……はしたないじゃない。そういうのは、ちゃんとしたシチュエーションで、お互いの合意の上でするべきだと思うし。その、出来れば、南雲くんの方からだと…………嬉しいわ」

 頬を染め、うつむき加減で、テレテレと話す雫。その胸元には、既に引き戻された黒刀が――ハジメからの贈り物が、まるで本人にそうしたいのだという雫の心情を表すようにギュッと掻き抱かれている。

 そして、雫の歩く位置は、まるで図ったようにハジメの三歩ほど斜め後ろ。しずしずとついてくる姿は、まるで大和撫子のよう。キラリと、ハジメの贈り物第二弾である髪飾りが、トレードマークであるポニーテールの根元で輝く。

「……」

 ハジメが、沈黙したまま、まじまじと珍獣でも見るかのような眼差しを雫へと向ける。

 基本的に、ハジメを囲む女性陣は、積極性という面では肉食系だ。がっつりとハジメを頂きたい女の子達なのだ。故に、キス一つで、「はしたない」なんて言葉が出て来たことに、ハジメは思わず目を見開くほど驚いた様子を見せた。「あれ? こんな女の子、存在したっけ?」と内心で思っている辺り、相当、ユエ達の色に染められていると言えるだろう。

 そんなハジメの様子を見て、ユエが呟いた。呟きと言っても、シアや香織達にも十分に伝わる声で。

「……なんという乙女力。八重樫雫は化け物か」

 ユエの見た雫の乙女力はチートらしい。何故か、香織が凄まじいドヤ顔でユエを見ている。そして、周囲の視線を浴びてあたふたするという、普段の凛とした雰囲気とのギャップが凄まじい雫を、見せびらかすようにグイッと押し出した。

 ユエは、「むっ」と唸ると、傍らのシアを押し出す。「へ? な、なんです?」と困惑するシアのウサミミを風でパタパタさせてアピールポントを更にアピールしつつ、香織へニヤリと不敵な笑みを向けた。

 どうやらパートナー対決をしているらしい。「私の親友の方が、絶対に可愛い!」という無言の対決が繰り広げられているようだ。

 そんな相変わらずの香織とユエを、シアが困ったように笑いながら諌める。諌めようとして、バチバチと視線を交わし続ける二人に青筋を浮かべると、二人の間に入ってドリュッケンを肩でトントンし始めた。無言の威圧が広がる。

 ユエと香織は固まった笑顔で引き下がった。雫が、シアに尊敬の眼差しを向けている。本当に、この大迷宮に来てからというもの、シアの成長は著しい。

 シア達の様子を見ていたハジメが、感心するような表情をしながら話を変えた。

「……それにしても、本気でやりあってユエと引き分けたか。ユエを叱り飛ばしたことといい、シアには何かご褒美を用意しないとな」
「ふぇ? い、いいんですか?」

 ハジメはユエの戯言(たわごと)を叱った上に実力で撤回させたシアに今回のMVPだと微笑む。いきなり褒められたシアは、あたふたしつつも嬉しそうだ。

「……シアの張り手。親にもぶたれたことのない私の初めて。頬に走った痛みは忘れない。存分に願うといい」
「……ユエさん、軽く根に持ってますね? まぁ、別に特別なお願いなんてないですけどね。既に全部叶ってますし。ハジメさんお手製の贈り物とかでいいですよ。ユエさんとのことは私がしたくてしたことですし」

 昔なら、デートを! だの、私の初めてを! だのと叫んでいたであろうシアだが、今は特にはしゃぐこともなく、されど嬉しげに微笑みながらハジメに任せるという。

「……なんて、余裕なの……シアは既にユエに匹敵する強敵となっているんだね。私としたことが迂闊だった」
「え、えっと、香織? 何だか劇画タッチみたいな顔になってるわよ?」
「雫ちゃん、私達があの余裕を得るには、挑戦者の立場に甘んじてちゃダメなんだと思うの」
「えっと……」

 余裕のあるシアの態度に焦燥を浮かべる香織。腕を組みながら片手を顎に添えて思案する姿は、どこかの真理を追求する学者のようだ。当然、親友の奇行に戸惑う雫。

 そんな雫に、香織はカッ! と目を見開くと宣言した。

「そう、私達は挑戦者じゃなくて襲撃者であるべきなんだよ!」
「……香織。貴女、疲れてるのよ。ちょっと落ち着きましょう?」
「雫ちゃん、大迷宮の攻略が終わったら、二人でハジメくんの寝込みを襲おう」
「ホント、なに言ってるの!?」
「大丈夫。今回の試練で、この体のほとんどを掌握したから、二人掛りなら何とかなると思う」
「何とかしなきゃならないのは、香織の頭の方よ。お願いだから正気に戻って……」
「お、お互い初めてだけど……一緒に奪って貰おうね、雫ちゃん!」
「……私も、シアみたいに張り飛ばすべきなのかしら」

 頬を赤く染め、両手で握り拳を作りながら「ふんす!」と鼻息荒く決意を語る香織に、雫は疲れた表情で、張り手をするべきか真剣に検討し始めた。どうやら、苦労性なところは、色々吹っ切れても変わらないらしい。

「……ラブコメしてないで、先に進もうよ」
「合流した後の方が疲れを感じるってのは、どうなんだよ」

 鈴と龍太郎の雫以上に疲れた声音が通路に響いたが、誰の耳にも入らなかったようだ。自分と向き合うというシリアスな試練の後なので、色々と心のタガが外れているのかもしれない。

 そんな感じで、警戒はしつつも空気の軽い雰囲気で先へ進むこと十分。

 一行は遂に行き止まりに到着した。その行き止まりの氷壁には七角形の頂点に各大迷宮の紋章があしらわれた魔法陣が刻まれており、ハジメ達が近付くと淡く輝き始めた。そして、壁全体が光の膜のようなもので覆われていく。大迷路の出口とよく似た現象だ。

 ハジメが軽く指先で触れると、水面に石を投げ込んだように波紋が広がる。やはり、転移ゲートのようだ。

 ハジメは、後ろを振り返り全員に視線を巡らせたあと、一つ頷いた。ユエ達もそれに合わせて頷く。

 そして、ハジメ達は、一気に、光の膜へと飛び込んだ。

……
……
……

「……どうやら、今度は分断されなかったみたいだな」
「……ん。それにあれ」
「ふむ、どうやら、ようやく辿り着いたようじゃの」
「綺麗な神殿ですねぇ」

 視界を染め上げた光が晴れると、そこは広い空間だった。

 幾本もの太い円柱形の氷柱に支えられた綺麗な四角形の空間で、やはり氷で出来ている。今までの氷壁のように鏡かと見紛うような反射率の高い氷ではなく、どこまで透き通った純氷で出来ているかのような氷壁だ。

 そして、何より目を引くのが地面だ。ここに来るまで、ついぞ見なかった水で溢れていたのである。どうやら、この空間はそれほど低温ではないらしい。大量の湧水が流れ込んでいるようで、広い湖面のあちこちに小さな噴水が出来ている。おそらく、どこかに流れ出ていく穴もあるのだろう。

 そして、そんな湖面には氷で出来た飛び石状の床が浮いており、それが向かう先には、巨大な氷の神殿があった。ちょうど、ハジメ達が出てきた側の対面だ。そこまで四角形の湖面に浮く氷の足場が続いているのだ。

 ハジメは、水が凍てつかないことから、試しにと防寒用アーティファクトを外してみた。すると、案の定、冷えた空間ではあるが、涼しいと感じるくらいで寒いというほどではなかった。ティオの言う通り、ここが【氷雪洞窟】の最深部というのは間違いなさそうである。住処が極寒とか、いくら“解放者”でも勘弁だろう。

「……攻略……したんだ……ぐすっ」
「鈴ちゃん……やったね」

 神殿を見ながら、感極まったように涙目になる鈴。いろんな意味でギリギリだったのだろう。失敗して、折れかけて、それでも歯を食いしばって耐えて、遂にゴールしたのだ。感動するのも当然だ。香織が、貰い泣きしそうな表情で、優しく鈴の肩に手を置いた。

 その感動は、龍太郎も同じだったようで、「へっ」と笑いながら少し瞳に光るものを溜めている。

「……やったわね」
「おうよ。何回、死にかけたかわからねぇけどな」
「それは、あんたが毎回、後先考えず突貫するからでしょうが」
「いやぁ、ははっ、まぁ、結果オーライってことでいいじゃねぇか」

 雫が、龍太郎の腕をペシリと叩けば、言葉とは裏腹に龍太郎はバツ悪そうに目を逸らした。

 ハジメを先頭に、氷の足場を使って神殿へと進む。特に何事もなく対岸へと渡ることが出来た。対岸の淵には、魔法陣が描かれている。踏んだところで何も起こらなかったので、位置的なことを考えれば、ショートカット用の魔法陣なのかもしれない。

 神殿の入口は両開きの大きな扉になっており、そこには雪の結晶を模した紋章が描かれていた。解放者“ヴァンドゥル・シュネー”の紋章だ。特に封印などがされている気配はなく、ハジメが力を込めて押せば、すんなりと開いた。

「見た目は神殿なのに、中身は住居だな」
「……ん。オスカーの隠れ家と似てる」

 扉を開いた先には、教会のようなステンドグラスや祭壇など一切なく、代わりに氷で出来たシャンデリアが吊るされた邸宅のエントランスがあった。奥へ続く廊下と、両サイドから二階へと上がる階段がある。

 ハジメは、羅針盤を使って魔法陣の場所を探った。それによると、一階の正面通路の奥のようだ。ハジメの先導に従って奥へと進む。途中、いくつか部屋があったので扉を開けてみると、普通に家具が置いてあった。氷壁も、触ってみると氷なのにひんやりしているだけで冷たいという程ではない。ハジメの防寒用アーティファクトのように、何らかの防寒措置が施されているのだろう。

 そうして、屋敷の中を感心しながら進んでいると、遂に重厚な扉に行きあたった。

「ここだな」

 ハジメはそう呟き、躊躇いなく扉を開ける。そこには、確かにお目当ての魔法陣があった。

 早速、その魔法陣に入るメンバー。いつもの如く、脳内を精査されて、攻略が認められた者の頭に、直接、神代の魔法が刻まれる。

 最後のそれ――【変成魔法】を修得し、喜びをあらわそうとシア達が互いに顔を見合わせた、その時、

「ぐぅ!? がぁああっ!!
「……っ、うぅううううっ!!」

 苦悶に満ちた悲鳴が上がった。ギョッとしてその悲鳴の方に視線を向けたシア達。そこには、激しい頭痛を堪えるように頭を抱えながら膝をつくハジメとユエの姿があった。

「ハジメさん!? ユエさん!?」
「どうしたの、二人共!!」

 シアと雫が驚愕の声を上げる。

「落ち着かんか! 香織! 呆けるでない!」
「え? あっ、うん、直ぐに診るから!」

 突然の出来事にオロオロするメンバーにティオの一喝が落ちた。治療のエキスパートである香織も叱咤されたことで我を取り戻す。

 そして、急いで診察しようとした、その直後、

「っぁ……」
「……んっ」

 脂汗を大量に浮かべたハジメとユエは、正体不明の苦痛から解放されたのか、ガクッと体から力を抜き、そのまま倒れ込んだ。それを、シアと雫が咄嗟に支える。様子を見てみれば、二人共気絶しているようだった。

 チートを通り越してバグレベルに至っている二人が気を失うほどの負荷……一体、何が起こったのかと静寂の戻った部屋に呆然とした空気が流れる。

「取り敢えず、二人を休ませんとの……」

 こんな時、どこまでも冷静で頼りになるティオ(変態)の言葉に、メンバーは困惑しきった様子で顔を見合わせるのだった。




いつも読んで下さり有難うございます。
感想・意見・誤字脱字報告も有難うございます。

さて、第7章「氷雪洞窟編」も残すところ僅かとなりました。
一人一人の内面をメインにした章だったので、人によっては長くつまらない話が続いたという印象かもしれません。
あと、2,3話ほど「氷雪洞窟」編を投稿して、いよいよ最終章へと突入します。最終章は、予定では7、8割が戦闘となります。
楽しみにしていただければ嬉しいです。

8時くらいまでに活動報告をアップします。そちらに、書籍化の情報を載せます。
キャラデザとかも載っていますので、よろしければ見てみてください。

PS
書籍化にともない、作者の名前が「厨二好き」から「白米 良」となりました。
厨二好きって、ただの趣味嗜好だろうという自分へのツッコミから変更と相成りました。まぁ、新しい名前も、十分に嗜好が反映されていますがw
ちなみに最近のマイブームは、細切りキャベツにマヨネーズをあえて炒めたものに、やきとりの缶詰を投入してどんぶりにした、即席焼き鳥丼です。美味です。

次回の更新も、土曜日の18時の予定です。
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